皇帝の誤ち
俺は自転車に乗って駅に向かい電車に乗ってからは、うつらうつらとしていた。
そうしていたら、目の前の席が空き、眠気を無理やり覚ましたら、席に座りニュースを見始めた、
(最近は神のニュースばかりだなぁ。まぁ、それもそうか、1ヶ月前に来てから色々な奇跡を見せたらしいしな。)
1ヶ月前、なんの予兆もなく現れた神と名乗る男が世界中に魔法のようなものを使い、名乗り、さらには奇跡をも見せた。それのお陰か、戦争の終結、犯罪件数の低下、有名人の病気を治す、さらには、1部の人には魔法を授けるなどと様々なことを行なっている。
そうしていると、降りるべき駅になっており、慌てて降りた。駅を出て、 俺は学校へと行く道を人目につかないように慎重に歩いき、俺は教室の前へまで行くと 、躊躇いながらも静かに教室へ入った。静かに席に着こうとするが
(うわぁ、今日もいるよ。)(何で来んだし、チッ、死ねよ。)
などと、ヒソヒソ耳打ちしている。
(なんで、いつもこうなんだろうなぁ。本当にあいつらこそ死ねばいいのに)
しかし、今日はそんなことよりも重要なことがあったのか、
俺の事を見向きもしなくなった。
(なんでだろうな、まぁ、俺には関係ないか)
そう思い周りを見てみるとクラスメイトが集まりはなしている。
『きょ…神が願い……叶え…‥8時に…‥クない』
先程よりもこそこそ話していたのであまり聞き取れながったが、 馬鹿馬鹿しいそんな事あるわけねぇじゃないか。
と、普通思うだろうが、ここ最近には、神がいるのでなんとも言えない。
さて、そのお陰か今日はあまり何もされなかった。帰ろうとすると
『ねぇ、成田くん今日はどうだった?』
うわっ、委員長が話し掛けてきた、えっ、名前?さあ、んなもん知るか。いつもいつも、俺にわざわざ話し掛けて俺の心配をする。 普段見ているだけのお前には何の意味もねぇよ。 そもそも、 心配するんだったら、俺に関わらないでほしい。
『今日は家でも気をつけたほうがいいわよ』
へいへいご忠告ありがとうございますー。そう軽く悪態をとった。
(家ではいつも同じ事しか起こらないしな)
行きと同じように帰り、自室に直行し、引きこもる。
それが毎日の生活リズムだったが、今日は違い、ニュースを見てしまった。
『今日の8時に実在したいた神様が地球で最も多かった願い事を叶えてくるらしく、注目を浴びています。
願いの仕方は7時50分〜8時までに祈ればいいようです。』
少し、気に留めながら俺は2階の自室に向かった。
いつものごとくダラダラしていたが7じ55分になり、俺も願ってみるか、と思い立ち目を閉じ願い始めた。
(人間がいなくなりますように。)
目をあけたら、謎の場所に来ていた。
『はぁっ⁉︎どこだここ』
(もしかして異世界か?)
思わず心の声がもれてしまった。目の前を見ると謎の男が立っていた。
『やあやあ、成田 圭君。初めまして私は神族の1員のーーーーでもあり、最近この世界に来ている神でもある。神族の1員と言っても私しかもういないけどね。先程の君の考えは正解だ。そらから、君の願いが叶ったから、君の主導で私に代わって消滅させてくれる?』
ノイズが聞こえたような気がしたが気に留めなかった。また、ゲームをよくしていたからこの展開にはさほど驚ろかなかったが思った事がある。
『3ついいか?』
『 どうぞ。』
『1つ、なぜ俺の願いが叶った。人は他にもいるだろう。2つ俺が人を殺すのには何故選ばれた?3つお前は神なのか?』
彼は、直球に答えた。
『それは、1つは地球の全生物だからだよ。無脊椎動物とかの方が圧倒的に人より多いし、感情があり恨んでもいたからね。2つは、自分らで作った物を壊すほど悲しいものはないから。3つは今から能力を与えればいいかな。』
そう言った瞬間に、手を振った。
『いま君にカイザーとシャッフェンの能力を与えた。』
『何も変わっていないぞ。』
『試しに、想像してごらん、それをはき出す感じにすれば物を作れるよ。それがシャッフェンだ。
カイザーは命令が出来る。』
試しにやってみると、変な人形が出来たので、真面目にやることにした。
(あそこがこーなって、ここがこーなると...よし出来た。)
そこにはゴーレムが出来ていた。成る程理解してきた。どちらかと言うと妄想だな。
『で俺はこれから何処へ何をすれば良い。』
『まずは、人を殺せ、まぁゆっくりでも良いからね、あとは自分の国の命令権を与えるからそこで自由にしなよ。』
『また会う日まで』
目をまた開くと、見慣れた自分の部屋だった。やっぱり夢かなと思いながらも、シャッフェンを使ってみたら、問題なく使えた。やはり夢では無かったのだ。しかし、彼の考えが分からない。 だが、あいつらに復讐が 出来るなら、面白だ、やらない手はないだろう。
この部屋でカイザーの能力を使ったが出来なかった。が、よくよく考えると命令だから、意識しながら言葉に出せば出来ると思ったのでやってみた。
『この俺いや‥この我を崇拝対象として崇めるのだ!』
叫び 、窓を開けると崇拝のよくあるやつがやられていた。悪の宗教的な感じだが、まぁいいだろう。
『いいかよく聞け、この国で自由に生きていて良いが、我に反感があるものは処罰する。
また、今までで我に悪意を持ったやつは今、処罰する!』
『『『『仰せの通りに』』』
と言い放ち、その辺の家を潰して出来た土地にシャッフェンの能力で処罰場を作った。流石にこの辺り一帯の土地を使うのは、無理があったようだ。少し、頭痛がする。だが、こうしてもいられない、あいつらの為にも楽には死ぬないようにしてやろう。そう思い体調を整えた。作っている間に、処罰者がやってきた。
俺は即効で魔法を使えるゴーレムを数台創り出し、処刑場に配置した。
処刑場には人が集まっているのだろうか。人の声が一切聞こないがそこにはもう集まっていた。
『これから処刑を始める。ゴーレム達よ。撃てー!』
ゴーレム達は無慈悲に火炎魔法を撃ったが、何のうめき声も聞こえないようだ。何も楽しくない。ならこれでどうだ。
『処刑人は我を思い返せ。
『熱い焼... うわぁーまだ死にたく.. 』などと聞こえて来るが、死ぬ事は許されない。俺が作った回復魔法陣で傷が癒えている』
幾らかたっただろう。あいつらはもう何も言わない疲れたのだろう。ゴーレム達に攻撃をやめさせ、魔法陣を解く。助かると歓喜しているところに、俺が指示した氷魔法で殺していく。生き残っているものは、叫ぶか怯えらかの2択だった。言い様だ。
音が静かになる頃には、何も残っていなかった。俺は特に哀れみの気持ちを持たなかった、ただ清々しさだけが残った。
俺はこのように反感した者を殺していった、いや、機嫌を損ねただけで殺した。たまには、これ以上酷い処刑をして、流石の俺でも思い出すのを躊躇う。だが、だんだんとあまりにも人を殺したせいか、なんとも思わなくなってきた頃に事が起こった。
『敵襲だー!』
村人Aのような人物が外国からの攻撃を受けているのを伝えたが、その時、俺は寝ていたので知らなかった。そのせいで、自国の大半の人が死んだ。俺は面白くないなぁと、命令範囲にいた敵をカイザーで捕らえて、これ以上にないような殺し方で殺した。
だが、俺の恨みは一向に晴れなかった。俺の事を信頼している奴らに、カイザーとシャッフェンの能力を使い、外国人を簡単に捕らえられる能力を与えた。何人かは、耐えられないものがいたが、そいつらは、敬愛を込めて墓に埋めた。そのせいか、割と若い者が残っているような気がする。そいつらを率いて外国に向かった。
外国でもカイザーが使えるかどうかは心配だったが、自分のいる位置から一定範囲だったらしく問題なく使えた。外国にも俺と似た能力を持つ奴がいたが、カイザーの前では歯が立たなかった。やっぱ、カイザー様様だな。
襲って来るリーダー格の奴らは、ゲームでよくあるラスボスを倒すときに使う単体魔法の巨大な火の玉、氷の刃 などで殺し、雑魚は、雑魚無双のような戦い方(全体魔法のような)で殺した。美人な女は犯してから殺した。そんな事をして色々と侵略していき、段々と自分の支配範囲が広がっているような気がした。
侵略を続けていくと世界の人口は残り100人にも満たないだろう時に、たまたま現れた殺せない奴が1人だけいた、それは、委員長だ。最初の処刑の時にはいなかったので、行方不明で死んでいるものだと思ったら突然やって来た。奴は、やはり俺の事を止めに来たのだ。だから殺そうとしたが、謎の障壁が張ってあるのかの如く、俺の呪文を防いだ。
『何故だ、何故貴様は我に殺されない。』
『貴方が、正しい生き方をするまで私は消えられないわ。あの日、気をつけなさいと言ったのにもあいつの計らいにかかるなんて、信じられない』
『あいつ?ああ、神族の1員の事か。あいつは何をしたんだ、我に奇跡を授けてくれたいい奴ではないか!あいつが何をしたんだ、まさか、親を殺されたのか。』
『ええ、そのまさか。まぁ、今日はもういいわ3日後来る時は考えなおしてくれることを期待しているわ』
そう言い、奴はいきなり消え去った。なにが起こったんだ。まぁいい、今日あの方から聞けば良い。寝ながらカイザーとシャッフェンを使いあの世界へ向かった。
『まさか、君がまた来るなんてね。あの2つを通してここまで来るなんて中々君は筋がいいな。』
『あの女の事について教えろ。』
『まさかの命令系か、久し振りの再会なんだからもう少しゆっくりしてもいいのに。まぁいいか、えぇと彼女は私と敵対している神族さ、あいつの能力は知らないが、あいつの殺し方は、人類を殺せ、そうすればあいつは死ぬ。あいつらは人の命の一部を吸収している。あいつがどうしても倒せない場合は、これを使え、必ず死ぬ。』
『どうやって使うんだ』
『2つの能力を使え、そうすれば使える。』
『ありがとう、助かった。』
『いや、こちらも目の敵にしていた奴らを倒せる、絶好のチャンスだ。また、会える日まで』
目がさめると朝だったので、朝食を食べよう体を動かすと今まで比べ物にならない程頭痛がした。
(何だよこれ。)
少しすれば頭痛が治まって来たので、考えをまとめると2つの能力を同時に長時間使ったのが原因だと思われた。あまりあの世界には行くべきではなさそうだ。そう考えると、あいつを倒すべく作戦を考えた。
考えがまとまった頃には、もう夜遅くだったので眠る事にした。ククク、あいつを殺すための方法を明日実行するとなると、楽しみで夜も眠れない。あまりにも眠れなかったものなのでわざわざ睡眠魔法を唱える事で、深い眠りについた。
朝早くから俺は、準備を進めていた。客間や玄関に様々な罠をかけ終え、残りの人々を殺しに向かったが、中々見つからないので、めんどくさいがこの辺り一帯に、破壊魔法を唱え跡形もなく消していった。残りは自分の配下だけだが勿体無いので、気絶させ、心臓を抉り取りゾンビのような状態にする魔法を唱えた。
これで、明日来るあいつを向かいうつ準備は出来た。少し、たち絡んだので今日はもう休もうと寝室に向かった。
お待ちかねの日が来た。俺は客室にある玉座に配下を連れて待っていた。遅い!と思った時に奴は来た。悠々と玄関から入ってきたのだ。玄関にある罠に掛かった。俺は玄関に転移した。
『何よ、これは』
『すまない、すまない、敵への対策でな、今すぐ解除しよう』
解除したら、奴を客間に連れていった。さぁてここからが本番だ。玄関の罠はあえて弱くしていたが、あちらはそうではない。あいつの苦しむ所を早く見たいな。
『今日はどの様なご予定で?』
『あなたが改心しているかどうかを見に来たの。』
『そうか、そうか。我は改心していると思うが、まぁいい、あいつの殺すんだろ。』
『ええ。驚いた、まさか本当にその気になってくれるなんて。』
『ううん。当然のことさ、じゃあ、協力して貰おうか。誓いの握手をしようじゃないか。』
『わかったわ』
あいつは近づいて来て、手をのばし握手をしようとした。
(今だ)
俺は握手をすると同時に、あの方から貰った、保険をあいつに袖につけた。罠も解除しようとしたが、
『っ、死んでくれない?』
と言い、あいつは罠を解除すると同時に多数の魔法を撃ってきた。が、来るとはわかっていたので、相殺できたものがいくつかはあったが、想像以上に呪文単体での攻撃力が高い。このままでは、負けてしまう可能性があるので配下を呼び出し、時間を稼ぐことにした。
『何よ、これ。ダメージは与えているはずなんだけど与えても与えても死なない?... まさか、私を殺すためだけに、自分の配下を殺したって言うの』
『いや、違うな。あいつらも飽きたら殺そうとしていた。それが少し早まっただけさ。さて、おしゃべりしている暇はあるかな』
俺は、そう、言い放つと、準備していた氷炎魔法をあいつに直撃させた。凍らせてからのマグマのような炎は割とエグかったが、問答無用で光無魔法、破壊魔法を唱えた。これで想像並みのダメージは与えられているはずだ。瓦礫が舞い散り視界が悪いのでよく見えないが、シルエットは前に見えているので間違いなく当たっている。
『イタタッ。かなりきついわね。』
と、後ろから聞こえた。うん?後ろから?気づいた時には既に遅く右肩を抉られていた。っ、後ろからか。これで、自分の右手が使えなくなった。視覚だけではなく他の神経も集中しよう。あいつは、俺を傷つけた。無力化したら、楽には死なせない。視界が晴れてきてあいつの姿を見ると服がボロボロだった。あれであれか。なら、連続火炎魔法を撃ちその後ろから高強度の岩石を作り出し、風魔法で飛ばした。
『こんな子供騙し、効くわけないでしょ。清風魔法 風重力』
全ての魔法が上から下に消え去った。なんだ、あの呪文。
『驚愕している場合?瞬姫』
まずい。行動能力が一段と上がっている。頭を守るべきと、左手を身代わりにした。手がなくなっているのであまり自由に行動できない。仕方ない、必ず掛かる、最初に仕掛けた罠を使おう。煉獄の鎖 発動
『何よこれ、絡まって邪魔。』
絡まったなら、チェックメイトだ。俺は後ろの高台に飛び乗り、スイッチを押した。マグマを超える温度のものが部屋のあちこちから流れ出た。あいつは、このままいくと、焼け溶ける。のはずが、あいつは、絶対に切れないものを切り、少ししかダメージを与えられなかった。あいつの攻撃が来るが、急激に頭痛が来て、1テンポ逃げるのが遅れてしまった。あいつの攻撃が目の前で消えた。
『あなた、1度も名前を呼んでくれなかったわよね。この機会に教えるわ。私の名は神代 智奈、あいつを倒すために現れた存在よ。』
『あいつは何かしたのか?』
『私達に許せないことをした、まぁ、今のあなたには関係ないと思うから話さないわ...本当はあなたの事を救いたかったけどもう色々と捩れて無理そうだから諦めるわ。さようなら。』
そう言い切ると、少し悲しそうに、魔法を唱え、俺の体をバラバラにした。
『あいつに運命を狂わされたものはあれでひとまず最後かなッ...何よ..力が...抜けていく。ま....さか、あいつの.....封印の儀!?逃......なく...ダメ逃げ....い。...こんなところで.............負けるなんて..........』
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地球が爆発した。
彼女は封印された。
邪魔者が1人減った。これで目的に1つ近づいた。よくやったな、成田。しかし、彼女は厄介だったな。私では、地球に行けないから人づてでやってもらうしか吸収する方法がなかったからな。封印の儀で彼女を閉じ込め、能力を吸収出来たのは良かったが、まさか、地球まで破壊されるとはな。まだまだ人間は、実験がしたかったのだがな。まぁ良い。後で作り直す。
ついでに、彼女を人間の居ない場所に神殿として結界を作り、時を少し巻き戻そう。それが良い。成田はなどの一部の人間はその家系の因果が崩れるか。本来の歴史とは変わってしまうのは仕方ない。
『この世の聖なる者たちよ、ハデウスの名において力を貸せ、禁術 :永遠の刻』
ふぅ、これで後始末は終わりかな。さて、世界がどう変わるのか。また、会おう。
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