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23.数週間のまとめ

 ドワーフ達が来てから数週間が経っていた。

 樹人族の畑で成長速度が早かったので色々と検証してみた。


 まず、どこまで育つか試して見たら、魔力を取り込み過ぎて食虫植物とゆうか魔物になっていた。

 樹人族ではないが、それに似た魔物となっていた。

 その魔物は樹人族に懐いていて、俺に対しても少しだけは打ち解けてくれた。

 豆モドキがベースとなった魔物は豆を飛ばす機能を所持しており、食べれないけど大砲型の魔物だと思えば使い用は多いだろう。

 作物魔物とでも言うべきか、その作物魔物は核納出来たので色んな場所に配置しようとしたが、この階層とゆうか、樹人族やこの環境を気に入っており嫌だと言うので諦める。


 作物魔物にならない程度で最大まで育てたらでかかったり数が多かったりした。

 人で採取出来たのはゾーラと1部のドワーフ達だった。

 このダンジョンで取れた作物をゾーラに料理してもらって食べたら普通に美味しかった。

 作物問題はこれで無くなったと思うが、今後住人が増えると考えるとどうしても少なく感じる。

 今後も徐々に作物の数が増えて行くので問題はいずれ無くなるだろう。

 あとは作物を使った調味料などを作れるようにしたい。

 かと言っても作物だけでやれる事は少ない。


 あとは43階層を海のディメンションにした。

 塩の採取を行いたいからだ。


 家畜達の方も今ではこのダンジョンの魔力に順応して、色々な進化を遂げていた。

 まず、体が大きくなったり身体能力が上がったりしていた。

 繁殖もしていて数が徐々にだが増えて来ている。

 こちらも思った以上に早めに子供を産んでいるのであと数ヶ月したら安定して肉や皮などの素材が手に入るだろう。

 オーク達には愛着が湧いて居そうだし、とても申し訳ないが心を鬼にして貰って⋯⋯


『再生能力が高いので1匹から時間さえあれば無限に回収出来ますよ。骨は難しいですね』


 なるほど問題なさそうだ。

 だが、その場合数が無駄に増えそうだな。


「数を制限出来るようにしておいてくれ」

『はい⋯⋯』

「すまないな。それと、産まれた子供にはきちんと日数を記録しておいてくれ。平均寿命がどうなっているのか気になる」

『分かりました』

「肉や皮の部位の調整はそちらに任せる。再生は早くても時間は掛かるだろう?」

『はい』

「今後、住人が増えると思うからその事も頭に入れて数を制限してくれ。ま、当分は減らす事はないだろうけどね」

『はい』


 まあ、オーク達が増えすぎた家畜を処理出来ないようだったらダンジョンの階層を増やせば良いしね。


 あとはドワーフ達が色々な武器やマジックアイテムを作っていた。


「これは?」


 俺達が今居るのは訓練場でゾーラも今回は俺の後ろにいる。

 鬼人もいる。

 ドワーフ達が作ったアイテムを試して欲しいと言われ、その実験を見るためだ。

 そして今俺の両手には黒色の手袋が嵌められていて、手袋の真ん中には魔石なのかそんな石が嵌め込まれている。


「それはオリハルコンを粉々し、紐状に固め、その紐を縫った物です。真ん中の石はアダマンタイトとアメジストを合成した鉱石です。アダマンタイトの硬さと軽さにアメジストの魔力との親和性を混ぜた物です」

「オリハルコンじゃダメだったのか?」

「オリハルコンは魔法への親和性が低く、ヒヒイロカネはアメジストとの親和性が低いのです」

「なるほど」

「そして、その混合鉱石には空気中の魔力を吸収して保存する能力を持ち、その手袋の重さを軽減し、反動吸収をしてくれます」

「反動吸収?」

「左様でございます。なぜなら、これを使って頂いたく」

「これは!」


 ドワーフの1人が俺に差し出して来たのは拳銃だった。


「装填速度、火力、命中精度、コンパクトサイズ、全てを向上させる事が出来ました」

「そ、そうか。はは、凄いな。ん、凄いぞ!とても凄い」


 このダンジョンはこの世界の基準を大きく凌駕しそうだな。


「モレク様の本の内容を元に作成した物が沢山ありますよ!」

「モレク様!どうしたんですか!四つん這いになって!お腹でも痛いんですか!」


 そうか、俺のせいだったか。

 確かに前世で自分のゲームを作る為とゆうか、ダンジョンマスターの夢をゲームで叶える為に色々な事を学んでいた。

 勿論現実で意味の無い勉強だったが、夢の為だと思うと普通の勉強よりもはかどった。

 それ関係や俺の覚えている曖昧な化学製品なども載せていた。

 それでもそんな曖昧な物で再現したドワーフ達は凄いですよ。


 俺はダンジョンの壁を的のようにして設置し試し打ちをする。


「マガジンでございます」

「ありがとう」


 ほんと、よく再現したなぁ〜。

 俺はマガジンを受け取リロードする。


(なあ、サネルこの銃に使われている鉱石分かるか?)

 《アメジストやその他の魔力に親和性の強い鉱石、大部分はタングステンを使われています》

「タングステン!え、このダンジョンにそんなんできるの?」

 《大抵の鉱石はできます》

「はは、ダンジョンチート」


 タングステンは熱に1番強い鉱石だとネットで見た事がある。

 とりあえず両手で構えて狙いを定める。

 そして、放つ!


 カチ


「あ、スライド忘れてた」


 お恥ずかしい。

 とりあえず気を取り直して放つ!


 ドパン


 乾いた音が響き、薬莢が地面にカランカランと落ちる。


「お、やっぱり矢よりかは当たるな」


 的の中央には当たらなかったが、的には当たった。


「遅いですね」

『遅いな』

「なにぃ!」


 ドワーフ達が怒りを顕にした。

 ゾーラと鬼人から見たら遅いのかもしれないが、俺から見たら普通に速い。

 とゆうか見えない。


「い、いやまだです!その銃にはアメジストやその他の鉱石を使ってとある魔法を使えるようにしております。それを起動してください!チャージと言えば良いです」

「なるほど、チャージ」


 銃に青色の電撃が走りそれが銃を明るくしていく。


「まさか、超電磁砲レールガン?」

「まだまだ完成には程遠いですが」


 俺は狙いを定めて再び放つ!


 ドバン!


 先程よりも大きい音が響き、青色閃光が的に向かって真っ直ぐ飛んでいく。

 この手袋が無ければ反動で腕が吹っ飛んでいる程の威力はあるだろう。


「それなら斬れそうです」

『同意だ』

「な、んだと?」


 え〜まじなん?この1人と1体どんだけ速い速度で斬撃使えるんだよ。


『私が試してやるよ』


 そう言って前に出て来た鬼人は刀の先端を床に向けていた。


『さっきの電撃で来てくれ!』

「本当に良いのか?」

『ああ、証拠の為にな』


 復活出来るとは言え、仲間を撃つのは気が引けるな。

 ま、相手がご所望なのでとりあえずは撃つけど。

 なんか、こう。道徳心が。


『はーやーくー』

「分かったよ」


 俺はチャージして放つ。


 ドバン、キン、カランカラン


「フェ!」


 銃から青色閃光が放たれ、それを鬼人はすんなり斬り、真っ二つになった弾が地面に落ちる。

 その場に落ちたのだ。

 斬られても進むと思っていたのだが、それすらない。

 風圧で落とされたのだろう。


『そ、んな』


 ドワーフ達は驚愕。俺も驚愕。

 この世界の武力は化学兵器を超えるのかもしれない。

今作品をお読み頂き感謝致します。

「次回が気になる!」「また読みたい!」と思って頂けましたら幸いです。


強い励みになりますので是非良ければ『評価・ブックマーク』をよろしくお願いします。


感想もお待ちしております。

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