お風呂
脱衣所に連行された私は、服を剥ぎ取られ、エミリアさんに抱かれて湯舟に沈んでいた。
「あふぅ」
「ふふっ、かわいい」
ああ、気持ちいい。自分で入れないのは少し残念だけど、これはこれでいいかなぁ。
「あらあら、くつろいでるわね」
「奥様」
「あぃ」
服を脱ぎ終わった母様が、湯舟に沈んだ。そういえば、母様とファルミルさんって、胸が大きい。元の世界の私だってそんなになかったのに……複雑。今更だけど、このお風呂ってかなり広いよね。ファルミルさんと母様が二人で対面に座っても、まだ全然余裕があるくらい。
「ほーらフリージア、体洗いましょうね」
母様に抱えられ、湯舟を出て、洗い場に出る。この世界にボディタオルみたいなのはなく、スポンジか手で洗うしかないんだよね。赤ちゃんの肌はとても柔らかいから、スポンジなんかじゃ洗えないし、必然的に手で洗うことになるんだけど、母様の顔が、少しおかしい。顔は赤いし、目はうるんでるし、手はせわしなく動いてるし、息は荒いし、なにするつもり?
「あ、洗うわね、フリージア」
「ぅ」
母様は、私のお腹から洗い始めた。う、くすぐったい。なんか手つきが少しいやらしいなぁ。お腹は洗い終わったらしく、母様は次に胸部を洗い始めた。
「ハァハァ、フリージア、ぷにぶに」
……母様がおかしい。胸部から首に移って、そして太ももを洗い始めたら、さらに息が荒くなった。ファルミルさんも頬を赤くして、母様が私を洗うのを見てるし、なんなんだろう。
「はーい、目をつぶってね」
「うぃ」
体を洗い終わった母様は、私の頭を洗い始める。髪の毛はまだ全然生えてないから、実際は、洗うというより撫でるといったほうが正しい。頭は体より早く洗い終わる。最後にお湯をかけて泡を流すと、ファルミルさんに私を渡す。
「お嬢様。あぁ、お嬢様ぁ」
「ぅぅ」
私を受け取ったファルミルさんは、すぐに私を自分の豊満な胸へ抱き寄せた。むぅ、大きいし柔らかいし、しかも垂れてないし、なんか複雑。
「《フライ》」
「あぃ?」
ファルミルさんが私の耳元でそうつぶやいた。私の体が、お湯に浮いた。おお、魔法だ。
こんなこともできるんだ。
「待っててくださいね、お嬢様」
私に一声かけると、ファルミルさんは湯舟から出て、母様がいる洗い場に出た。そして、母様とファルミルさんは、互いを素手で洗い始めた。
「あぅ、ぃ?(なんかこれ、レズってやつ?)」
見てるとなんか変な気持ちになりそうだから、かけられた魔法で遊ぶことにした。湯舟の壁をちょんと蹴ると、そのままお湯の上を滑った。なんか楽しい。母様とファルミルさんが終わるまで、ずっと遊んでいることにした。
「お嬢様、凄いですね」
「そうね、他者からかけられた魔法を、こうも簡単にコントロールするなんて。流石は私の娘。常識離れなことを平然とやってのけるわね」
「あぅ?」
私は、終わったらしい二人に抱きかかえられ、お風呂場から出た。むぅ、母様とファルミルさんの胸が大きい。
「また一緒にお風呂へ入りましょうね?」
「はい!」
「うぃ(やだ。あんなに怖い想いはしたくない)」
といっても、言葉が通じなければ意味がないけど。私はそのままベッドへ連行され、強制的に寝付かされた。