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双界英雄伝説 〜二つの世界で一つの夢を見たい。〜  作者: 那莫姿エフエル
第一章 ”始動。『天津風』”
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天と地を揺るがせて。

戦闘シーンは書くのが大変。

この作品”戦闘系”だけどw


「”占星陣(せんせいじん) ヘルクレス”!」


まず先手を取ったのは叶芽。一定範囲内にいる味方の攻撃力と防御力を上昇させる”占星陣 ヘルクレス”を発動する。

それに続くように小次郎と武蔵が香迅と桂践に向かい突撃した。


「ウォラァァ!」

「デリャァァアッ!」

『…シュッ!!』


ブオオオンッ!!


しかし二人をまとめてなぎ払うように香迅は素早く右腕を振る。

血に飢えた獣の牙のような7本の刃が二人に襲い掛かる。


それと同時に香迅は左手で掌底を叩き込もうとする。


「”焔太刀(ほむらだち) 鶯丸(うぐいすまる)”!」

「”拳岩(けんがん) 厳武(げんぶ)”!」


ガギィンッ!!

バァンッ!!


小次郎はソードブレイカーを”焔太刀 鶯丸”で弾く。

炎が渦巻く刀が凶悪な牙を跳ね除ける。


一方、武蔵は全体重を乗せた一撃を生み出す”拳岩 厳武”で掌底を迎え撃つ。

武蔵の拳と香迅の掌底がぶつかり合い、激しい突風を生む。


攻撃を防がれ一瞬隙が生じた香迅に向かいカナタが斬ってかかる。


「食らいな! ”瞬剣(しゅんけん) 鷹狩(たかが)り”!」

『甘ぇ。”手長式烈風壁”!』

「うおっ!? …がぁっ!」


鷹のように一瞬で相手に近づき切り裂く”瞬剣 鷹狩り”を繰り出すが、香迅は自身の体に烈風の壁を展開しカナタを吹き飛ばす。


吹き飛ばされたカナタだが空中で姿勢を立て直し着地する。


『ハッハハァッ! その程度の攻撃なんざぁ、俺サマには効かねえなぁ。』

「カナタ、大丈夫?」

「何とかな。チェッ、面倒な技持ってやがる。」

「ま。一筋縄じゃ行かねぇよな。」

「へっ! だったらそれを上回りゃ良い話だろ!」


カナタの元に合流する叶芽、武蔵、小次郎。香迅は楽しそうに喋る。


『言ってくれるじゃねえかぁ。俺サマを倒せるっつうならぁ、やって見せてくれるよなぁ!』

「そうさせてもらうぜ。香迅!」


四人は再び香迅へ立ち向かう。



*****



一方、誡斗達は桂践と激しい攻防を繰り広げていた。


「”剣戟(けんげき) 銀霊華(ぎんれいか)”!」

「”上段(じょうだん) 浦風(うらかぜ)”!」

『”足長式岩石陣”!」


ギィン!ガガガ!ガギガガァァン!

ブオォ!ズガァンッ!


誡斗の高速7連撃や、風華の叩き付けるような一撃も、桂践が周囲に浮かばせた大小の岩石を盾として防がれている。


『ぬうんっ!』

「させない! ”氷符(ひょうふ) 魔槍氷柱(まそうひょうちゅう)”!」

「”光星弾(こうせいだん) アルタイル”」


シュバババッ!

ダダダァン!


桂践も誡斗達に向かい岩石を飛ばすも雪菜の槍のような氷柱や、ワタルのホロスコープから繰り出される光の弾丸が岩石を撃ち落とす。


「くっそ…なんつう防御力だよ。」

『それはこちらとて同じ事よ。…銃、か。異国の兵器と思っていたが、ここまでの使い手がいたとはな。』

「お褒めに預かりまして、桂践サン。」


互いに一進一退を繰り返し続けている。そして桂践が再び岩石を放ってきた。

それをワタルが撃ち落とす中、雪菜は呪符を桂践に向けて放つ。


「”封呪凍土(ふうじゅとうど)”!」

『ぬっ!?』


パキパキパキィ!


「今度こそ! ”下段(げだん) (なぎ)”!」


桂践の両足が凍りつき動きを封じる。


その隙を突き、風華は素早く斬り払おうとするが…


『舐めるなぁ!!』


ビキビキバキ! グワアァァッ!


「なっ…!?」


桂践は凍りついた両足に力を込め強引に氷を砕き右足を高々と上げた。

風華の身長の倍ほど高い位置からそのまま右足を叩き付けようとする。


避けようとする風華だが間に合いそうになく、万事休すと思われた時、誡斗が動いた。


「間に合え! ”剣戟(けんげき) 武雷貫(ぶらいかん)”!」


ドッ! ズガァァァッ!


『ぐおっ!?』


剣で突くと同時に雷が相手を貫くように飛ぶ”剣戟 武雷貫”で桂践の右足を狙った。

飛び出た雷が桂践の足に命中し、動きを一瞬止めた。

しかし、桂践はすぐさま右足を地面に叩き付けた。


ズドォンッ!! ブワァァッ!!


その衝撃と風圧は誡斗達だけではなくカナタ達と香迅の戦いをも飲み込んだ。



*****



『うおぉっとっとぉ… うぉい桂践!無茶すんじゃねぇよぉ!』

『すまんな。ついカッとしてしまった。』


普段は冷静な桂践だが如何なる場合もそうでは無い。怒りに任せての一撃で辺りは砂塵が舞う。

桂践に与えられた傷は自前の再生力で治っていく。


誡斗達もただでは済んでいないと思っていた二人だが…


「ふう… 危ねぇ危ねぇ。風華、無事か?」

「えぇ、なんとか。」

「ふうぅ、間に合って良かった。」

「全く、無茶させてくれるよ。」


砂塵が晴れた時、誡斗達は五体満足であった。


『ほーぅ。アレを食らって平気でいられるたぁなぁ。』

「俺の仲間は優秀なんでね。」

『なるほど。結界を張ったか。』


衝撃と風圧が襲う直前、防御技である雪菜の”雪厳結界(せつげんけっかい)”と叶芽の”占星陣(せんせいじん) ソビエスキーの盾”で防いだのだ。


かなりシビアなタイミングを要求されたが、なんとか成功させたらしい。


『なぁるほどぉ。やるじゃねぇかお前ら。次は全力で行くぜぇ相棒!』

『承知。合わせろよ相棒。』


ズドンッ! ズガガガガァ!


言うなり桂践は地面に足を叩き付ける。

すると付近に多数の巨大な石柱が生えてくるように現れ、幾つかは地面から離れ宙に浮いている。


その石柱を香迅は掴み石柱に風を纏わせる。


『行くぜぇ!”震天動地(しんてんどうち) 烈岩槍(れつがんそう)”!!』


ブオォォンッ!!


「全員回避ッ!!」


嵐を纏ったような極太の岩槍が誡斗達に襲い掛かる。


迷わずキリトは回避するよう叫び、左右に飛ぶように皆は回避する。


ドゴッ! グワアァァァッ!!


「あっぶねぇ…」

「イッテェ… なんつう威力だよ…」

「…”氷符(ひょうふ) 玲瓏之声(れいろうのこえ)”!」


回避はしたがその衝撃と風圧に、皆それなりのダメージを負ったようだ。

すかさず雪菜が回復効果のある”氷符 玲瓏之声”で皆を回復する。


「サンキュー、雪菜。」

「えぇ、でもまた来るわ!」

『ハッハハァ!逃がしゃしねぇぞぉ!!』

『”脚長蹂躙(あしながじゅうりん)”!!』


辺りを覆う土煙を払うように、香迅と桂践は突撃してきた。


香迅はソードブレイカーを振り(かざ)しながら。

桂践は連続して真上から足を振り下ろす”脚長蹂躙”を繰り出しながら。


誡斗たちは散開しつつ、回避に徹した。


「うぉっと!…こりゃ厄介だな…!」

「ちょいちょい!こっち来んなー!」

『フッ! さぁ逃げろ。逃げねば潰れるのみだ!』


誡斗や叶芽たちに狙いを付けた桂践は二人を追い立てるように脚を振り下ろす。


『そらそらァッ!テメェらはそんなもんかヨォ!!』

「何をぉー! ”炎刀三閃(えんとうさんせん) 村正(むらまさ)”!」


香迅は小次郎に狙いを付け、ソードブレイカーを振り回す。

小次郎は炎を纏わせた刀で3連続の斬撃を浴びせる”炎刀三閃 村正”で迎えうつ。


『シュッ!』


ガッ!パキィン!


「げっ!」

『貰ったぁ!』


香迅のソードブレイカーが小次郎の太刀をへし折った。

その好機を逃す香迅では無く、そのまま”空鬼拳(くうきけん)”を小次郎にぶつけようとする。


「”土星弾(どせいだん) デネブ”!」


ダァン!


『ガァッ!』

「ナイスアシストだ!ワタル!」


ワタルのホロスコープから放たれた”土星弾 デネブ”が香迅を貫く。

風属性の香迅に対し、地属性の銃弾は効果抜群である。

大きくのけ反りながらバックステップで後方に下がった。


『香迅!』

「そこっ!”瞬剣(しゅんけん) 黒鷲(くろわし)”!」


シュパッ! ドォンッ!!


『ぬぅッ!』


攻撃が止んだ一瞬の隙を突き、カナタの一瞬で距離を詰め、相手を弾き飛ばす程の斬撃を与える”瞬剣 黒鷲”が桂践に直撃し、香迅同様に後ろへと下がった。


2体が固まった瞬間を逃さず、誡斗は強力な一撃を叩き込んだ。


「食らえ! ”雷霆天壊鎚(トールハンマー)”!!」


ズガァァァァァァァン!!!


剣を振るうと同時に白い雷光を降り注がせる誡斗の必殺技、”雷霆天壊鎚(トールハンマー)”が放たれ、激しい音と衝撃波が起こり辺りは土煙で覆われた。






読んで頂きありがとうございます!


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至らぬ点もありますでしょうが、出来る限り皆様のご期待に応えられる様、精進させて頂きますのでどうかよろしくお願いします!



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