ファルミルさんの暴走
次回お風呂回
「お嬢様、こっちこっち」
「あ〜ぁ♪(うまく体を動かせないけど、自由に体を動かせるって楽しい!)」
私が産まれてから半年が経った。あれだけぶらぶらだった首も座り、はいはいができるようになった私は、いつものようにファルミルさんと遊んで居た。
「あはっ、よく出来ました♪」
「あぃ〜あ〜♪」
絨毯の上に座っているファルミルさんへ、はいはいで向かう。そして、飛びつく。あー、やっぱりあったかいなぁ〜。柔らかいし。
「ハァハァハァハァ、お嬢様、お嬢様ぁーー!」
「んにゃ!」
ちょっ、なになに?!どうしたのファルミルさん?!なんでそんなに息が荒いの!?
「お嬢様お嬢様お嬢様お嬢様、私のお嬢様ぁ」
「ぅぁ、ぁい」
ファルミルさん、離して、離してください!苦しいです。頬ずりしないでください!
「やめなさい、ファルミルちゃん!」
「あう!」
スコーンと小君のいい音が広間に響く。母様、その手に持っているスリッパはなんですか?
「なにやってるのよ0歳児に。私の娘が可愛いことは認めるけど、フリージアのいろいろを堪能するのは、フリージアが3歳になってからにしなさい!」
「あいっ!?(怒るとこそこ!?あといろいろってなに!?)」
もっと怒るとこあるでしょ!?
「すみませんでした。それまで堪能するのは少しにします!」
「ういっ!?(少しってなに!?そこはしないって言おうよ!)」
「そうね。わかればいいのよ」
「あぁ〜(母様まで。もう、好きにして)」
ファルミルさんの腕の中で、だらんと力を抜く。ああ、としを重ねたくないなぁ。
「あ〜〜お嬢様。愛しのお嬢様ぁ」
スリスリしないで。耳掴まないで。ファルミルさん元に戻って。お願いだから。
「ファルミルちゃん。フリージアと一緒にお風呂に入りましょうか」
「はい!」
え?イマナンテ?お風呂?なんでファルミルさんと母様はそんなに目を輝かせてるの?
「それじゃ、レッツゴー♪」
「ゴー♪」
え、えっ?ちょっと待って、待ってってば!二人の顔は、明らかにお風呂入りに行く顔じゃないよね!?なに若干顔を赤らめてるの?!私は娘、わかってる?
「大丈夫よ。優しくするから」
そう言うことじゃなーーーい!!