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現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた  作者: 立風館幻夢
第5章 異世界人、ショッピングモール、ベストマッチ!
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第93話 街の案内と公衆電話

「それじゃ、みんないってらっしゃい!」

「いってきます、叔母さん。なるべく遅くならないようにするから」


 叔母さんに挨拶をし、私は外に出た。

 ちなみに、リンとキセノンは私のお古の靴、ラピスは履かなくなった叔母さんの靴を履いている。

 ゴルドは……例によって合うものが無かったのでサンダルを履いてもらった。


「ハクハク、いってきまーす!」

「ほな、いってきます」

「いってきます、琥珀さん!」

「いって……きます」


 異世界からの4人も手を振り、外に出る。

 あ、そうだ。


「みんな、逸れた時のために電話の掛け方教えてあげる、確か腕輪に機能がついてたよね? ほら、このアイコン!」


 私は受話器のアイコンを指さし、みんなに向ける。

 すると、4人は確認のために、アプリの一覧を探し始めた。


「でんわ……ってこれのこと?」


 リンがアイコンを指さして聞いてきた。


「そうそれ、じゃあ説明するからね……」


 電話の掛け方は、スマホとほぼ同じだった。

 ただ少し違うのは、この腕輪同士で独自の回線がつながっている事。

 故に、この腕輪同士でしか通信できないという事だった。

 なんか……その辺不便だけど、まぁ仕方がない。


「……て、感じ、わかった?」

「うん! バリ大丈夫!」

「腕輪にこんな機能あるんやなぁ……なんか便利やな」

「確かにな、探索の時とかでも使えそうだぜ」

「うん……すごい……便利」


 4人とも、昨日を大方理解したようだった。

 よし、準備OK、歩こう。


「じゃ、行くよ! みんな」


 私はツアーガイドのように、4人の先頭に立って歩き始める。

 にしても、街……ひいては日本の存在すら知らなかった人たちに改めて案内するというのは……ちょっと難しいな。

 なにから説明すればいいんだろうか?


「ねぇ……瑠璃ちゃん……あれ……何?」


 キセノンが向こうを指差して、私に質問してきた。

 キセノンが指を差した先……そこにあったのは、公衆電話だった。

 今の時代、携帯電話が普及してきているけど、万一、災害で携帯電話が通じなった時に頼りになるのがこいつだ。

 今は公園や駅のそばにあることが多いのかな? ちょうどここも公園だし


「アレは公衆電話、ちょうどお金を入れて電話をする機械」

「お金……電話?」

「あぁ、実際やってみよっか、みんなおいで!」


 私たちは公衆電話に近づく。

 今の子どもたちが教わっているのかは知らないけど、私が小学校の頃は公衆電話の掛け方を教師が教えてくれていた。

 その当時から携帯電話は普及してたけど、やっぱり万が一があるからね。


「ほら、ここ、ここにお金を入れて電話を掛けるの」


 小銭の投入口を指差して、私は最初にどこにお金を入れるのか解説を始めた。


「わぁー! なんかバリ凄いね!」

「す、凄いかな? まぁとりあえず、投入できるのは10円か100円ね」


 財布から10円玉と100円玉を取り出し、分かりやすいように説明した。

 続けざまに、私は「受話器を取ってから小銭を入れること」「小銭を入れたら、掛けたい番号にボタンを押すこと」を説明した。

 私も滅多に……というか最後に使ったの小学校高学年の頃だし、うろ覚えだったけど、これであってるのかな?


「……と、そうだ。みんな駄菓子屋の番号知らないよね……ちょっと待って」


 私はメモ用紙に番号を書き、全員に渡した。


「もしも何かあったらここに掛けてね、わかった?」

「うん! バリわかった!」

「ほな、ウチも覚えとくで」

「ま、もしもって時があるかもだからな」

「うん……わかった」


 全員が理解したことを確認し、私たちは再び歩き出した。

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