戦闘3
大分間が開きました。申し訳ない。
多分誤字脱字は無いです。
※心象なのかどうか分かりづらいかと思います。
作者も分かりません。(まじでごめんなさい。)
何かが砕ける音がした。
先程まで少女が居たはずの場所は、地面が陥没している。
一瞬。
姿を見失っていたその僅かな間に、2人の距離は失われていた。
至近距離に居る事に驚愕する。が、それもつかの間。
バチバチと爆ぜる雷を纏う少女は、気づけば男の胸に突き刺すような蹴りを繰り出している。
〜〜〜ッ…ァッ?!
肺の中の空気全てを強制的に吐かされ、乾いた呻き声をあげる。
「フッ飛べ…」
少女が何事か呟いたかと思えば、纏っていた雷が軸足へと集まる。
たちまち閃光に包まれ、たまらず瞼を閉じる。
落雷のような轟音が鳴り響く
光が収まった事を確認し、目を開けると…
男の姿は無く、さっきとは反対の脚を振り抜いている少女の姿だけがその場に残っていた。
状況を理解するよりも先に、異変が起こる。
くぐもった音が響き、爆風が押し寄せる。
身体強化と風魔法を駆使するが、飛ばされないように踏ん張るのが精一杯だ。
バキバキと何かが倒壊する音が聞こえる。
あの轟音と爆風から察するに威力は途轍もないだろう……
並の魔物であれば、爆発四散していたはずだ。
たった10数秒の間に形勢逆転どころか絶体絶命の危機に陥ってしまっている。
まさか…本当に殺してしまったのか。
嫌な考えが頭をよぎり、思わず駆け出す。
年端もいかぬ少女だからと、完全に安心しきっていた。
見たことも聞いたこともない魔法を操っている事からもわかる通り、もはや少女が只者では無いことは明らかだ。
まさに雷の化身といって相違ない。
魔法の腕だけを見れば魔法士団の団長…いや、もしかしたら筆頭魔導師よりも上かもしれない。
だが、だとしたら一体何者なのか。
転生者?貴族?
いや、だとしてもこの歳でここまで並外れた力をもっている事は滅多にない。
英雄や勇者、又はその血族?
流石に超越者では無いだろう。
(…今考えても仕方ないわね)
50mはあっただろうか。
中程から折れた大木に寄りかかっている姿を見つける。
(普通に走るなら大したことはないけれど、成人男性をこれだけの距離まで吹き飛ばすなんて…ますます驚異的ね。)
「はっ…ははっ……ゥグッ!…ってぇ」
すでに満身創痍にもかかわらず、まるで楽しくて仕方ないとでも言いたげに笑っている
「……?何故笑っているのですか?」
少女はそんな姿を心底不思議そうに眺めている
(あのバカは……
この状況で笑うなんて、ついに頭がイカれたのかしら。
別の意味で心配になってくるわね)
意外と平気そうな様子を見て、先程まで抱いていた焦燥はとっくにどこかへ行ってしまった。
「お前……最高だな!」
屈託の無い笑顔を浮かべ、言い放った。
(いや、そういえば元から阿呆だった。底抜けの)
ふと少女を見れば…先程まで怒り心頭だったというのに、敵対心も一切無くなっているようだ。
あまりの馬鹿さ加減に怒りも失せたのだろう。
正直、言葉での説得も力による鎮圧もできる自信がなかったので助かる。
通じたところで、怒りでまともな状態では無い者を相手に説得をした所で火に油を注ぐようなものだ。
今回ばかりは、助けられた。
……いや、そもそも全部こいつのせいだった。
(なんでいつも私が苦労しないといけないのかしら……まぁ、監督責任ってやつよね。
誰かに労って欲しい。と思うくらいは許されるわよね。)
それはそれとして
少女よ。こちらに憐れむ視線を向けるのはやめて欲しい。
もはや毒気など何処にも無いような、慈悲深い微笑みを向けないでほしい。
自分よりも年下にそんな目を向けられたら、いたたまれない。
そして、アウルムはというと、いつの間にか実に満足そうな顔で眠っている。
(好き勝手に暴れるのは今回だけじゃない。毎度毎度どうしてこう……だんだん腹立ってきた。ぶん殴ってやろうか。)
(…いや、まずはこの子に謝罪するのが先ね。コイツは起きたらシバく。)
グースカと気持ち良さそうに寝ているアウルムを見て仕置きを決意した。
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ありがとうございます!
今回の話に出た「魔法士団」について
「士」という漢字は、一般的に男子や武士を指す意味らしいです。
が、今回は
・戦場で活躍する人・特定の資格を公認された人
という意味で使ってます。




