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俺とポニテと運命と





─桜舞う校門の前、俺は、

ポニーテールの彼女に恋をした─





ガラッ


「おっはよー!」


「なんだよ佐倉、随分とハイテンションだな」


俺を見てうざったそうな顔をしたのはクラスメイトの柳瀬だ。


「ふふふ…聞いてくれたまえ、柳瀬くん」


「その喋り方きもい」


「実は俺、恋しちゃったんだ…!」


「…は?」


「えー何々?僕にも聞かせてー!」


そう言って俺と柳瀬に割り込んできたのは同じくクラスメイトの小林。


「小林も俺の恋が気になるのか。しょうがない。話を聞くことを許可しよう。」


「ははーありがたき幸せ」


「おい、俺は聞きたいだなんて一言も言ってないんだが?」


ノリ体質な小林と正反対に、柳瀬は仏頂面でその光景を眺めていた。


「まあまあ、聞いてくれよ。そんなこと言っても、内心気になって仕方ないんだろ?」


柳瀬の肩を抱きそう言うと、柳瀬はうざそうに手を払いのけた。


「お前の恋路なんか全く興味無いね」


「いやん、冷たい」


「柳瀬!佐倉がかわいそうだろ!」


「はいはい。話したいならちゃっちゃと話してくれる?」


「よーし、話してやろう。」


「よっ、待ってました!」


「実はな、さっきものすごいきれいなポニーテールの子を見てしまったんだ…!」


「ポニーテール?」


「ああ。長い髪を揺らして歩く姿は、まさに牡丹!」


「それを言うなら百合の花だろ」


柳瀬の冷静な突っ込みは置いておくとして。


「それって誰なの?」


小林の問いかけに首を振って答える。


「知らん。さっき初めて見たんだ」


「え、つまりそれって一目惚れ!?」


「ふふふ…気づいてしまったね、小林くん」


「なぜそこでどや顔になる」


「俺は人生初の一目惚れをしてしまったのだ!!!」


「おお…!!」


小林が輝いた目で俺を見つめる。


「…てかさ、お前ポニテフェチとか言ってなかったか?」


柳瀬が心底呆れたような顔をしてたずねてきた。


「ああ。俺はポニーテールをこよなく愛す真正のポニテフェチだ」


「ならそれって、ポニーテールに惹かれただけで、その女子を好きになったわけじゃないんじゃないか?」


「いや違う!」


「そうだ!違うぞ!」


「小林、お前にわかるわけないだろう」


少しシュンとした小林を慰めながら俺は柳瀬に抗議した。


「俺はあの人の後ろ姿を見た瞬間、ものすごい衝撃を受けたんだ。それこそ雷に打たれたかのかのように…」


「まさか…運命の出会い!?」


「小林もそう思うか!?俺もそう思うんだ!これこそまさに運命の─」


「どアホ」


「─出会…てめっ柳瀬!」


「運命なんてあるわけねーだろ」


バカにしたような目つきで笑う柳瀬。

さすがの俺もキレた。仏の顔も三度までだ!


「おい、柳瀬!黙って聞いてりゃなんなんだ!」


「黙ってないだろ」


「う、うるさい!」


「うるさいのはお前だ」


「う、うぐぅ…」


「佐倉大丈夫!?柳瀬ひどい!」


「何がだ。俺は正論を言ったまでだ」


「うう…」


「小林、もういい。俺のためにありがとう…」


「佐倉…」


「なんの茶番だよ…」


「へっ。冷血人間のお前にはわからないだろーな、この友情が…!」


「わからなくて結構だ」


「ったく、かわいそうな奴だよ。熱い友情も運命もこの胸の温かみも理解できないだなんて…!」


「運命運命って言うけどな、お前がその相手と両想いで初めてそう言えるんだ。お前の場合は勝手な片想いなんだから運命でも何でもないよ。」


「彼女だって俺のこと好きかもしれないだろ!」


「その自信はどこから湧いてくるんだよ…ないね、絶対ない」


「いや、あるね!これは運命なんだから、両想いになるに決まってる!」


「お前イタいぞ、まじで。…そこまで運命だって言い張るなら、彼女と付き合ってみろよ。もし本当に両想いになれたら、運命だって信じてやる。」


「わかった。絶対に運命だってわからせてやる!」


「はいはい。できるもんならやってみろ」


「佐倉、頑張って!佐倉ならきっと両想いになれるさ!」





そんなこんなで、俺の、名前も知らないポニーテールの彼女との両想いへの道が始まった─





当初考えていたより小林くんが幼い感じになってしまったので、一人称を俺から僕に変更しました。

なんだか高校生とは思えないキャラだなぁ…


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