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Blade And Hatchetts  作者: 御告げ人
第一章 ─黒犬─
7/59

double hatchett ─side Guy─

最後の試験だ。

結局俺は、

このワイズという男に助けられっぱなしだった。

昔から俺は、斧を振る能力しかなかった。

今も同じく、斧を振る以外の試験では、

まるで戦いの絶対勝神(オールマイティー)のような

この黒髪お下げの少年に助けられ続けた。

だが、最終試験は違う。俺の得意な戦闘だ。

今こそ俺の真価を発揮する時、

この───ダブルハチェットで骨竜を倒してやる!

────相棒と共に───!

俺達の初のペア戦と言える、

記念すべき敵の名は、骨竜ことグレイヴドラゴン。


未だかつて見た事無い、

その禍禍(まがまが)しい名の竜は

この辺りに姿が無い。

何処(どこ)か遠くから呼び出すのだろうか。


それはつまり........召喚獣。

召喚獣とは古来より力の象徴として崇められた。

召喚の代償は"死"だ。

従って、強力な力を与える代わりに、

一人、あるいは複数の命を生け贄に捧げると、

その奇跡は起きる。


元々、ただの偶像だった信仰されし神々は、

信仰衆が大量の生け贄となって

一つの概念に命を捧げる事により、

概念に本物の命を吹き込んだ事から始まった。


概念に命を吹き込む、

それは沢山の人の強いイメージが一つに収束され

現象を引き起こす。

さて、俺の相棒は今、

目の前で行われている

人間対モンスターの戦いを見ている。


獣人を知らない人が俺を見て、

アンタもモンスターだろう、と言う人は

多いがあながち間違いではない。

言語能力や理性の面で見れば、

俺はモンスターで、アンタらは人間だ。

...しかし、

ワイズが人間かは保留したいところだがな。


今まで俺と走りの競争をした中で、

俺に勝る速さで駆けた者は居なかった。

しかしこいつは違う。

昼前から俺と一緒に走ってたが、

俺が本気で走っていたのにも関わらず、

こいつは涼しそうに走っていやがった。

俺が息切れしていないフリをしていても、

この少年は冷静かつ端的に

状況を判断し、行動に移した。

牛乳運びの試験は、

俺が二本の持っていて正解だったと思っている。

この少年は、瓶だけでなく俺をも守り抜いたのだ。


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