第1話 プロローグ
はじめまして、クロノと言います。
知識も経験もない未熟者ですが、楽しんで読んでもらえるように頑張ります!
主人公と一緒に成長して行ければと思います。
これからマズトラ!をよろしくお願いします。
ある日、授業で電波の話を聞いた。
いまや身の回りに当たり前にある、携帯電話やパソコン、家電など様々なところで使われているらしい。
電波なんか目に見えないし、普段気にした事がなかったのだが、自分の周りの至るところに電波は存在しているのだと考え、少し興味がでた。
インターネットで調べてみると電波の受信機として、簡単にラジオが作れると書いてあったので、次の休みの日に作ることにした。
「よし。今日は学校も休みだし前にネットで調べたラジオを作るってみるか」
まずはネットで調べた材料を買いに行く。
材料は全部、100円ショップで揃うらしい。自宅から100円ショップまでは自転車で10分くらいの所にあり、爽やかな風を受けながら
自転車を走らせた。
「みんな休みの日は友達と遊ぶんだよな? 独りでラジオ作るとか、どーなんだろ」
そう。彼はぼっちだった。
1人愚痴りながら買い物を済ませて部屋に戻ると、12時を回っており、お昼ご飯には、常備してある大好きなカップラーメンをずずっと食べて腹を満たし、作業を始めた。
細かい作業を黙々とこなし、試行錯誤しながら、2時間くらいで作業を終え、完成した自作ラジオを机に置いて眺めた。
「完成したぞ!我ながらよく出来た!満足感がハンパない……ちゃんと聞こえるかな?」
完成したばかりの自作ラジオに接続用プラグを差し込み、立ち上げたパソコンと繋いだ。受信した電波の波長を見たかったからである。
「やっぱり目に見えない電波を形として見てみたいよね。しかも自分で作ったラジオが受信する電波を特別に感じてしまう」
自作ラジオが完成し、それを受信し、形として見れることに更なる満足感を感じ、独りでニヤニヤしながら立ち上げたパソコンに話かけた。
「SARI。受信してる電波の波長を出して」
SARIとは人工知能。AIである。
パソコンや携帯電話の使用のほとんどの事はこのSARIに話かけるだけでSARIが行ってくれる。
すごい便利なのだ。
「ワカリマシタ。ジュシンシタ、デンパノハチョウヲ、ヒョウジシマス」
自作ラジオが受信した電波の波長がSARIによってパソコンの画面に映し出された。
「おぉ、これが電波の波長ってやつか。なんか目に見えないものを捕まえたみたいで気持ちがいいな」
自己満足に浸りながら某アニメの司令官のように机に両肘をつき、顔の前で手を合わせキメ顔でSARIに次の指示をだす。
「SARI。この波長を分析してくれ」
「ワカリマシタ。コノハチョウノ、ブンセキヲ、カイシシマス」
「まぁ、ラジオなんだし結果はわかってるんだけどね。ついついやってしまった」
やってやったぜ!と思いながら分析を待つ。
「ブンセキカンリョウシマシタ。ケッカハ…フメイ。カイセキデキマセン」
「えっ……?なにか間違えてたのかな? なんで分析出来ないんだ? でも、ちゃんと受信はしてるし波長は画面にでているけど……」
SARIにもう一度分析させてみても、結果は同じであった。
「うーん。どういう事なんだろう? SARI。この電波はどこから来てるかわかる?」
「デンパノ、ハッシンモトヲ、ケンサクシマス」
パソコンの画面に検索中と表示された。少し時間がかかりそうだ。
「あっ、そうだ。音が聞こえるか確認してないや。SARIが検索している間に確認してみるか」
自作したラジオを聞くために、普段から使っているヘッドホンを装着して、ヘッドホンのプラグをラジオに差し込む。
しかし、なにも聞こえなかった。
「やっぱりうまくできてないのかな?音も聞こえないや」
パソコンの画面は変わらずに検索中だ。
ザザッ……
「んっ?いま少しノイズが聞こえたような……」
ザザッ、ザザザザッ!
「やっぱり聞こえたぞ」
その時。
「ッ!?」
激しい頭痛と共に視界がぐるぐると回りはじめたかと思うと、言葉にならない不可解な音がヘッドホンから聞こえ始めた。
(なんだこれ!? ヤバい……意識が……)
「ケンサクガ、カンリョウシマシタ。デンパノハッシンモトハ……」
SARIが電波の発信元を特定し終えたのと同時に僕は限界をむかえ、意識を手放したのだった。
思考を文章にするのが難しすぎる……
圧倒的に表現力と言葉が足りないデスネ。
精進いたします。