【もしも話】お花畑の秘密デート
藤峰さんにリクエストいただきました!
リグ様とひなみちゃんのイチャラブお外デート
もしもな話なので、本編とはリンクしていませんのでご注意ください!
リンクしてないのはリグ様本体がいるっていうところですね!笑
リクエストありがとうございました!
まるで花びらが降ってきそうなほど気持ちのいい天気で、優しい太陽の光が心地よい。
そして隣には、リグ様。
「ん、どうしたのひな?」
「あ、いえ……何でもないです?」
「うん?」
家から少し歩いた森の中に、小さな花畑があることを知ったのは最近のこと。
リグ様が連れてきてくれて、この森は怖いだけではないんだなと思った。魔物がいるはずなのに、なぜかリグ様と出掛けるときは1度も見たことがない。
少し前を歩くリグ様を見て少しどきどきしていたら話しかけられて、怪しい返事をしてしまった……!
それでも優しく笑いかけてくれるリグ様がまるで神様のようです。あ、神様だったんだ……!
「ほら、ここは木の根が多いから気を付けてね」
「はい。ありがとうございます、リグ様」
手を取られて、とんっと木の根を越えた先に見えるのは小さなお花畑。
「わああぁぁ〜! すごい、この前はなかったオレンジ色の花が咲いてるっ‼︎」
「うん。ひなに似合いそうだね」
「えっ……?」
ふわりと、優しいリグ様の手が私の髪にのびて、オレンジ色の花を髪飾りのようにつけてくれた。
……こんな恥ずかしいことを普通にしてしまうリグ様には、なんだか一生敵わないんだなと思う。
いや、そんなことは思ってすらいないのですけれども。
「……ありがとうございます」
「ふふ、ひなってば赤くなって可愛い」
「……っ! もう、からかわないでくださいっ!」
くすくすと楽しそうに笑うリグ様に、少し怒れば「ごめんね」と頭を撫でられる。
「それじゃあ……そうだね、ひなに機嫌を直してもらうために魔法をお見せしましょう」
「まほう?」
「そう。ほら、見ててごらん」
悪戯そうに笑って、リグ様がパチンと指を鳴らせば奇跡が起こる。
咲いていた花たちがいっせいに動きだした。
オレンジ色の花は歌をうたい、白色の花はダンスを踊り、赤い花は葉を楽器にして音を奏でた。
見たことのない光景に、私はただただ見入ることしかできない。
手を取られて、座って見ようというリグ様の言葉に頷いて草の上に腰を下ろす。
くるくる回る花たちが可愛くて、どうやって動いているのだろうと全体を見渡して見て……わからない。
花の下の部分はすごい枚数の葉がドレスのようになっていて、根っこがあるのかもよくわからない。
残念と思いつつも、それでも可愛い花たちに夢中になる。いつの間にか手拍子をして、身体が揺れていた。
ちゃんっ♪
という音とともに、花たちが一例をしてすぐに元の花にもどった。
まるで一瞬の夢のようだったけれど、私の脳裏に焼きつくそれが本物だよと話しかける。
「すごいです、リグ様っ!」
「ふふ、機嫌はなおりましたか? お姫様」
「な、あっ!」
ちゅっと、手の甲を取られて口付けられた。リグ様はナチュラルに王子様をしてくるので、反応に困るのです。
あぁ、絶対に私の顔は真っ赤だ。
「風が気持ちいいね?」
「…………そうですね」
赤くなった頬を冷ましてくれるようで、丁度いいです。
でも……その、リグ様が私の手に自分の手を重ねてきたから、私の熱はまだまだ引きそうになくて。
「よっと! うん、ひながよく見える」
「ななななっ⁉︎」
「ふふ、恋人っぽいね?」
「な、あ……っ!」
ぽすんと倒れたリグ様の頭が、私の膝をまくらにした。いわゆる、膝まくらというものです。
恥ずかしい。それに、今日の私のスカートは膝丈より少し上なのですがががっ!
素足にあたるさらさらとしたリグ様の髪がくすぐったくて、でも嫌ではなくて。
恋人みたいというリグ様の言葉を、どうしても意識してしまう。
こんな、私ばっかり余裕がなくて……ずるいです、リグ様。
そのままたわいもない話をして、お日様の日差しが気持ちよかったので2人でお昼寝をした。
起きたら私が膝まくらをされていて、死にそうなほどどきどきしてしまった……‼︎
まろ「尾行がばれたのである……気づいたらまかれてたのである……」
イクル「は? 何やってるのさ」
まろ「イクルは自由でいいよね……」
イクル「……はぁ(面倒そうだからお菓子でも与えておこう)」




