登場人物 (町に怪奇が現れたら)
ネタバレ注意。
【高校生たち】
秋吉杏助
6月4日生まれ
17歳
男性
179㎝ 66㎏
趣味:都市伝説を調べること
好きな食べ物:ラーメン
嫌いなもの:退屈
得意科目:古典
将来の夢:新聞記者
唐揚げ:ヤンニョム風
主人公。
春月市に住む高校生。勉強は中の上くらいだが、勉強好きではない。
幽霊が見える霊感体質。異世界転移に失敗する少し前くらいから首のない幽霊を見ていた。
オカルトや都市伝説が大好きな、いわゆるオカルトマニア。大っぴらにはしていないが友人の晴翔にはそれを伝えている。好奇心の強さも相まって危険なところに足を突っ込みがち。異世界転移の都市伝説を確かめてみたいと思っていた。だがその一方で優しい性格。人を守るために力を発揮するタイプ。
実は杏奈の弟。両親とは血がつながっていない。本当の両親は既に他界。杏助はその顔を知らない。
異界から流れ込む金色のガスにあてられてイデア能力に覚醒する。お札の形状をしており、呪われた人などに貼り付けると呪いが解ける。また、身体能力の強化や呪いを解く能力を利用して刀やスリングショットを武器として扱うようになる。
狩村晴翔
12月1日生まれ
16歳
男性
168㎝ 49㎏
趣味:パンクファッション
好きな食べ物:エナジードリンク
嫌いなもの:ナメクジ
得意科目:歴史
唐揚げ:マヨネーズとケチャップ
杏助のクラスメイト。
一言でいえば中二病。パンクファッションと髑髏と画数の多い漢字が好き。眼帯は絶対に外さない。ちなみに眼帯の下には傷跡がある。
杏助と同じく好奇心が強い。彼の興味の矛先である都市伝説の検証に対してもノリノリ。
彰の弟。魔物ハンターである彰にあこがれるも魔法を使えなかったという過去がある。一時はあきらめたものの、イデア能力に目覚めてからは再び情熱を抱き始める。
能力は石化させること。閉じた目玉のビジョンであり、目が開いたときに目を合わせた者を石にする。解除するには石化した者にコーラをかけなければならない。また、魔法には適正がなかったものの、キリオとの特訓で弱いながらも呪法を身に着けている。
白水帆乃花
4月12日生まれ
17歳
女性
159㎝ 51㎏
趣味:魔除け、作品製作
好きな食べ物:納豆
嫌いなもの:付きまとってくる人
好きな色:黒
得意科目:美術、体育
唐揚げ:洋風唐揚げにスイートチリ
悠平と腐れ縁の関係にある女子高生。高校も学科も同じ。
過去の経験から極度の男性嫌いである。そのため、男受けしないファッションやメイクを研究し、極力男を寄せ付けないようにしている。線香の匂いがするが、それも男を避けるためである。また、被害妄想も激しい。攻撃的な一面を隠し持つ危険人物。有田勝は彼女が唯一まともに話すことができる男性。
イデア能力に覚醒している。能力はエネルギーを変換すること。ビジョンはまんま炎だが、髪の毛に火をつけなければ使うことはできない。展開時の肉体強化は目を見張るものがあり、短気で直情的な性格も相まって怪力を誇る女羅刹と化す。
鶴田悠平
10月7日生まれ
17歳
男性
174㎝ 60㎏
好きな食べ物:和菓子全般
嫌いなもの:パクチー
得意科目:国語
唐揚げ:甘酢とタルタルソース
準主人公。
帆乃花のクラスメイト。異世界に通じるといわれているマンションに住んでいる。
優しく、容姿も整っているが影は薄い。名前だけは有名になってしまい、なぜか敵も作りやすい損な男。奇人変人にも好かれやすい。
しかし、意志の強さも併せ持っており、怪奇現象に巻き込まれる中で成長していく。
マンションの中庭を掃除したときにイデア能力に覚醒。能力は反転させること。能力のビジョンは鏡で、うつりこんだものの上下左右が反対になる。後に能力は成長を続け、鏡に映らずとも反射できるようになる。
【イデア使い】
堤咲
5月18日生まれ
22歳……?
女性
趣味:画を描くこと、覗き
魂を喰らう絵の中にいた少女。もともとは杏助の先輩にあたる女子生徒だったが、イデア能力に目覚めたことで「魔女」と呼ばれていじめを受けるようになった。
見た目年齢は18歳。これは18歳のときに絵の中に入り込んでしまい、それから年を取っていないため。 もともとの肉体は鮮血の夜明団春月支部の遺体安置所に保管されている。
雰囲気はかなり暗いが、性格は別に暗くはない。多少癖がある程度。結構な芸術家肌であり、絵のために覗きも辞さない(特に絵の中に閉じこもった後)。だが、少し覗き趣味もあるかもしれない。美少年が好き。
イデア能力は絵の中に出入りすること。招いた者を絵の中に入れることも可能。発動条件は一つでも絵を描いていること。咲は15点ほどの作品を制作しており、彼女が制作した作品からであれば自由に出入りできる。また、作品を通して飾られている場所の様子を観察することもできるほか、絵の中であればどんな相手でも勝つことは不可能。
神守杏奈
2月上旬生まれ
22歳
女性
175㎝ 72㎏
前作「ルーンと異界の旅日記」の主人公。
魔物ハンター。本部所属だが、春月市と異界のつながりが見られたので出張してきている。本部では生態調査部門(特に異界と関係あるところ)も兼任する研究者。そのため、異界由来の生物や吸血鬼化した生物に詳しい。
5年前に裏切り者アンジェラ・ストラウスを討ち取った女傑。その戦いぶりから「星空の戦姫」と呼ばれている。
あまり感情を表に出すことはないが、守るべき人々のことは大切に思っている。
記憶があいまいであったが、5歳のときに小梅の手でとあるカップルに預けられている。だが、そのカップルはすぐに別れ、杏奈は育てる気もなかった男性から捨てられる。一時は死にかけるが、鮮血の夜明団関係者から拾われて孤児院に入れられている。
本人は知らなかったが杏助の姉で杏哉の妹。
実はかなりの酒豪。日本酒が好き。
物体や生物を平行世界に転移させる能力を持つ。ビジョンは宇宙か星空に似たもので不定形、常識はずれの身体能力強化性能を有する。建物単位の異世界転移を行うのは5年ぶり。武器は鉄扇。
狩村彰
8月13日生まれ
23歳
男性
175㎝ 75㎏
好きな食べ物:たい焼き
嫌いなもの:酒
唐揚げ:塩唐揚げにポン酢と七味唐辛子
本部から派遣された魔物ハンター。晴翔の兄。
杏助や悠平からも信頼されるよき兄貴分。しかし、頼もしい一方で熱くなりやすいところもある。
5年前から杏奈は恋人である。なお、彼女以外の女性には興味がなく、彼女に裏切られないかとビクビクしている。裏切られることはおそらくないでしょう。
杏奈とは違って酒をほとんど飲めない下戸。その一方で、甘いものが好き。
粉状のイデアに覚醒しており、何もないところから薬品を生成する能力がある。また、身体能力も強化されている。主な武器はチャクラム。これに生成した毒を塗って攻撃する。
芦原キリオ
8月26日生まれ
28歳
男性
179㎝ 63㎏
好きな食べ物:海藻サラダ
嫌いなもの:安いシャンプー
鮮血の夜明団春月支部所属の魔物ハンター。支部長不在の春月支部における実質的なリーダー。
表向きの肩書は霊能力者。それゆえに出払うこともあるが、10年以上前から春月市の呪いについて知っていた。
両性愛者であり、治は伴侶である。昔、女の子を好きになったことはあるらしい。
色素が薄く、はかなげな印象があるが、それとは裏腹に抜け目のない性格。彼は主に春月市を守るために戦っており、そのためであれば犠牲を厭わない。それは自分だけでなく他人にも及び、春月市を守るためであれば仲間にも「死ね」と言える。
幽霊のような外見のイデアを使用する。影があるところであれば追跡や情報戦を得意とする一方で直接の戦闘には向かない。しかし、キリオはどこで覚えたか鳥亡村の土着信仰による魔法とは似て非なるもの「呪法」と古武術を使用できる。この実力において、鮮血の夜明団では敵う者はいない。敵に回したくない男である。
片江治
3月3日生まれ
27歳
男性
183㎝ 64㎏
好きな食べ物:チョコレート
嫌いなもの:編集者
自称小説家。一応小説は書いており、代表作は問題作と名高い「異世界転生したので反物質で無双する」。自重しないエログロ描写が賛否両論。
キリオと同棲しており、とある高級マンション住み。仕事はしておらずほぼキリオに養ってもらっている。また、家事をしないキリオに代わって家事をしている。
隠すつもりも公言するつもりもないが同性愛者であり、キリオは伴侶。だが、知り合いが少ないためあまり知られていない。
変に自尊心が高いが、興味を持ったものに対しては依存しているかのようにのめりこむ。依存心も強い。しかし、悪人というわけではない。
実はイデア使いである。その土地でのできごとをノイズに邪魔されることはあっても、引き出すことができる。反面、身体能力の強化は苦手である。
香椎孝之
38歳
男性
杏助たちの通う高校の数学教師。没収したものを絶対に返さない、いちいち細かいなど悪評のある先生。ただし、杏助から弱みを握られることとなる。
多々良雅樹
19歳
男性
放火魔。イデアに覚醒したことで、その使い勝手を試そうと放火をしていた。また、それ以外にも高い酸素濃度を利用して人を殺したりもした。これが警察にばれたことで異世界転移を望むようになった。
ピロフィリアであり、物が燃える様子に性的快感を覚える。
酸素濃度を操作するイデアの持ち主で、そのビジョンは金色の落ち葉。人を酸素中毒に陥らせる、不燃物を自在に燃やすなど応用が幅広い。
シオン・ランバート
7月31日生まれ
29歳
男性
185㎝ 98㎏
鮮血の夜明団の現会長。魔族を倒し、異界調査からも生還した歴戦の猛者。大陸中のポータル調査を杏奈と彰に命じていたが、春月市のポータルの数に衝撃を受けた杏奈から要請を受けて自ら赴いた。
5年前から白スーツを好んで着用しており、魔族や吸血鬼の討伐経験も豊富であることから「白い鬼人」「吸血鬼の天敵」「剣王」と呼ばれることも。これまでに2度ほど死にかけているが生還するなど、悪運が強い。
光の魔法と超音波のイデアを使用する。武器は2本の銀のサーベル。刃渡りは65センチほど。イデアとの組み合わせによって振動する剣は常識外れの切れ味を誇る。また、ある程度離れた相手にも光の魔法を撃ちこむことができる。
ローレン・ヘッドフィールド
12月17日生まれ
25歳
女性
166㎝ 54㎏
シオンに同行した魔物ハンター。所属はディレインの本部。
礼儀正しいように見えるが、その本性は好奇心の強い変人。興味のあるものを見た時の興奮が通常の人の比ではない。バイセクシャルである。
変なマスコットやゆるキャラが好き。
蘇我清映との戦闘で左足を切り落とされる重傷を負う。
熱を操るイデアを持つ。ビジョンは赤い液体。その液体を纏って触れた物体の温度を上げることができる。これは性質上近づかなければ無力であるが、ローレンは身軽さを生かして敵の懐まで潜り込んでいる。
有田勝
44歳
男性
春月中央学院高校の美術教師。ひょうひょうとした性格で生徒思い。その一方で頭の切れる知恵者でもある。
また、生徒のことはよく考えており、人をあまり信用しない帆乃花からも信頼されている。
絵具のビジョンを持つイデアの使い手。能力は絵具をつけた人の視界を盗み見ること。情報収集にはうってつけだが、プライバシーもへったくれもない。しかし、有田本人はそれを悪用することをよく思わず、秘密は守ってくれる。
高宮太一
39歳
男性
杏奈を捨てた人。秋吉綾子の元カレである。
イデアに覚醒した後、非公認の魔物ハンターとして報酬を得ていた。清映とはギブアンドテイクの関係だった。
電気と電流を操る。
【鳥亡村関係】
筑紫光太郎
2月25日生まれ
57歳
男性
184㎝ 91㎏
春月市に呪いをかけた人物のひとり。
鳥亡村出身。元々は神主であり、時代の変化に合わせて外部との接触に対する掟を変えるべきだと主張していた。しかし、村長からは聞き入れてもらえなかった。そんなときに別の世界線の存在を知り、他の鳥亡村のありかたを見ようとするがその方法も教えられなかった。そこで村長の教えた嘘を自分なりに解釈して暫定の儀式を行うが、失敗。村全体に取り返しのつかない呪いをかけることになった。やがて村は滅び、光太郎は村の外に出ることとなる。弟子である蘇我清映、甥の神守杏哉、そして事情がわからなかった子供・織部零とともに村を脱出。手分けして呪いを解いている。
イデアに覚醒した鳥亡一族であり、本来は50年生きられない体であった。しかし、呪いを解くためにとある錬金術師に処方された延命の薬を服用して無理やり延命している。そのため、いつ死んでもおかしくない。
覚醒しているイデアは「沼」。沼(または泥)と一体化し、自在に操ることができる。
神守杏哉
10月4日生まれ
28歳
男性
190㎝ 105㎏
好きな食べ物:鹿肉ステーキ
唐揚げ:塩唐揚げに卸しポン酢、ねぎ
裏主人公。
杏奈と杏助の異母兄、光太郎の甥。
光太郎の同志として呪いを解いていた。たびたび杏助と接触している。
杏奈や杏助に対しては複雑な感情を抱いている。杏奈とは別方向で自分の存在に対して執着がなく、その気になればいつでも人間をやめられる。その性格を清映から恐れられている。
また、どういうわけか周囲の人々を誤解させる天才。初見ではほとんどの人物が警戒心を抱く。
鳥亡村が滅びたとき、光太郎が探して連れ出された。呪いについては村の外で聞かされ、真実なのかと疑っていた。もし光太郎のすることが間違っていれば実力が追い付き次第殺すつもりでいた。
生まれ持った戦闘能力と後述の能力のため、痛みを求めているふしがある。
生まれながらのイデア能力者であり、壁をすり抜けることができる。
織部零
8月5日生まれ
22歳
男性
183㎝ 77㎏
好きな食べ物:チーズケーキ
嫌いなもの:顔の火傷痕
清映や光太郎とともに行動する青年。彼らを命の恩人と慕う。
鳥亡村出身。滅びていなければ杏奈の許嫁のはずだった。村が滅びた後も杏奈を見て惚れており、妻にしたいと考えていた。
村が滅びるときに両親が発狂したことがトラウマ。人が狂ったり発作を起こすところを見たくない。
自分の傷だらけの顔にコンプレックスを持っており、厚い化粧で隠している。
低温を操る能力を持つ。とにかく範囲が広く、町一つに雪を降らせることができる強敵。
蘇我清映
12月16日生まれ
36歳
男性
180㎝ 76㎏
春月市に呪いをかけた人物のひとり。光太郎の共犯者。
過去に取り返しのつかないことをした光太郎とは対照的に、作中の時系列において取り返しのつかないことを行っている。
土着信仰を信じる最後の人物であり、その信仰心はもはや狂信者と言えるレベル。また極度の脚フェチ。杏奈やローレンの脚が好み。体の一部を贄としてささげる儀式において、絶対に女性の脚は捧げなかった。
イデア能力に覚醒している。ビジョンは妖刀で能力は「あらゆる物理的なつながりを断つ」こと。だが、光太郎曰くまだ覚醒する可能性を秘めているとのこと。
神守小梅
17歳没
女性
172㎝ 69㎏
鳥亡村最後の巫女。杏奈や杏助の従姉。村に呪いがかけられたとき、長から杏奈と杏助を託されて村を出る。しかし、彼女にも呪いの影響が及び、デート中だったカップルに杏奈と杏助を託して自ら命を絶った。
杏奈を妹のようにかわいがり、杏奈からも慕われていた。
歴代の巫女でも高い戦闘能力を有していた。
イデア能力は異世界から何かを召喚すること。それは人間にはとどまらず、異世界の技術を鳥亡村にほんの少しであるが取り入れられるようになった。皮肉にも、彼女の能力が鳥亡村の滅亡の元凶となる。
神守律郎
35歳没
男性
杏助、杏奈、杏哉の父親。異界人。
呪詛からなんとか逃れ、春月市の廃屋で手記を書き続けていた。晩年は精神崩壊していた。
【そのほか】
秋吉綾子
38歳
女性
杏助の血のつながらない母親。17年前に杏助を託されたときに同行していた男性とは別れており、現在の夫は別の場所で出会っている。血のつながらない杏助に対しては実の息子のように接する。
芦原依
19歳没
女性
首のない幽霊。
4年前、供物としてささげられるために清映から殺害された。当時は神社で巫女のアルバイトをしており、その姿のまま首のない状態で幽霊となってしまった。服が足元まで覆うので杏助は足がないことに気づかなかった。
狩村夏之
48歳没
男性
彰と晴翔の父。
魔物ハンターで、2年前に死亡するまで春月支部の支部長を務めていた。
鳥亡村の情報を持っており、死の前日までそれを手放さなかった。
キリオからは疎まれており、死後は存在まで伏せられるようになった。
もともとは光の魔法を得意としていた吸血鬼ハンターだった。吸血フクロウの駆除である程度の功績をあげていたらしい。
鶴田敏行
46歳
男性
悠平の父親で、警察官。
魔物ハンターやイデア使いへの理解は多少ある。しかし、警察組織の関係もあって全面的に協力はできない状態だった。
異界へのゲートはすでに目撃しており、春月市都心部のゲート付近を立ち入り禁止にするという判断をくだす。一般人への被害が少なかったのは彼のおかげである。
また、異界から戻ってきた蘇我清映の第一発見者であり、彼の2度目の暗躍に気づいていた最初の人物。
愛妻家で親馬鹿。本気になった悠平の凄みも知っている。