表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人狼戦記~少女格闘伝説外伝~  作者: 坂崎文明


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/19

激闘

 パワードギア<黒鋼(クロガネ)>は強化外骨格に近いが、公安、自衛隊、秘密結社<天鴉(アマガラス)>が共同開発したひとり乗りの戦闘用ロボット兵器である。


 <刀剣ロボットバトルパラダイス>というネットゲームのボトムストライカーと似ているという指摘もある。

 実は公安のある部署がロボット兵器のシュミレーションでそのゲームを創ったという噂もある。


 全長四メートルの<黒鋼(クロガネ)>が大地を踏みしめ、次の瞬間、ローラーブレードでアスファルトを蹴った。

 ローラーブレードが唸り声を上げて、人狼に一直線に突っ込んでいく。


 <黒鋼(クロガネ)>が肩口から人狼の身体に体当たりした。

 人狼は衝撃で吹っ飛ぶかと思われたが、両手で<黒鋼(クロガネ)>を受け止める。

 前回よりパワーアップしてるのか、驚異的な力で<黒鋼(クロガネ)>を捕まえて投げ飛ばした。

 逆に数メートル吹っ飛ばされた<黒鋼(クロガネ)>はよろめきながら体勢を立て直す。 


(安堂君、大丈夫?)


 秘匿回線で神沢優から映像通信が入る。


(意外と手ごわいな)


 モニター越しの映像で、ゴーグルの下に見える安堂光雄の頬に汗が流れているのが見えた。


(前回よりパワー、おそらく不死身度も上がってるかもしれないわ。再生する度に凶悪度が増してるわね)


 神沢優は眉をしかめる。


(でも、倒すしかないですね)


(そうよ。私が後ろから<七支刀>で斬りつけるから、安堂君は正面から格闘戦をお願い)


(了解です)


 安堂光雄がうなづく。


 神沢優は光学装甲(ステルス)のまま背後から近づいて奇襲するつもりだった。

 が、人狼は気配に気づいたのか、振り返って、鋼鉄に匹敵する爪で逆に襲いかかってきた。


(まさか、見えてる?)


 神沢優はあわてて跳び下がる。

 が、それが仇になったのか、人狼は音を頼りに位置を特定したように的確な攻撃を仕掛けてきた。

 

 何とか<七支刀>で爪を跳ね返したが、行き止まりの路地に追い詰められていく。


(このままでは……ジリ貧ね)


 不意に人狼の動きか止まる。

 心臓を<黒鋼(クロガネ)>の正拳が貫通して胸から突き出ていた。

 さすがの人狼も前のめりに倒れた。

 

 <黒鋼(クロガネ)>の正拳には特殊な呪術結界が仕込まれていて、神沢優の<七支刀>同様の呪的効果があり、心臓の再生は難しかった。

 息も途絶えているように見えた。

  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ