第四話 -7
降り下ろされた大剣を、片手で受け止める教皇代理。みるみるうちに髪が赤く染まり、瞳は琥珀色に変わった。
「なっ!?」
「まさか……!」
「んじゃこの女性は!?」
全員驚愕の言葉しか出てこない。
「くっ……はっはっは!なかなか面白かった!ご苦労さん、ハクシラ」
「はい、ありがとうございます」
オロチだと思っていた女性――ハクシラが、倒れたまま返事をする。
「おまえが……オロチ……」
すぐ横に立つ敵に、巧は言葉すらろくに出てこない。
「初めまして、だな。異世界のスサノオ。オレがオロチだ」
「お、おまえが……い、いや!あなたがオロチ様でしたか!」
教皇が駆け寄る。が、
「………」
オロチが腕を振ると、教皇の首から鮮血が吹き出した。
「な……なんで……?」
「我が思念に取り込まれた者を連れてきたことには感謝する。罪人の処分もご苦労だった。ただ、嘘の情報を流し、私利私欲で部隊を動かしたのはいただけねぇな」
「…………!」
教皇は口をぱくぱくと動かすだけで、言葉が出てこない。
「教皇代理としてここにいたんだ。全部知ってるに決まってるだろう。じゃあな」
オロチが教皇を軽く押す。
教皇はそのまま倒れ、床を赤く染めながら動かなくなった。
「うっ……!!」
それを見た巧が口をおさえ、壁際へ走る。
「うえっ!げほっ、ごほっ……!」
「おいおい、この程度で吐いてちゃこの先不安だぜ。オレのところまでたどり着けんのかよ」
「うるさい」
オロチの言葉に返事をしたのは、かなめ。
「巧は優しいんだ。この先なんてない。ここでおまえを、倒す!」
かなめがオロチを睨む。
「くくっ、来いよ。少し遊んでやる」
それに対し、オロチは楽しそうに笑った。




