表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョン系女子はありですか?  作者: 神水無月
ダンジョン出現
18/31

講習

少し長めです

「ただいまー、ってあれ?優ちゃんは?」

 帰宅すると玄関に優の靴がない事に気付く


「お帰りなさい溟ちゃん、優君はお友達とご飯食べてから遊んで帰ってくるって連絡あったわよ」

「ふーん、優ちゃん友達出来るのはやいなー」


 そう言い、重たいカバンを持ち上げ自室に行き、動きやすい格好に着替える。

通気性の良い長袖の黒のインナーその上に赤のパーカーを着る。ズボンは動きやすく汚れても目立たない黒のストレッチパンツを履き、赤縁の眼鏡に付け替える


「よし、これで大丈夫。今の時間は11時半か講習が13時だから、昼食は外で食べようっと」


 部屋を出てリビングに向かい

「お母さん、お父さん、もう出るからご飯外で食べるね」

「わかったわ、気を付けてね」

「同意書忘れるなよ?」

「大丈夫、カバンの中に入れてるから、行ってきます」

「「行ってらっしゃい」」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 電車を乗り継ぎやってきたのは渋谷

 此処にダンジョンが出現し一時パニックになったが、今は落ち着いている。

出現したのは傾国ビルという高層ビルの1階。社員が出社した時に発見し警察に通報、自衛隊まで出動する事となった。

 講習を受ける場所がその傾国ビルである。


(今の時刻は12時丁度ね、お腹も空いたし駅前の喫茶店で食べようかしら) 

 駅前にある喫茶チェーン店に入る

「いらっしゃいませ、お1人様ですか?カウンターかテーブルどちらにしますか?」

「1人でカウンターでお願いします。」

「かしこまりました、カウンターはあちらになります。ご注文の際は呼び出しボタンを押してください」


 カウンターに座りメニューを開く

(これからダンジョンに行きますから、軽めにしときましょうか)

 ピンポーン

「お待たせしました。ご注文をどうぞ」

「卵サンドとアイスコーヒーで」

「かしこまりました少々お持ちください」

 と言い、店員は戻っていった。


店内はお昼時だからかお客さんが多くいた

(せんぱーい、なんで俺らが担当なんですかー)

(さあな、やっこさんも忙しいんだよきっと)

(えー)

上司と部下の会話が聞こえてきたり


(社長、いくら疲れているからって甘いもの取りすぎです)

(いやゃー、うちから甘いもん取らんといてーなー)

(駄目なものは駄目です、いい歳して糖尿になりたいのですか)

 甘味を求める声が聞こえたりといろんな人がいた

「お待たせしました、卵サンドとアイスコーヒーです」

 持ってきた卵サンドをもそもそと食べ、喫茶店を出た


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 傾国ビルの中に入ると、受講者が沢山いておりチラホラと制服姿の学生も受付に申し込みをしていた。

空いている受付に要件と同意書を渡し、指定された会議室に移動する。


会議室に入ると50人ほど受講者が座っており、今か今かと待っていると、2人見覚えのある人が座っていた


(あれ、黒鬼くんと浅野くんだよね。講習受けに来たんだ)

 2人共溟に気付くことなく、前を向いていた。

(まぁ、いいわ。空いてる席に座りましょうかね)

 空いている席に座ると、隣に座っていた男性が2度見してきた、胸を。


暫くすると、二人の男性がやってきた

「待たせたな、これからダンジョンについての講習を始める。俺は大堂正義(だいどうまさよし)そしてこいつは部下の」

番場善期(ばんばよしき)っす。」

「さて、講習の内容は、ダンジョンについての説明と資源についてだ」

「まずは、ダンジョンについてだが、今のところ解明されていない。というか分からないとしか言えない。現在確認されているのも場所、状態がバラバラなんだ。そして厄介なのはダンジョンに敵がいるって事だ」


「この話は俺、番場が続きを話しますよー。此処に居る人はRPGやったことあるかなー、手ぇあげてみてー」

 大半は手を挙げており、私も挙げていた


「はい、手を下してー、まぁ、説明しておくけどダンジョン内にいる敵、これを政府が【魔物】と名称した。よくあるゲームと同じだよ。さて、ここで質問だ。此処にゲーム感覚で来た人手を挙げて」


意外な質問で動揺していたがぽつぽつと手を挙げる人がいた

「1.2.3・・・26人かー、受講生の半分はゲーム感覚で来ているんだねー」

 すると番場は真剣な顔になり

「君ら全員死ぬぞ?」

 挙手していた人を指さし


「僕は腹を貫かれて死ぬ」

「そこの嬢ちゃんは失血死」

「君は頭が破裂して即死」

「あんたは臓物撒き散らして死ぬ」

「死にたくなかったら、帰れ。そんな甘い考えで来るんじゃねぇよ。」


 周囲を見てみると俯いている人が何人もいている。その中に浅野も俯いていた。


「お前バカか、怖がらせるんじゃねぇよ」

「せんぱーい、止めないで下さいよー。ここから良いとこなのにー」

「いやお前は十分やってくれた。続きは俺が引き継ごう。部下が馬鹿な事言ってすまない。だが、俺も同じ意見だ。今なら引き返せる、どうする?」


 何人か立ち上がり、会議室を出て行った。

「16人退室したか。残った手を挙げた奴は別にいいんだな?なら続けるぞ。魔物の詳しい情報は受付で資料を貰ってくれ。次に資源だが、資源を手に入れるには今のところ魔物を倒すしかない。」


 受講者たちがざわめいた

「静かに聞いてくれ。まず、倒し方だが、銃火器は効果がない、いや違うな、効果はあるがコストがかかりすぎる。1体の魔物、ここのダンジョンは兎だが倒すのに20発だ。普通の兎のサイズで20発当ててやっと倒れたんだ。だが、刃物は違った、すんなり切れたんだよ。打撃も効いた、ただ銃火器が効きずらいだけなんだ。今の自衛隊も銃を捨て、ナイフに切り替え攻略している。資材だが、今報告あるのは肉と薬だけだ。自衛隊の攻略もそこまで進んでないからな。このダンジョンは地下に続いているらしく、今自衛隊がいるのはB5階層だ」


「ここまでで、質問はないか?」

 受講者が静まる中1人だけ手を挙げた


「はい!」

「じゃあお前、名前と質問を言ってくれ」

「浅野慶介です。僕たちは武器を持っていませんし、倒し方が分かりません。教えてくれないのですか」

「いい質問だ、そしてバカな質問だ。武器は受付でナイフを貸出している、もちろん金を取るがな。だが、自衛隊はスコップで倒した奴がいたな? なら、ホームセンターで売ってるから買ってこい。そっちの方が安くつく。倒し方だが俺はさっき言ったぞ? 打撃で倒せると、あいにく教えてあげられるほど人数がいないんでね、独学で頼むわ。大丈夫だ、1階層はよほどの事がない限り死にはしねぇ、さっき言ったが兎しかいないからな」


「そんな! 無慈悲な事があるんですか!!」

「なら、なんでさっきの連中と一緒に帰らなかったんだ? 死にたくなかったらこの部屋から出るか、魔物を殺すかだ」

「っ!!」


 浅野は下を俯き座った

「よし、質問は終わりだ。最後に、魔物を倒したらステータスが手に入る。職業、レベル、スキルってのもあるからな。ちなみに俺は【拳士】でレベルは3だ。手錠をメリケンサックみたいに殴ったらこの職業が出てきた」

「ちなみに俺は【蹴撃士】でレベルは3だよー。魔物を蹴ったら出てきたんだー」


「行動によっては職業は違うらしくてな、あとスキルはあまり口外しない方が良い。個人情報と同じだ」


「長くなってしまったがこれで講習は終わりだ、1階の受付で許可証をもらえるから。すぐにダンジョンに入るのもよし、帰るのもよし。自由にしてくれ。以上だ」



誤字脱字ありましたら報告お願いします

総合評価、評価ポイント、レビュー、感想入れてもらえたら感謝です


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ