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双界英雄伝説 〜二つの世界で一つの夢を見たい。〜  作者: 那莫姿エフエル
第一章 ”始動。『天津風』”
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今日の行動とその他。

改めまして、よろしくお願い致します。

そして午前9時頃、朝食を済ませた誡斗達はリビングにて会議を開いた。

誡斗達は月土連邦に所属する遊撃隊なのだ。


隊長は誡斗が、副隊長はカナタが務めている。


「さて、今日はどうするか、意見ある人。」

「はーい。やっぱ妖退治でしょ。」


「そうね。もうすぐ風牙連邦の使節団が来るから少しでも凶暴な妖は減らしておかないと。」

「じゃあ30分後に玄関集合、各自準備に入ってくれ。」

「「「了解!」」」

「そして…」


今日の予定を決めた時、誡斗は告げた。


「どんな依頼であれ忘れるなよ、俺達の理念を。」



*****



玄関に集合した誡斗達。

服装は先程とは違い、遊撃隊仕様の戦闘服に身を包み、刀などの武器を身に付けている。


「そいじゃぁ帰戸さん、行って来ます!」

「気を付けて行って来るのニャ。」




帰戸に見送られ出発した誡斗達一行が20分程歩いて向かった先は、


『月土連邦 遊撃隊組織組合 十六夜支部』


月土連邦に所属する全ての遊撃隊を統括する組織の建物である。


遊撃隊とは元々、妖や盗賊などから身を守るための自警団から始まったとされ、今では多くの連邦(国)が遊撃隊を組織しており、時には軍隊として召集が掛けられることもある。


遊撃隊は主に妖や盗賊の討伐、捕縛や、護衛に見回りなどの依頼を軍の代わりに実行する部隊であり、そういった依頼や遊撃隊の人員、成果などを管理する組織が『遊撃隊組織組合』なのである。


誡斗達は今来ている依頼を確認して…


「さぁてと。どの依頼に行こうかね。」

「しかしこの数…相変わらず千客万来だな。」

「でもその分困ってる人がいてそれを助けるのが私たちでしょ。」

「そうですね。私たちで少しでも解決しましょう!」

「だな。じゃあ、コレに行くか。」


その数に呆れそうになるがそれでも誰かの助けになる為にと改めて決意を固める。そして誡斗がある依頼書を手に取る。


その内容は『風月の森に現れた妖の排除』というものだった。


『風月の森』はここ『十六夜』の北西に位置し、誡斗達が住まう国家、『月土連邦』の名産品”月の梨”の栽培をしている果樹園であり、また月土連邦と接する『風牙連邦』を繋ぐ街道にも面する場所である。


誡斗達はすぐに依頼を受理して貰い、目的地へと向かった。



*****



一方その頃、双帰亭…


部屋中に本やノートが積み重なりベッドの周り、机や椅子にも工具と共に本が積まれており、部屋と言うより書庫や倉庫と言いたくなる、そんな部屋にて。


「ウニャ…ん? もう朝か? いや昼か? まぁいいか。zzz…」


紫の髪に青と赤の金銀妖瞳(ヘテロクロミア)を持つ少年が目を覚ました。

…途端に二度寝した


バァンッ!!


「クォラァァッ!! いつまでも寝てるんじゃニャァァァァイッ!!」


グワァァァァァッ!!!


「グフェェェェ!!?」


ガバッ! バサッ! ドサッ!


その瞬間、帰戸がドアを蹴破る勢いで突入、手持ち式銅鑼を勢い良く叩いた。

その音量と衝撃で少年は飛び起き、積まれた本のいくつかは崩れる。


「ニャハハ。起きたかニャ? 寝坊助さん。」

「あ… 帰戸さん…」


起こした時の帰戸は暗い笑顔を浮かべ、少年を見る。

その顔は思わず目を背けたくなる、背筋が震える、そんな笑顔だ。


「ヨロシ。表に出て正座するニャ。」

「いや……これには、深い訳が…」

「表に出て! せ・い・ざ・す・る・ニャ!」

「ハイッ!!」


言い訳する間も無く少年は廊下に飛び出し正座する。そして…


「あ…」

「よう、ワタル。」


同じように廊下で正座させられている、紫の長髪にワタルと左右違いの青と赤の金銀妖瞳(ヘテロクロミア)を持つ女性。

即ち、自身の姉の姿を見た。


「姉貴も寝坊か?」

「まぁね。直にヤバい運勢が見えた気がして、色々やってたらこのザマよ。」

「オイオイよしてくれよ。まぁ人のことは言えないけどさ。」

「さぁ〜寝坊助さんたち〜。覚悟はいいかニャァ〜。」


ケタケタ笑う姉に苦笑するワタル。

そして現れた帰戸の笑顔に、2人して顔は硬直し、(あぁ、終わった。)と心によぎった。




読んで頂きありがとうございます!


「面白い」「続きが読みたい」と少しでも思って頂けたら広告下の

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よろしければブックマークも押して、今後も物語にお付き合いいただければ幸いです。


至らぬ点もありますでしょうが、出来る限り皆様のご期待に応えられる様、精進させて頂きますのでどうかよろしくお願いします!



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