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この世界の評価は如何でしたか?  作者: シロナガスハラミ
第一章.人生に色彩あれ。
30/84

27話.お姉ちゃん回復計画

もっとちゃんと書きたかったぁあああああああああああって感じです。


もしかしたら、次続きになるかもしれません


 王都の舞踏会に参加してから、二年が経った。

 俺は七歳となり、合間を見つけては一人で、領地内の冒険者ギルドに行き依頼をこなしていた。

 妹であるケイトは、少しおバカな子かもしれないが、非常にかわいらしく、元気で見ていると癒される。

 兄のオーランドは王立貴族学院に入学し、王都にいるため詳しい情報は分からないが、手紙を見るに二年目の学校を楽しんでいるようだ。

 両親とも、二人で領内で生産できる食糧の量を増やすべく、イチャイチャしながらもしっかりと内政をしているようだ。


 そういえば、俺に魔法を教えてくれていた家庭教師は、現在ロバートに雇われていて、魔法を使ってその両親の計画を手伝ってくれている。

 時々、会うこともあるのでその際には、二人で魔法について談義をしたりしている。


 家族だけでなく、ヴァーミリオン家に使える人たちも、笑顔で過ごしている中、一人だけ違うのが姉のアンバーだった。


 アンバーが五歳の頃、つまり彼女が王都の舞踏会から帰ってきた頃から、その笑顔が徐々に減ってきていたのは気が付いていた。

 その頃はまだ、クールな子供と言った程度で、特に問題視する程のものではなかったと思う。


 だが、最近はまず笑顔を見せることない。


 そのことに最初に気が付いたのは、俺が王都の舞踏会から帰ってきた時だった。


 フォルクス達と言う友人に出会い、冒険者としての経験を得、マリウスと言う転生者と話した。

 王都で期待していた以上の経験が出来たと、ホクホク顔で帰ってきた俺と、いつも通りの微笑みを湛えたロバートを、家族全員が笑顔で迎えてくれるだろうと思っていた。


 だが、アンバーの表情は、好ましくない相手と話す貴族が浮かべる笑みのようだった。

 要は、作られた微笑みの様に俺には見えたのだ。


 それから徐々に、ゆっくりと進行する病のように、アンバーから本当の笑顔が消えていった。


 それが貴族として生きる上で、良い事なのか悪い事なのか、俺には判断できなかった。

 ただ、個人的に、アンバーの変わり様は、好ましい変化とは言えなかった。


 俺自身、ずっと笑っていたかった。

 周りにいる人も、同様であればどれだけ良いだろうと、与えられたものとは言え、転生までしているのだ。


 彼女は今年で12歳で、女児と言うよりも少女と言うべきなのだろう。

 それでも、子供が笑顔を失っていく状況に、俺が不信感、不快感を抱くのは必然と言えるのかもしれない。


 出来るだけこちらから、話をするようにしていた。

 こちらから、笑顔を向けるように心がけていた。


 前世で、俺が誰かにそうして欲しかったように。

 そう、俺には彼女が、前世の俺と同じ表情をしているように見えたのだ。


 彼女が、あるいは前世の俺が笑わなくなっていったのは、精神的なストレスによるものだ。


 そのストレスの元を探し、それとの関係を断つなど、何らかの変化を齎さなければ、根本的な解決には至らない。


 アンバーはストレスを感じた時に、決まって俺の頭を撫でに来る。

 まだ、お互いに幼い関係が幸いして、アンバーがストレスを感じるのは、貴族の催しにに参加した時だと、気が付くのにそう時間はかからなかった。


 もちろん、そうでない時も在ったが、大半がそうだったのだ。

 きっと、アンバーは貴族として今後生きていくことに、不満が有るのだろう。

 その不満が何かわからず、今まで、消極的な対症療法のような事しか出来なかった。


 二年間、その努力に意味があったのかは分からない。

 だが、、近々その状態も変化してしまうことに、気が付いた。


 俺は、この世界における異物として、この世界で何かを変えようとか、何か大きなことをしようとは、考えていなかった。

 むしろ、そうならないように、基本的に周りに流されながら、自分一人でしたい事を譲らないようにしようと考えていた。


 アンバーは来年、オーランドと同じように、王立の学校に入る。

 おそらく、王立貴族学院に入学する手続きも、既に済んでしまっていることだろう。


 だが、きっとまだ変更が効く。


 このまま、貴族として何かを学び生きていこうとすると、彼女はどこかで壊れてしまう。

 経験からの推測か、あるいは以前の自分を重ねてしまっているだけか、最近のアンバーを見ていると、そう感じるようになってきた。


 彼女の考え方を少しでも、良いほうに変えたい。

 必ずしも、貴族として生きる必要はないと、逃げ道を示したかった。


 そのために俺は、少し無理やりにアンバーを、村に連れ出した。


 まずやったことは、俺とアンバーの服装を村人と同じような、貴族とは違う服にすることだった。

 そんなことをしても、周りもアンバー自身も、何か反応が変わるなんてことはないだろう。

 ただ、形から入ることで、少しでも気持ちが変わってくれればいい。


「ねぇ、フランク。これ、着替える意味はあったの?」


「気分を変えるには、まず服装とか、普段行かないところに行くのが一番らしいよ。」


 前世からの受け売りというか、うんちく、のようなものを話しながら二人で、村の服屋から出る。

 いつもより、少しゴワゴワした生地の服に二人して、出来るだけ肌に触れる面積を減らそうと、服を軽く引っ張ったり、普段と微妙に違う振る舞いをしながら村を見て歩く。


 次に向かうのは、冒険者ギルドだ。

 正直言って、俺がこの世界でちゃんと知っているのが、それぐらいしかなかった。


「よう、坊ちゃん!いや、今日は色男って呼んだほうがいいのか?」


 冒険者ギルドに入って、すぐに話しかけてきたのは、俺が王都の城壁を眺めていた時に色々教えてくれた、ピンクモヒカンのムキムキ男だ。

 基本的に、彼は討伐依頼と採取依頼を並行して受けていたようだが、最近は護衛依頼にも手を出しているらしく、この村にも時々、行商人を無事に送り届けてくれている。


 何度から話すうちに、一度、彼に剣を振る姿を見せてもらったことがあるが、剣の振り始めから振り終わりが早すぎて、俺には動作が飛んでいるようにしか見えなかった。


「そういうのじゃないですよ。僕の姉です。」


 真面目な印象彼が、あまり言わない類の冗談に思わず吹き出してしまいそうになりながら、否定する。

 アンバーは、村で人に話しかけられることはない、と思っていたのか一瞬ビクリとしたのが、横目に見えた。


 二年間で、この村の冒険者ギルドにいる人達とも、情報交換なんかで少し話をするくらいの仲になって来てはいたが、今回はアンバーの冒険者の登録のためだ。

 軽く話す程度にして、受付に向かう。

 どちらの学院に入学しても、それなりに冒険者として活動する人がいるらしいことは、オーランドの手紙や、ロバートから聞いた話から知ってはいた。


 どのみち、アンバーも学院で友人達と辿り着くものだったのかもしれないが、貴族としての生活にストレスを感じた時に少しでも早く、逃げ道を思いつけるようにしたかった。


 俺が王都でフォルクス達と経験した、冒険者として活動は、まさしく転生時に求めていたものだった。


 俺と彼女で求めているものに、多少の差異はあるだろうが、堅苦しくない生活を望んでいるのは、間違いないだろうし、俺がこの世界で見つけたものがこれしかなかったのだ。

 俺が登録した時と同じように、いくつかの質問に答えて、アンバーの登録が完了する。


「なんだか、もっと堅苦しい物かと思ってたわ。」


 登録済んだ証としての、カードを受け取り。

 ふぅっ、っと息を吐いたアンバーが呟く。


「貴族の相手を振舞うよりは楽だったんじゃない?」


 俺が冗談めかして、そう言うと、アンバーは少し口元を緩めた。

読んでくれている人がいるとわかるとテンションが爆上がりします。


星1でもいいので評価していただければ幸いです。


ブックマークをして頂ければさらに喜びます。




何卒、何卒ぉ

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