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閑話 フリージアの放った矢、その後
フリージアが放った矢は、風を切り裂き、重力を物ともせず、光の筋を描きながら何百キロも飛び、勢いそのままにある大陸の地面の上に突き刺さった。
矢に込められた莫大な魔力の奔流が、地を裂き抉り、地面にひびをいれ、穴を開け、大陸を蹂躙して行く。
砂煙が収まると、矢が突き刺さった場所は、半径三十m程の大穴が空いており、そこが見えず、真っ暗だ。穴の周辺に生えていた木は、薙ぎ倒され、炭化し、ボロボロになっていた。
フリージアが何気なく放った矢は、フリージアとは全く関係ない土地に、大災害をもたらした。
これが古代兵器の威力です。