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第二話 -15
「なずなっ!」
かなめが戻ったとき、なずなはすでにぐったりとしていた。
ちらっとかなめを見たので、かろうじて意識はあるようだ。
「……っ!」
無言でゴーレムに突進するかなめ。
ゴーレムがこちらを振り向くより早く一太刀。
そのまま身体を勢いに任せて一回転。さらに斬撃をくわえる。
「ふっ!」
跳躍し、大剣をゴーレムの頭めがけて振りおろす。
「ガアアッ!」
ゴーレムは右腕でそれを防御。
大剣が斬り刺さったままの腕を強引に振る。
「あっ……!」
その強大な力に、うっかり大剣を放してしまうかなめ。
ゴーレムの左腕がなずなを放し、かわりに隙だらけのかなめを捕らえた。




