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たたかうぜっ

紅い炎を出しながら益荒男ますらおが進む。


巡洋艦コルベットのブラスターの射程距離に入りましたヮッ」

 モニターには敵巡洋艦コルベットを表す丸い円が二つ。

 やまとんの情報とリンクしているのだ。

 

 オールアラウンドビューの益荒男ますらおのコックピット。

 ガンナー席にはレイカ、ドライバー席にはサカイが乗る。

 座席の下と、床に置かれたレイカの金髪ドウ・リー・ルのカツラが死角だ。 


「回避機動に入る、耐G姿勢っ」 

 サカイがスロットルを開け、左右のレバーを操作する。

「はいですノッ」

 シートの前にある四角いモニター。

 レイカが、その左右の角にある取っ手を両手でつかんだ。


 パッ

 パパパ


 巡洋艦コルベットの主砲であるブラスターから光の線がこちらに伸びる。

 サカイは、前に進みながら、上下左右にランダムに機体を移動させた。


 ――すごいのですわ

 レイカがGに耐えながら思った。

 フェイントを混ぜた鮮やかな回避機動である。


「十分接近した」


敵巡洋艦コルベットより艦載機が出撃」

「数は4ですヮッ」

 モニターには、”九七式艦攻”と表示される。

 ――ガゼフの一つ前の機体だ

 胸に一つのレーザー機銃。

 手にはルイス機関銃。

 ずんぐりとして少し大きい。


「ライフルの射程距離に入りましたノッ」

「攻撃準備っ」

「了解ですヮッ」

 レイカがレバーを操作。

 益荒男ますらおが大きな対物ライフル、”メドヴェーチ《熊》・ウビーチ《殺し》”に電磁スタン弾を装填リロード


「今っ」

 0,何秒機体の左右の動きを止める。


「はいですヮッ」

 レイカが引き金を引いた。

 一番近い敵戦闘機に命中。

 青白いスパークと共にスタンされる。


「「命中、一機撃墜」」

 サカイとレイカが拳を合わせた。

 もう一機ライフルで落とした後、近距離まで近づいた。

 SA80アサルトライフルに武器を変える。


「あっ」

 レイカが、マガジンが勝手に抜けたのを、指のマニュアル操作で素早く直す。


「…………」


 パパパパ

 カカカカン

 敵の機関銃を益荒男ますらおの装甲が跳ね返す。


「さすが、益荒男ますらおっ、何ともないわああ」

 マリアだ。 


「ここですノッ」

 レイカがライフルを一斉射。

 三機目を落とした。


「まずいっ、逃げるぞっ」

 海賊が、エンジンブロックを撃ち抜かれ中破した巡洋艦コルベットと三機の九七式を残して逃げだした。


「終わりましたヮッ」


 すぐに辺境パトロールを呼んで、残った海賊たちを捕まえてもらう。



 益荒男ますらおがやまとんに帰艦した。

 サカイとレイカが、やまとんの艦橋に移動する


「ありがとうございました。 助かりました」

 ニール商会の商人が礼を言う。

 恰幅かっぷくの良い男性が、艦橋のメインモニターに映っていた。

「……もしかして……サカイ様ではありませんか」


「そうよ~」

 マリアが答える。


「おおお、救国の英雄サカイ様っ、よくぞ御無事でっ」

「シャルロッテ第二王女がお探しでしたよ」

 サカイは、アレク第一王子にはめられたのだ。


 ちなみに、アレク第一王子は、主戦派。(ニャンドロスとの戦争を続けたい)

 シャルロッテ第二王女は、非戦派。(戦争をやめたい)

 二人は対立している。


「そうか、ニール商会は、シャルロッテ王女の所有だったなあ」

 ――パルチザンの補給によくきていた


「それと……今乗られている機体は、なかなか良い機体のようですな……」


 フッフ~~~~ン


「そうよお、益荒男ますらおは最高よお」

 マリアがふんぞり返る。

 重厚な胸部装甲が揺れた。


 これを機会に益荒男ますらおが一機売れるとともに、ガゼフのお家騒動にサカイ達が巻き込まれることになる。

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