10話.過ぎ去る日々
なろうを読んでると作者さんたちが、読んでくれる人がいるとテンション上がるって書いてるんですよね。
そんなもんなんだなぁって思ってたら、この前誤字の指摘をいただきまして。
誰も読んでないと思っていたこの作品も、読んでくる人いるんだなぁとテンション爆上がりしました。
この作品は、なろうに限らず漫画家さんなんかにもよく、「物語を上手く終わらせることができない。」という意見というか評判を見るのでその練習のために、いろいろな世界にいろいろな人生を経験する主人公が行くことで、世界が変わるたびに物語を終わらせる練習ができるかなと思って書いてます。
今回の話は、会話を一切入れずにやってみました。
話というか、時間を進めることはかなりできたので個人的には学びがありましたが、なろうやライトノベルは「」の中だけ読んでいれば何となく話の流れが分かるのがいいところだと自分は思っていたので、上手く組み合わせていきたいなと思っています。
それから数か月が経った。
俺は三歳となり、家庭教師をつけられ様々な科目の授業を受けることになった。
あの日、アンバーは持ってきた二冊に初級を加えた三冊を「私にはもう必要ないから。」と置いて行った。
そのおかげで上級を読破することは出来たが、魔法の練習は親がいる時のみという制限を掛けられているため思うように習得ができなかった。
ただ、その制限も三歳から始まる授業により緩和が見込めた。
貴族というのは、五歳になった記念パーティーを自分の領地で開き、王都のパーティーにも参加することで貴族社会に入った挨拶をするらしい。
その時までに、各貴族の特徴や国の歴史、礼儀などや貴族としてのステータスになることを学ぶ必要があるそうだ。
家によって差は在るものの、三歳から二年間程度学ぶことが普通らしい。
その後は、家を継ぐ長男や魔法が使えるなど、その人の役割や特徴にあったものを伸ばしていくらしい。
制限の緩和とは親だけじゃなく、教師が見ている間も練習が可能になるということだ。
教師は普段はロバートの、つまりは領主の仕事を手伝っている人の中から適当に暇な人が付いてくれた。
ただ、魔法を使える人間は多くはいないらしく、領地の外から魔術師を雇い入れたそうだ。
アンバーに付いている三十代の女性の魔術師は、このあたりの領地を複数掛け持ちで月に何度か経過観察と、指導を行う生活をしているらしく、今は手がいっぱいでアンバーのついで程度にしか見れないだろうとのことだった。
魔法という珍しい技術を持っていても、それだけではこの世界は生きていけないのかもしれない。
貴族の受ける授業といっても最初は、足し算や文字の読み書きなど、前世か本を読む間にすでに理解したものだった。
ただ、授業が始まる前にその程度出来る貴族の子供というのは珍しくないらしく、出来るなら次に次にと、すぐに貴族の歴史や礼儀なんかを延々と暗記させられるようになった。
剣術やダンス、礼儀作法の実践など初めてやるものも、体を動かすものは比較的楽しんで出来た。
特に剣術は楽しかった。
特段才能がある訳ではないらしいが、それでも魔法と同じく何となく憧れのようなものを持っていながら、前世では出来なかったことだ、楽しくないわけがなかった。
そして、肝心の魔法だが発動させることは出来るようになった。
一か月まるまる使って、手のひらサイズの火の玉を作る魔法を習得した。
ただ、火の玉のようなものを作れても、それを移動させようとすると途端に爆発してしまう。
初めて魔法を使うとき、俺は手を突き出して、その先に火の玉を作っていた。
それが爆発した時に、魔法の教師をしてくれている魔術師はかなり焦った表情をしていた。
片腕が吹っ飛んだか、使い物にならなくなったと思ったのかもしれない。
それほどの爆発だったが、俺の腕には熱も爆発の衝撃すら来なかった。
俺自身も、あまりの痛みを感じて脳が受け付けていないのかと思っていた。
だが、体から出ていこうとする魔力を引き留めていた遊びが功を奏した。
体に纏わりつかせるように、引き留めていた魔力が鎧のように体を守ったようだった。
それを教師に伝えたところ、よくわからない技術だがとりあえず無事でよかったと言われた。
その時は慌てていたのか、数日経ってからどうやってその技術を習得したのかと聞かれて教えたりもした。
現状、魔法を防ぐには同じく魔法か、飛んでくる魔法にピンポイントで矢を当てるなどしかないらしいく、他人の魔法も防ぎえるなら、その技術は非常に有用なものであると熱弁された。
その後、攻撃用ではない弱い風や、霧吹きのような水を飛ばしてくる魔法を俺に当てる実験に数日付き合った。
そこからは、俺に怪我の心配がないと判断したらしく俺は俺で魔法を移動させる練習を、教師は教師で名前もない技術の練習をしていた。
仕事しろよと思ったが、俺からの質問もないし、俺が他の魔法に挑戦しようとしないせいもある。
授業の場所も最初は家の庭でやっていたが、俺の魔法がすぐに爆発してしまうせいで近所迷惑どころか家族から苦情が入った。
クリスのお腹が大きくなってきている時期で出来るだけ静かにするべきだと考えて、近くの森に入ってやることになった。
ただただ、悔しかった。
魔法といえば、でっかい火球が飛んでいく、そんなイメージなのに上手くいかない。
そもそも火の玉を作ることも出来ないなら、諦めもついたかもしれない。
結果、数か月たっても俺の使える魔法というのは手元で爆発する魔法だけだった。
こんなことなら、詠唱ありの決まった動きをするだけの魔法がある世界のほうが良かったかもしれない。
それはそれで、詠唱を覚えるだけじゃないとか問題が発生するのかもしれないが…。
だが、一つの魔法に集中するというのも悪い事ばかりじゃなかった。
手の先に作った火の玉自体を動かすことは出来なかったが、手の向きや腕を動かすことで火の玉を間接的に動かすことが出来た。
また、木や虫などに触れるとすぐに爆発することもわかった。
今、俺が練習してる魔法は雨を降らすなど生産的に役に立つ魔法ではなく、攻撃のためのものだ。
それを踏まえると、威力を上げるために機動力を完全に犠牲にした欠陥兵器のようなものかもしれない。
自分の魔法のことをある程度理解してきたころ、教師の方からストップがかかった。
定期的に俺の両親に報告書を上げているようで、他の属性を進めるように言われたらしい。
その頃には、俺も火の魔法は近接用の必殺技と意識的に考えるようにしていた。
魔法を練習していると、魔力の製造と貯蔵の二つも必然的に上達していく。
より多くの魔力を使った魔法が使えるようになり、身にまとった魔力の鎧もより強固なものになっていった。
生物に向けて撃ったことはないが、この爆発を受けたら熊だろうが象だろうが片足は吹っ飛ぶだろうと思えるほどになった。
水や、土の魔法は手元以外の離れた場所でも発生することが出来たが、動かそうとすると脆く崩れていった。
電気、雷の魔法はほとんど火の魔法と変わらなかった、ほんの少しだけ前に細い線のような電気がバチバチと音を鳴らして消えていく。
上手くいったのは風の魔法だ、マナを感知できる範囲ならどこからでも発生、飛ばすことが出来た。
ただ、風の魔法は威力が皆無と言ってもいいレベルだった。
思いつく限りの魔法を試してみたが、これらを見た教師は涙を浮かべるほど、爆笑していた。
どれも他の魔術師が使うものに比べ利点があるのに、凄まじい短所を含んでいることが面白いと笑いながら説明された。
なかなかの時間を使って笑い止んだ頃に少し真面目な顔をして。
属性によって違うことがあるのは、俺自身がそれぞれの属性に明確なイメージがあるからの可能性もあること。
それを悪い事として改善策を探すか、良い事として出来ることを探していくかは考えた方が良いと言われた。
その頃に、クリスがケイトという女の子を出産した。
これで四人も子供がいることになるが、貴族というのはそんなものなんだろうか。
その数か月後には、家族全員でその産まれたばかりのケイトに挨拶に行った。
家族に会うことよりも、他の子供たちの貴族としての振る舞いに問題がないか、親が見る側面が強いようだ。
俺が産まれた時にもあったが、その時オーランドが嫌そうな顔をしていた理由が分かった。
親は貴族社会で10年20年と生きてきた者達で、そんな人間たちから見れば、教育を受けたといってもまだまだ粗だらけなのは分かり切っているのだ。
挨拶が終わった後にニ、三小言をもらうことが確定しているのだから、どんな人間でも微妙な顔になるだろう。
最近は見慣れたものだったが、ケイトもヴァーミリオン家の例にもれず瞳もうっすら生えた髪も赤かった。
一定以上の距離は常にあけていたため、抱き上げることも撫でることもなかったが、興味があるのか笑顔でこちらに手を伸ばす姿は非常にかわいらしかった。
これから、しばらくしたらご飯を一緒に食べれるようになったりするのだろうか、早くまた会いたくなってしまう。
元気そうな子だったし、このまま元気に育ってほしい。
前世を持つ俺が、産まれてき子供を兄弟として接することができるのか不安もあったが、それは杞憂だったようだ。
家庭教師達から代わる代わる様々な知識を教えられる日々は、凄まじい速度で過ぎていき、あっという間に俺は五歳になった。
読んでくれている人がいるとわかるとテンションが爆上がりします。
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何卒、何卒ぉ




