表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/18

【義妹SIDE】諦めの悪い義妹は魔女の力を頼る事に

「全く! ありえない事ですわ! なぜ、なぜですの! なぜあんな獣臭い女があんな超優良物件を手に入れているのですの!」


 仕方なしにカーディガン家に舞い戻ったガーベラとその母ローズであった。いくら熱心にアプローチをしても、件の辺境伯ウィリアムから一切相手にされなかったので仕方なく帰ってきたのだ。


 ちなみにガーベラはそのウィリアムを物件に例えていた。人間相手でも自分の価値を上げる、自分が楽をするための道具だとしか思っていない。


 実に浅ましい思考をしているガーベラらしい発言であった。


 しかしガーベラは許せなかったのだ。自分より明らかに下だと思っていた、使用人以下の家畜の世話係だとしか思っていなかったあの女――シャーロットがウィリアムのような超優良物件を手に入れていたという事実。


 それがガーベラにとっては何よりも気に入らなかった。他の誰かであったのならば別に構わない。その女が高嶺の花のような存在であったのならば。諦めがつくというもの。お似合い、という事で。


 自分より遥か格下の存在としか思っていなかった、シャーロットがその超優良物件を手にしたという事実がガーベラには許せなかったのである。


 嫉妬の炎はこういう場合によく燃えるのである。許せないという感情がガーベラの胸の内に高まってくる。


 何とかして横取りしてやりたい。それが無理だったらあのシャーロットを殺してやりたいとすら本気で思っていた。


「お母さま……許せませんわ、私。あの獣臭い女、シャーロットがあんな超優良物件であるウィリアム様と結ばれているなんて、これはなんていう悪夢でしょうか? 本当に夢だったらどれほどよかったことでしょうに」


「おお……可愛そうなガーベラ。ウィリアム様も今きっと頭が混乱しているのだわ。本当にウィリアム様にふさわしいのはあんなシャーロットとかいう、獣臭い家畜の世話女ではないわ! ガーベラ! あなたこそがウィリアム様にふさわしいのよ!」


「わかってくれるか! お母さま!」


「当然じゃない! ガーベラ! ウィリアム様はあなたのものよ! 横取りしてやりなさい! いえ! 正当な所有者はあなたなのよ! あなたこそが妻にふさわしいわ! 奪い返してやりなさい!」


 身勝手な事を母子で言い続けていた。やはり性格も遺伝するのだろう。この親にしてこの子ありといった感じではあった。


「はいですわ! お母さま……でも困りましたわね。人の心というものはモノのようにいきませんもの。存在しないものを奪い取るのは困難ですわ」


「それなら私に考えがあるわ。山奥に魔女が住んでいるらしいの」


「魔女ですの?」


「ええ! 呪いの魔女よ。その魔女に頼んでウィリアム様の心があなたのものになるようにしてもらうのよ!」


「まあ! お母さま! なんて名案でしょうか!」


「そうよ! そうよ! 早速その呪いの魔女のところへ行って、呪いをかけてもらいましょう! ついでにあのシャーロットもウィリアム様を奪った罰で豚にでも変えてもらいましょうか!」


「ええ! そうしましょう! お母さま!」


 頭のおかしい母子は、恐ろしい魔女がいるとされ誰も近寄らなくなった山奥へと向かうのであった。


そこで悲惨な目に合うとすら思わずに。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ