表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/19

攻守交替

いつも大切な場面は描写が少ないと怒られたお話になります。でもでも、ごめんね本当にごめんね。ここまでついてきてくれている君。本当にありがとね。

 ドライヤーの音が鳴り響く。


「悠真くん手慣れてない? なんか上手な気がする」


「気のせい」


 僕はお風呂から上がった結衣の髪の毛を乾かしていた。結構苦労するんだよね。櫛を使いなら僕はブローを当てる、このブローだけで一日の仕上がりが変わると言っても過言ではない。それほどまでに大切な工程なので丁寧に乾かしていた。


「みてみて悠真くん。テレビで何か変なのやってるよ」


 青年が騒ぎ立てて殺されるとか物騒な事を言っている。この内容を初めて見た時は全然気に留めていなかった。


「人生ってさ。奥が深いよね」


「急にどうしたの? まだ全然だよ? 先は長い」


「多分だけど、幽霊とか宇宙人だってこの世に居ると思うよ」


「悠真くんがオカルトに手を出し始めています」


「あはは、よし。オッケー今日も可愛いぞ結衣」


 笑いながら抱き着いてくる。折角いい感じに纏めた髪も縦横無尽に遊び放題だ。


「ありがと」


 結衣が笑顔なので良しとする。何より結衣に抱きしめられると気持ち良い。


「あ、寝る前に歯磨き!」


 僕の手を引いて洗面台に向かった。二人で丁寧に歯を磨く。しかし、僕は目を瞑りながら歯を磨いていた。僕の様子を伺う結衣の気配がするが気にしない。しばらくシャカシャカと歯を磨いていると横っ腹を突かれた。


「ぶはっ」


「あははー、悠真くん汚い」


「結衣が意地悪する」


「つい……てへっ」


 変顔だ……可愛いなこいつ。結衣は濡れた手をハンドタオルで拭いて満足そうな顔をしている。


「さ、ねよねよー」


 結衣が僕の手を引いてベッドに向かった――僕は結衣を押し倒して口をふさぐ。その時の結衣は驚いていた表情だったがゆっくりと瞳を閉じた。


「んっ、今日は悠真くんが狼さんです」


「そんなこと、あー。あるかもしれないな」


「でも、嬉しいので許します」


 僕が彼女を淫らにする感覚は新鮮だった。いつもより多く汗を掻いたけど幸せだ。


「悠真くんにこんな一面が在ったなんて……お姉さんがご褒美に綺麗にしてあげます」


「結衣ありがと」


「出来る限り優しくしてあげます」


「いつも優しくしてください」


 変な結衣だな。


「お口ゆすいでくるね」


「うん」


 戻ってくると結衣が布団に潜り込んで笑っていた。暫く経つと結衣の寝息が聞こえてくる。僕は中々寝付けなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ