プロローグ
リクエストを受け、書き始めた作品です。
こういう物語は始めて書くので、つまらないかもしれませんが、読んでいただけると幸いです。
基本的に不定期更新です。
異世界転生。
現世で不幸な事故や病気に見舞われ、この世を去る。そして、魔法が存在するファンタジーな世界で、現世の記憶を持ったまま新たな生を受ける、というものだ。
小説とかによくある設定で、人気を博している。私も異世界転生ものは結構好きで、転生して見たい、とも思ったほどだ。
しかし、まさか本当に私が転生するとは思っていなかった。
異世界に転生したと気づいたのは、産まれてから三ヶ月ほど立ってからだった。いつも私に母と父が、赤ちゃんの私を抱っこして話しかけているのだが、言葉の意味がわからなかった。はじめは赤ちゃんだからかな、とも思ったが、違ったらしい。夜に散歩ということで、母親にだかれ、外を歩いていた。いつもより明るく、不思議に思った私は、ふと、目を上に向けて見た。すると、青色と赤色の月が、二つ並んで宵闇を照らしていた。
「ぁ、あぅ(なんで月が二つあるのよ)」
私はこころの中で頭を抱え、自分の人生を密かに嘆いた。