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22.新たな住人

 

「それでは何があったか聞いてもよろしいですか?」

「ああ、話そう。まずは我々の境遇からだな。まず、我々は東大陸から来た。正確には、逃げてきた」

「誰から?」

「魔王からだ。魔王が何人いるか知っているか?」

「世界で7人」

「そうだ、東大陸は1人の魔王によって支配、と言っても1部の種族が奴隷になっているだけだがな。そして、我々はその奴隷で耐えかねて密かに作ったアレで逃げてきたのだ。1番安全な中央大陸に。1番最初にあった人がお主のような人でよかった。支配してくる人だったら我々は絶望していたよ。と、次は我々の種族を言おう。我々はエルダードワーフだ」

「エルダードワーフ」


 て、なんだ?


 ・エルダードワーフ、ドワーフの上位種であり、古代種の一種。ドワーフよりもより良いアイテムの作成に長けている


 なるほど。


「食料をくれた事、本当に感謝している。そのー厚かましいのは承知で頼みがある」

「ここに住みたいと?」

「⋯⋯あ、ああ」

「条件があります。勿論、強制ではありませんが」

「ああ、我々に出来る事、我々の得意分野で手助けをしたい。住処を、安全を保証してくれれば、我々は貴女方に力をかそう」

「(ニコ)では、あなた達はこのダンジョンの住人って事で良いですよね」

「ムフ?住人?」


 俺は住人に付いて説明、その後住む場所などの論議、結果的に家などは自ら作るとの事。

 今この場にいる人達を幹部に設定、他は市民で幹部達には迷宮内転移の権能を渡した。

 とりあえずエルダードワーフさん達は90階層に住んで貰う事にした。


「洞窟のような所が我々は好きだ」


 そう言われたので洞窟風の見た目にしておく。

 後は鉱石が生成される仕組みにしておくのでエルダードワーフさん達が勝手に使ってくれるとありがたい。

 ちなみにこの鉱石はSPには出来ないとの事。

 さらにはこの鉱石で作った武器などもSPには変えれない。

 しかし、エルダードワーフさん達が鉱石を採掘し、武器を作るとその働きがSPに還元される。

 後、問題の食料はエルダードワーフさん達が食料を持っているとの事だったので問題ないだろう。

 これで合計住人313人になったのでエルダードワーフさん達は312人居た事になる。


「な、なんだぁ!この宝物庫はぁぁ!」

「こ、こっちには白金に!ミスリル!ヒヒイロカネ!オリハルコンとか諸々あるぞ!」

「こ、これは、ここのなら!我々は研究し放題!新たな武器を作れるかもしれん!」

「なんだぁ!この鉱石は!は、初めて見た」


 なんか、楽しそうだな。


「あ、ありがとうございます。我々は本当に貴方に感謝しています」

「それは、良かった。それではさようなら」

「ああ、何時でも来て欲しい。さらばだ」


 俺は別れを言ってから転移で100階層に転移する。


「ゾーラ、ありがとう」

「いえいえ」

「鬼人やドラゴンもありがとうな」

『『いえいえ』』


 む?ゾーラがなんかソワソワしているような?


「ゾーラちょいちょい」


 俺はゾーラを手招きで近寄せてゾーラの頭に手を乗っけて動かす。


「ほんと、助かったよ」

「⋯⋯はい」


 ゾーラの頭を撫でて再度お礼を言う。

 ゾーラは頬を染めながら短くはいと言う。


『『一体我々は何を見せられているのだろうか』』


 この瞬間、鬼人とドラゴンの考えが完全に一致した。


 俺は1度咳払いをしてから話を切り出す。


「さて、今日からダンジョン内にエルダードワーフ種の住人が加わったからよろしく」

『なんと!古代種の1つ、神々に製造の力を授かった種族ですか?それは凄いですね。エルダードワーフ達がこの迷宮に順応したら管理者様の格が上がるかもしれませんな。はっははは』

『なぁなぁエルダードワーフってなんだ?』

『ふー、なぜ新たに手に入れた知識は管理者様の魂経由で手に入るのに、我を記憶は共有されないのだ?』

『いや、管理者様からくれた知識しか共有されてないぞ』


 会話的にドラゴンはエルダードワーフの事を知っていて、鬼人は一切知らないようだ。


「はは、とりあえず食料がエルダードワーフさん達の方も数日分しか無いらしいから樹人族の作物が早く実って欲しいものだな」


 やはり1番の問題は食料だろうな。

 エルダードワーフさん達に頼めば道具類は作成してくれるだろうし。

 さらにエルダードワーフさん達が道具を作成したらSPに還元される。

 やはり、安定してきたら人を集める必要があるだろうな。

 そう出ないと完全に詰む。安定していたら詰んでも生きて行けそうな気もするがな。


 後はエルダードワーフさん達にもっと話を聞いておこうかな。


「そういえば、銃を使っていたし、研究してアサルトライフルとか作ったりしてね」


 ないとは思うがもしもそのような兵器を作っていたら色々と考えモノだな。

 あとは、俺に合った武器を作ってくれないかな?⋯⋯俺に合った武器?


「後は特にやる事ないかな?」

『よし、ゾーラ特訓開始だな』

「そうか、ゾーラ行ってくると良いよ」

「⋯⋯はい」


 ゾーラは鬼人を連れて転移する。

 ドラゴンもこの部屋を出ていくので、俺も訓練に使っていた所に転移で戻って他にも色々な武器を試して見よう。

 このダンジョンには色々な武器があるから色々と試せるのはありがたい。

 その全てが全滅、とかは嫌だけどね。


 さて、どうせ新規を試した所で意味無いし自分に出来そうな事を伸ばしていこう。

 剣は無理なのでやはり、槍かな?


 俺は槍を持って突きを壁に使ったり、色々なところに壁を設置して槍の連撃練習をしたりする。


「え」


 衝撃波がここまで飛んで来た。

 場所を移動しながら模擬戦をしているようなのでここから離れる事にする。

 だんだん衝撃波が大きくなっているので巻き添えを受けないために反対側に移動する。

 勿論壁も回収しておく。


 今度は二刀流でも試して見ようかな。

 槍を2本持って扱って見る。


「うわ!」


 槍を同時に突き出すとバランスが悪くなって転ける。

 さらに重いので脇に挟む形で持たないと振ることも出来ない。

 俺は槍を床に置いて、天に向かって叫ぶ。


「二刀流で槍を扱う奴って何処にいんだよぉぉぉぉ!」


 いやね、居るかもしれないよ?でもさ、扱ってみるとまじで無理よ。

 全く、俺は二刀流ってモノを舐めて見ていたようだった。

 さて、俺は気分転換に外に行って散歩でもしてこようかな?

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