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第三話 -4
「さてと、んじゃお前らは――」
リーダーはそう言いながら、かなめを地面に倒し、その上に巧を倒れ込ませる。
「始めろ」
「え?」
「ヤれって言ってんだよ。みんなで見ててやるからよぉ」
男達が、好奇の目で二人を見る。
「そんなことできるわけ――」
「逆らうなら死ぬだけだぜ、兄ちゃん」
「……」
固まる巧。
「……いいよ」
不意に、かなめが呟いた。
「従わなきゃ死ぬ。ボクは大丈夫だから」
「でも……」
「なにうだうだやってんだよ!」
突然、男の一人が巧達に近づいてきた。
「てめぇ、童貞かぁ!?俺が手伝ってやるよぉ!」
男はそう言うと、巧の手をつかみ、かなめの胸へ押し付けた。
「……!」
手のひらに、柔らかな感触が伝わってくる。
目をぎゅっと閉じ、顔を真っ赤にしているかなめ。
「服脱がしちまうか」
そう言って、男がかなめの服に手を伸ばす。
「………」
かなめに抵抗する様子はない。
抵抗すれば――どうなるかわかっているから。




