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3.最終迷宮管理者(タイトル回収)

やっとタイトル回収出来ました!今回は少々長めです。

 

「モレク様、ラストダンジョンのまでの道は把握しておいでですか?」

「当然。地図と照らし合わせて場所も把握している。後は目指すだけだ。にしてと助かった。割と近いからなここからラストダンジョンは」

「そうですね。その影響でこの国は強い魔物が多くて強い多くの冒険者が集まって魔物の素材も沢山あって栄えていますからね」

「そうだな」


 もしかしたら俺以外にも転生、召喚されてこっちの世界に来ている人も居るかもしれない。

 いずれ俺を転生させた神にあってダンジョンマスターにしてくれなかった事に文句を言ってやる。


 それから数日


 村を転々として馬車なども使ってラプラスダンジョンに向かう森に着いた。


「ラプラスダンジョンってここだけなのかな?」

「伝承なのではそうなってますね」

「いずれ分かると良いな。それにしてもラプラスダンジョンデカイな。森の奥にあるのに普通に見えるし、雲の上まで続いているから最後まで見えないな」

「確かにでかいですね。神はこのような物を作って争いが止まると思っていたのでしょうか?」

「さあな」


 今でも人族と魔族と戦争は続いている。

 今は休戦だ。

 人族側には7人の勇者に魔族側には7体の魔王がいるようだ。

 完全に七大罪と七美徳だなと聞いた時に思った。


「森の中は強力な魔物がうじゃうじゃ居るからちゃんと準備してから行くか」

「はい!」


 俺は『アイテム袋』から硝石、硫黄、炭粉を混ぜて集めた物を取り出す。

 そう、火薬の材料で作った昔ならではの手榴弾だ。

 線が伸びており、そこに火をつけて数秒経つと火が火薬に引火して爆発する古典的な物。

 銃?そんなのは必要ないし作ったところで反動で腕が壊れる可能性があり、使い道がないのでそんなのはない。


「ゾーラはなるべく消耗させたく無いから当分はこれを使う」

「はい、モレク様の遊び半分で作ったシュリュウダンとゆうやつですね。気をつけます」

「そうだな。爆発に巻き込まれるとひとたまりもないからな」


 ゾーラと共に森の中に入ってラストダンジョンに向けて一直線に向かう。

『アイテム袋』から悪臭のする魔物避けを取り出す。

 とても臭い。

 しかし、これで鼻が利く奴はよって来ないので安全性が増すのだ。

 それから数分して森の中間に当たる所まで来たところで魔物と遭遇した。


「ケンタウロスだな」

「そうですね」


 まさか初めて見る魔物がスライムやゴブリンとかではなくケンタウロスとは思いもしなかった。

 さらにはケンタウロスの後ろには教科書で見た事のあるマンドラゴラに似た葉が生えていた。


「ラストダンジョンの魔力の影響でそこら辺も変わったのかな?今は抜かないけど」

「どうします?相手は一体のようですが?」

「潜伏している可能性もあるし安全性を考慮してここは無視して行こう」

「分かりました」


 第1目標はラストダンジョンに辿り着く事なのでここは無視に限る。


「モレク様、ミノタウロスが現れました」

「まじやん」

「争ってますね」

「縄張りとかあるんかね?」


 ミノタウロスがケンタウロスの所に現れて1対1の喧嘩が始まった。

 それすら無視してラストダンジョンに向けて歩みを再開する。


 魔物避けが切れそうなので交換して、もうすぐラストダンジョンの場所まで着くと言ったところでオーガ達が陣取っていた。


「遠回りしても良いが、もう日が暮れそうだからな」

「そうですね、夜に森で歩くのは危険、かと言ってこんな森で野宿は阿呆、戻るのは論外ですからね」

「そうだな。仕方ない、使うか」


 手榴弾に火を付ける。


「我が求むは原点の火 ここに我の求む火を顕現せよ 火種」


 人差し指に小さな火種が出来る。

 俺は火の適正がほとんどないので火種でも詠唱が必要だしゾーラはほとんどの魔法に適正がなく、火種も出せない。

 それもスキル『剣神』によるものかもしれないが、今は気にしている場合では無い。


「よっし、火がついた。あと5秒後で爆発だな」


 3秒経ってから投げてオーガがたむろしている近くに転がる。

 オーガ達が頭に『?』を浮かべていたが、突如轟音と共に爆ぜる。

 それだけでは倒せないと分かっていたので数個さらにプレゼントして、残り五体程になりその五体も満身創痍の状態まで疲弊している。


「ゾーラ頼めるか?」

「勿論」


 ゾーラが鞘から剣を抜いて、地を蹴ってオーガに接近し、1番近いオーガに肉薄した瞬間にその首を刎ねる。


「二重切り」


 遠心力を活用して隣にオーガの首を切る時に『剣神』の権能の1つ『二重切り』を発動させる。

 二重切りはその時の与えるダメージが2倍になる能力だ。

 スキルには権能と呼ばれ、スキルないにある能力を任意で行使できる。

 再度使うにはクールタイムや制約等あったりするが、権能に関しては本人が何となく分かるっと言った感じだ。

 ゾーラは『剣神』のスキルを得た時に権能が3つあると言っていた。

 訓練すればいずれさらに増えるだろう。

 それと、恩恵ギフトと呼ばれるモノもスキルの中にはある。

 例えば『剣神』の場合は『剣術上達速度向上』『速斬』『剣神』がる。

『剣術上達速度向上』はそのままで『速斬』は斬る速度が向上するもので『剣神』は剣術の最上位版の技能スキルだと予想出来る。

 とても、ややこしい。


「いっそジョブにしてスキルとかにすれば良かったのに」


 神は何を考えているのやら、ちなみに訓練次第では恩恵ギフトも増える。


「終わりました」


 剣に付いた血を払って鞘に収めながら近づいて来るゾーラは紅の髪をなびかせている。


「お疲れ様」

「いえいえ。役に立てて嬉しい限りです」


 とても嬉しいそうに笑顔だ。

 俺?俺には勿論権能や恩恵なんてものはない。

 これが犬に殺された転生者の力かよ!って本気で怒るレベルにはへこんでいる。

 ダンジョンマスターの夢はどうなった?


「これがラストダンジョンか、近くで見ると余計に圧力感が凄いな」

「そうですね」

「ここまで無茶苦茶強い魔物に遭遇しなかった事に感謝だな」

「とても幸運でしたね」

「そうだな」


 ラストダンジョン入口の扉に手を当てる。


(もしも、このラストダンジョンの管理者に俺が成れたらいいのにな)


 ダンジョンマスターはこの世には普通にいる。

 ダンジョンマスターのダンジョンは普通のダンジョン難易度よりも1段階上に認定され、ラストダンジョンにはダンジョンマスターはいない。


「ゾーラ、一緒に開けないか?」

「⋯⋯⋯⋯!はい!喜んで!」


 一瞬ポカンとした後に満面の笑みと共に一緒に扉を押して扉を開いて中に入る。


「ここがラスト⋯⋯」


 言い切る前に俺の目の前に出てきた半透明の横に長い長方形のパネルに遮られる。

 そして、俺の中にあった何かが蠢く。


 ・オーダーを確認、最終迷宮ラストダンジョン管理者マスターに成りたいですか?


「なんだこれ?」

「どうかしましたか?」


 目の前にゾーラの顔が出てきてギョッとしたが、これがゾーラに見えて無いと分かった。


「ああ、ちょっとな入ったら俺の目の前にパネルが出てきて」


 今起こっている内容に付いて話す。


「冷静ですね」

「何となく分かったからだ」


 神は俺に『適合』のスキルを与えたのは自分で好きなダンジョンを選べるようにしてくれたのだろう。

 それに、ダンジョンを作るにしても人が来ないと意味がなかったりする可能性があるからな。

 だから既存のダンジョンを俺に与えたのだろう。

 なので俺は動揺なんてしない。


「とりあえず⋯⋯YESでいいか?」

「⋯⋯なぜ、私に聞くのですか?それを決めるのはモレク様ですよ」

「そうか、⋯⋯ありがとう」


 ・承認しました。

 ・スキル『適合』を使い、あなたを管理者として適合させます。


 パネルが暗転し、新たに違うパネルと文字になる。


 ・おめでとうございます!パチパチパチ

 ・これを持って、モレクを最終迷宮管理者ラストダンジョンマスターに任命します。


 さらに変わる。


 ・管理者マスター権限の紹介をします。


 さらに変わる。


 ・通常迷宮との変わらない権能

 ・『迷宮階層転移』『内装改造』『住人設定』『核納』『召喚』

 ・迷宮階層転移──管理している迷宮の階層内なら自由に転移でき、他の人も一緒に出来る。

 ・内装改造──迷宮の内装を自分なりにアレンジ出来る。

 ・住人設定──迷宮の住人として設定でき、役職などの格差を付けれて管理者権限の行使も可能。ですが、管理者が認めない限り不可。

 ・核納──自身が管理している魔物達を核納クリスタルに核納出来て運ぶ事も出来る。

 ・召喚──核納から魔物を呼び出せる。迷宮内の魔物を任意の場所に呼び出せる。

 ・管理して成長する事に権限も増える。


 さらに変わる。


 ・通常迷宮との変わる権能

 ・通常迷宮の場合は魔物、アイテムは決められた物でしか買えません。

 迷宮レベルが上がると買える内容も増える。

 ・最終迷宮の場合は魔物、アイテムは自分で創作出来る。見た目、内容、全て自分で決める事ができ、1度創作した物は記録されて復元、創作する事も可能。


 これは、あれか、俺が1から色々と作って来たことを知っている神だからこんな権能を用意したのか?

 さらに変わる。


 ・最終迷宮管理者のみの権能

 ・魔物創作

 ・道具創作

 ・融合創作

 ・迷宮道具完全使用可能(一部を除く)

 ・迷宮内把握


 ・魔物創作──魔物を創作出来る。

 ・道具創作──道具を創作出来る

 ・融合創作──魔物、道具などを融合して新たなモノを創作出来る。

 ・迷宮道具完全使用可能(一部を除く)──創作、あるいは既存のアイテムを完全に使用出来る。一部を除く。

 ・迷宮内把握──大まかに迷宮の現状を把握出来る。


 なんか、凄そうだな。

 通常のダンジョンマスターは決められたものしか買えないが、俺の場合、ラストダンジョンマスターの場合は自らの手で1から作れるのか。

 ただ、内容などによって使用する大きさは違うのかな?

 使用する、通常迷宮の場合での通貨が何かが未だに出ていない。

 さらに変わる。


 ・創作に必要なものはSP(創作ポイント)

 ・獲得方法

 通常迷宮──挑戦者(迷宮住人も含む)が一定期間居るか挑戦者を倒した時に手に入る。

 最終迷宮──アイテムや魔物の素材から還元(管理している魔物は不可)、住人の努力(適当)、挑戦者を撃退で手に入る。


 おお、SPってスキルポイントでは無いのね。

 さらに住人の努力ね〜(適当)ってのはこの画面の内容出会って努力基準は頭に入って来る。

 つまり、役職を全うしたり、俺に忠誠或いは高官的な感情等らしい。

 住人が多ければ多い程SPが手に入る仕様になっており、通常ダンジョンよりも獲得しにくい仕様。


「良いね。そうじゃないと面白くない」


 さらに変わる。


 ・現在のSPを確認したい時は適当に思い浮かべれば出てきます。


 ん、最後雑。

 これでパネルは消滅するかのように消える。


「どうしたのゾーラ?そんなに嬉しそうに俺見て?」

「モレク様が笑う顔はなかなか見れなくてレアなのです。そして、今見ることが出来て嬉しいのです」

「俺ってそんなに笑ってない?」

「コクコク」


 それからゾーラにダンジョンマスターになった事を言うと、


「私は御身と共に」


 ゾーラには感謝だな。


「さて、ラストダンジョンを建て直すのが先決だな」

「え?」

「いや〜」


 ゾーラにラストダンジョンの31階層から99階層まで魔物がいなくて、そしてきちんと稼働していない事を話す。


「最高到達地点が魔王の30階層だから維持するために数を減らすしか無かったようだな。だから31階層から99階層までを停止させて念のために100階層は残しているようだ」

「なんか、凄い秘密を知った気分になりました」

「そうだな。後、ラストダンジョンは101階層まであって100階層を攻略すると屋上に行けてそこに報酬があるようだ。101階層は俺の──管理者用の部屋みたいになっているな。101階層は迷宮階層転移でしかいけないらしい。101階層にも宝物庫みたいのがあってそこに色々なアイテムがあるようだ。後で見に行こう」

「そこまで分かるんですね」

「そうだな。意識しないと分かんないけど、それとゾーラを住人に設定したいけど⋯⋯良いか?」

「当然です」

「ありがとう。ゾーラは最高だよ」

「////」


 ・ゾーラを住人に設定しました。

 ・ゾーラのプロフィールを何時でも確認出来るようになりました


 なんだこれ?

 とりま確認なう!


 ・ゾーラ:無職

 ・階級:市民

 ・権限なし

 ・スキル『剣神』

 ・権能『二重斬り』『縮地』『剣保護』

 ・恩恵『剣神』『剣術上達速度向上』『速斬』


「ゾーラにも見えるか?」

「フルフル」横に顔を振る


 無職ってのは多分役職を設定していないからだな。


「役職を⋯⋯聞くまでも無いようだな」

「当然です」


 ・ゾーラ:メイド

 ・階級:側近

 ・権限『迷宮階層転移』『召喚』

 ・スキル『剣神』

 ・権能『二重斬り』『縮地』『剣保護』

 ・恩恵『剣神』『剣術上達速度向上』『速斬』


 これしか権限使えないのね。

 ちなみに階層は奴隷─市民─町民─軍民─将民─幹部─側近の順だ。


「ありがとうございます」

「?見えるのか?」

「はい!見えるようになりました」


 ・幹部以上はサポートパネルを確認できます。

 ・住人は自分のパネルなら確認可能。


 君、サポートパネルって名前あったんだね。


「?なんか魔物達が100階層に溜まってんな」

「行きましょうか」

「そうだな」


 ゾーラと共に100階層にワープすると、土下座、それはもう見事な土下座をしたでかいドラゴンとその後ろに数々の魔物達。

 ドラゴンは翼を持ったドラゴンだ。

 100階層のボスだな。


『どうか、どうか!我々をお救いくださいダンジョンマスター様っ!』


 かなり今はやばい状況なのかもしれない。

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