入学式後半
更新遅くなってすいませんでした
A組教室
(教室でっかいですねぇ)
席が階段状になっており、生徒の顔が見えるようになっている
(さて、私の席はっと)
黒板に貼られてる座席表を見ると最上段の右から2番目だった
(後ろの席ですか、微妙な場所ですね)
指定された席に着き周囲を見渡す。既にいくつかグループが出来ております。話に花を咲かせている。
耳を澄ませて話を聞いてみると
(なぁ、帰りにダンジョン行かねぇか?)
(えー、でも親の許可いるんでしょ。説得するの面倒くさいよ)
(名前とか、テキトーに書いときゃあいんだよ、バレねぇって)
(そうかなぁ、なら行ってみようかな)
とか
(渋谷に新しいスイーツショップ出来たんだって)
(知ってる知ってる! 人気らしいよ、毎日行列が出来てるんだって)
(じゃあ、帰り寄って行かない?)
(いやー、金欠でお金が)
など話を聞いていると、ドアが開き教室が静かになった
1人の背の高い男子生徒が体を屈め入ってきた
「あれ? あの人は」
男子生徒は黒板に張られた座席表を見て溟の近くまで来た
「すまねぇ、俺お前の隣なんだ、一旦退いてくれるか?」
「あ、はい、退きますね」
溟は立ち上がり男子生徒は奥の席に座った
「あの、ぶつかってしまってすいません」
「ん? あぁ、あの時の女子か。いや、俺も悪かった。これも何かの縁だ、俺は黒鬼龍久よろしくな。呼び方は何でもいい」
「私は桜井溟です。黒鬼君って呼ばせてもらいます」
「あぁ、それで良い」
ガラガラ
「新入生全員揃ったな、なら講堂に行くぞ」
教師らしき人が扉から入ってきて、講堂に行くように促す
廊下に生徒が整列し、教師が先導し移動し始める
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『では、第72回入学式を始める,学園長よりご挨拶があります。それでは学園長よろしくお願いします』
『新入生の皆さん、入学おめでとう。桜峰学園の学園長の相楽だ。長ったらしい話は好かんのでね、手短に話すとしよう。皆さんこの学園に入学してくれてありがとう。この学園で学び青春を謳歌して頂きたい。何かしたい時は、この私に話に来てくれても構わん。時間は必ず取る。あと、今日ニュースで報道していたダンジョンの一般開放された事だが、私は一向に構わん。それが君たちの経験になるのなら私は止めない。でも、これだけは約束してくれ、絶対に怪我をするな。以上だ』
『ありがとうございます、次に新入生による挨拶、新入生代表、浅野慶介』
「はい」
ザワザワ
(あの男子生徒、イケメンじゃない)
(かっこいい)
(彼女いてるのかな)
「へー、イケメンなんだあの人、なら優ちゃんの方がイケメンだね」
「以上、新入生代表、浅野慶介」
『以上をもちまして入学式を終わります。新入生退場』
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「全員居るなー、今日から1年間このクラスの担任の新島健司だ。よろしく頼む。それじゃあ、自己紹介を頼む右からな」
「はい、入学式で挨拶しましたが、浅野慶介です。趣味は運動全般です。よろしくお願いします」
パチパチパチ
(やっぱイケメン)
(このクラスでよかった)
(彼女いるのかなー)
「ふーん、同じクラスだったんだ。知らなかった」
溟は興味もなく、呟いていたら黒鬼の番となった
「黒鬼龍久、趣味は武道。以上だ」
パチッパチ
(ン?拍手が少ない?)
耳を澄ますと
(黒鬼ってまさか黒鬼組?)
(やべーやつじゃん)
(うわ、顔こわ)
非難する声が聞こえる
(黒鬼組ってなに? てか、黒鬼くん会話すくな! もうちょい話そうよ)
と心の中で考えていると自分の番がやってきた
「桜井溟です。趣味は読書です、よろしくお願いします」
パチッパチ
(あれ? 黒鬼くんと同じくらいの拍手だ)
耳を澄ますと
(何あのメガネ、ダサすぎる)
(読書が趣味なんて、地味だな)
(太ってそうだし、あまり関わるのもねぇ)
最初の印象は悪い方向で捉えられた
(これじゃあ、中学と同じね)
溜め息をつき席に着いた
自己紹介が終わった後、教科書を渡され下校となった
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