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ダンジョン系女子はありですか?  作者: 神水無月
ダンジョン出現
24/31

勧誘

累計PV15.000超えました、ありがとうございます


㋃13日


黒鬼が溟を抱きしめてから数日、その間溟は黒鬼と話しもせず1人でダンジョンに潜っていた。

「はぁ、何やっているのでしょう私」

 話しかけられると逃げ、目を合わせると逃げ、顔を合わせると逃げ、ここ数日逃げっぱなしである


「でも、悪いのは黒鬼くんですから、あんな無理やり……」

 ピョン! ザシュ!


「まぁ、嫌では無かったのですが、やっぱり……」

 ピョン! ザシュ!


「男の人の体って硬いのですね、優ちゃんと違う……」

 ピョン! ザシュ!


『レベルが上がりました』

「はっ!! あー、狩りすぎましたね。ステータス確認しますか


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

桜井溟

レベル10

職業:武器巫女

状態:健康

HP:200/200

MP:50/50


スキル

痛覚耐性 恐怖耐性 鑑定 悪食 武器庫 修復 アイテムボックス 再生魔法 

ユニークスキル


称号

βダンジョン攻略者 自身に打ち勝つもの


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「やりすぎましたね、このところずっと角兎を狩り続けたのでレベルが上がる一方です」


 周囲を見渡すと角兎が落とした資源が転がっていた

「はぁ……、しょうがないとはいえ拾うのめんどくさいですね」

 溟は小言を言いながら拾っていく


「スキル水晶が落ちていればいいのですが、確率が低いのでしょうか、最初に手に入れてから全然落ちないですね」


 気分が下がりながらパンパンになったカバンを背負い

「戻りましょうか、このまま進んでもしょうがないですし」

 地上に戻ろことを決め移動した


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「楠さん、換金お願いします」

 地上に戻り買取部署の顔なじみになった楠にカバンを渡す


「はい、受け取りました。今日も沢山ねぇ、さすがにもう慣れたわ」

 楠は鞄を受け取り後ろにいた職員に渡した


「楠さんは仕事しなくてもいいのですか?」

「あら、仕事してるわよ。お客様と話をするのも仕事の内よ」

「後ろで職員さんが睨み付けてますけど」

「気にしなーい気にしなーい、んで、今日も1人だけどあの男の子どうしたの? 別れた?」

「付き合ってませんから! は、恥ずかしくて顔見れないんです」

「いやー、うぶだねー、青いねー。ねぇ、撫でていい?」

「茶化さないでください」

「まぁまぁ。あ、終わったみたいね。今回の金額は6万5千円ね。いつも通り口座に入れるから許可証貸して」


 溟は許可証を渡すと楠が

「あとね、黒鬼くんも1人で潜ってるのよ。彼も溟ちゃんと同じくらい持ってくるから大変よ。はい、許可証返すわね」

「そうなんですか、でも、今さらどうやって顔を合わせればいいのか分からなくて」

「そんなの簡単よ。ちょっとしたきっかけがあれば十分よ」

「きっかけですか?」

「そう、なんでもいいのよ。折角パーティ組んでるのだからお揃いの物とかどう?」

「お揃いですか、分かりました。ありがとうございます」

「いいってことよ、頑張ってきなさい」

「はい!」


 溟は買取部署から1階に戻ると

「なんで言うこと聞かないの!! 慶介がお願いしているのだから黙って頷けばいいのよ!!」

「そう、慶介の言葉は絶対」

「まぁまぁ、2人とも落ち着いて。黒鬼は1人で潜ってるんだよね、なら一緒に潜ろうよ。その方が効率が良いだろ」


 騒がしい声が聞こえる方を向くと、黒鬼が浅野と女の子2人に絡まれていた

「喧しい、お前は大声出さないと話せないのか。それと、なんでコイツのいう事聞かないといけない。俺はすでにパーティを組んでいるからお前らと組む理由がない。後、浅野お前と馴合うつもりは無いから呼び捨てにするな」


 「なんでだ? 現に黒鬼は1人で潜っているのを見ていたぞ! 君が強いのは知っている、パーティ組んでるってのは嘘なんだろ?」


 絡まれている黒鬼を見ていると、ふと彼と目があった。黒鬼は口を歪ませ

「現にこの場所にいるぞ、連れてきてやる」

 と言い、溟の方に向かって歩きてきた


「来ていたのか」

「うん」

「……すまなかった」

「えっ?」

「あの時、少し考えたら他の方法があったのに、あんな事して」

「別に謝らなくても、嫌じゃなかったですから。私も、逃げてしまってごめんなさい」

「そりゃ、あんなことされたら逃げるわな。でも、これでお互い謝ったからこれ以上は謝ること無しだ」

「うん、そうだね。ねぇ、改めて、私とダンジョン潜ってくれる?」

「何当たり前の事を言ってるんだ。俺たちパーティだろ?」


 黒鬼と手を繋ぎながら溟は吹っ切れた顔をして、浅野達の元に向かった


「浅野、こいつか俺の相棒だ。知ってるだろ、同じクラスメイトなんだから」

「浅野くん、私が黒鬼くんの()()の桜井です。勝手に私の()()を勧誘しないでくださいますか?」

 溟は笑顔で相棒を強調し話した


「な!? 君はあの地味な桜井か!」

「な、何よその体型。話が違うじゃない……」

「桜井、綺麗」

 浅野と(多分)クラスメイトと思われる女子2人が学園とは違う姿を見て見惚れていた


「話聞いていますか? その耳は飾りですか?」

 その言葉を聞いて浅野が表情を戻し

「桜井、俺達と一緒に組まないか? そんな男より俺の方が強い。俺の職業は【騎士】なんだ、君を守ってあげられる。一緒に潜ろう」


 その言葉を聞いて黒鬼は絶句した

(こいつ、顔で決めたな。教室では話しかけてこないのに)

「ねぇ、浅野君、レベルは幾つ?」

「4だけど、黒鬼(こいつ)よりか強いぞ!」

「へぇ、彼より強いねぇ」

(ん? 桜井の様子がおかしいな)

「ねぇ、黒鬼くんレベルは?」

「あぁ、今日で11になった、休みの日は長時間潜っていたからな」

「だって、浅野くん。因みに私は今日で10になったのよ。前まで私がレベル高かったのに超されちゃった」


 溟は妖艶な笑みを浮かべ、浅野の耳元に口を近づけ

「わたし、自分より弱い人好きじゃないの。わかる? あなたはレベルは4、彼は11なのよ。体型も違う、彼大きいでしょ? 私なんて簡単に拘束されるもの。この前なんて無理やり(暴れないように)抱かれて、声を出そうにも(黒鬼の胸板に)口をふさがれて抵抗できなかったの。これで分かったでしょ? 貴方は彼にも女である私にも勝てない。弱っちいのよあなたは。それに」

 溟は黒鬼に近づき首に手を回し、体を密着させ

「もう私は彼の物なの、もう彼以外は受け付けないの、だから諦めてね、黒鬼くん行きましょ」

 溟は黒鬼の手を繋ぎ、ビルから出て行った


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