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Xmasの贈り物  作者: 紅玉
4/16

4

「そこがいいのよ」と、明はポッと顔を赤らめる。

「ふーん。それよりもだ、何でお前、あいつと知り合いじゃねぇーんだよ。友達からって、チンタラやってる程オレは暇じゃねぇんだぞ」と、スノーマンは腕組みをしながら、横目で明を睨みつける。

「そ、そんな事言われたって!でも、何度か言葉を交わした事くらいならあるもん!!」

「あいつの頭の中にお前がいなきゃ意味ねぇだろ!」

「うっ…」

明はスノーマンの鋭い指摘に、何も言えなかった。

「まぁ、でも急接近大作戦をこれから決行する!!」

「え??」

明は、目をぱちくりさせた。

「オレに任せとけ」

スノーマンはニヤリと、不気味に笑った。



作戦1


相手に自分を印象づける。




作戦2


クリスマスに手づくりのプレゼントを渡そう!!




作戦3


そこで告っちゃおう!!



「…何これ、安易な感じがするんだけど…」

明はスノーマンの作戦に呆れていた。

「うっせぇなぁ、チンタラしてんのは嫌いなんだよ!!どうせなら、一気に自分のパッションを相手にぶつけて砕けちまえーってのがいいんだよ。あ、砕けちまったらダメか。作戦1は出来たと思って、とにかく、作戦2はやれよ。絶対、気持ち揺らぐぜ」

作戦1…ああ、あれだけ馴れ馴れしくして、突然友達になってくれって印象に残るよね。でも、雪だるまのあんたの方が印象に残っている気がする…。

「それで、お前は何ができる?」

「…」

明は顎に手を当て、思考を巡らせる。

「…」

明の眉間にシワが寄る。

「…」

「何もねぇーんだな」

スノーマンは、苦笑いして首を捻る明を見る。

「じゃぁ、マフラー作ろうぜ。オレ、教えてやれるし」

「私、不器用なんだけど…」

「その様子を見ればわかるよ」と、スノーマンは苦い顔をしたまま言った。



 そして、明は緑と白の毛糸と編み物用の針を買い、スノーマンのいる公園へと戻った。

「それじゃぁ、簡単な編み方を教えてやるな。まずだなぁ、こうして…こう」

手袋と枝の手なのに、器用に一列編み込んでしまった。

「わかったな?やってみろ」

手本を見せたスノーマンは、明に途中まで編んだ毛糸を渡す。明は見よう見真似に、針を動かす。

「…?」

上手く出来ない。あんな雪だるまの手でもできるのに…。

「そことそこをかけ違えてんだ。そこを抜かしてるぞ」と、スノーマンは間違えを指差し教える。

「え?こ、こうで、こう?」

明は、スノーマンに言われたところを確認しながら正していく。

「そう、そう。手つきはぶきっちょだけど、いい感じだぞ。やればできるんじゃないか?」

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