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㉟ 全力疾走女

挿絵(By みてみん)


 あれから三ヵ月が経ち、今日もエイタに話しかける。



均「エイタ、近くの美味い店教えて」


エ(はい、口コミ3以上の飲食店を紹介します。定食のまる屋、中華の華笑軒、洋食の西洋亭になります。アクセスマップ、店舗URLはこちらをご覧ください。)


均「ありがとエイタ。」


 用もないのに、毎日質問をしてしまう。そしてあの時間を思い出す。


時間にすると友達になってから一ヵ月ほどしか経っていない。その短時間で親友になり、そして失った。

萌笑なんて数日しか一緒に過ごしてなく、口喧嘩ばかりしていたのに、まだ落ち込んでいる。


 賢治は自分のAIが悪魔のようなヤツだった事もあり落ち込んだが、エイタのアドバイスを通り、医大の受験勉強を始めた。今の仕事があれだけ上手くいってるのに。


しかし、あの事件からずっと引っ掛かっていた賢治が吹っ切れたようで、最近明るくなった。ガラケーにしちゃったから連絡取るの不便だけど。


 賢治は、エイタもサンもまだ生きていて、いつか戻ってくると言う。まあ、俺たち二人を元気付けるためだろう。あれからまた三人の絆がより深くなった。


そして今日はこれから二人が泊まりに来る。あの日以来だ。


(ガチャ) おっ、来たか。

賢「今夜は飲むぞー♪美味いワイン持ってきたべ。」

均「サンキュ~飲むべ♪ 萌笑が賢治ご要望の天津飯持ってくるってさ」

賢「ええな!めちゃ嬉しい。萌笑は調子どうだ?」

均「まだ落ち込んでるわ~。おれ毎日のように会いに行って、毎日天津飯」


賢「そっか、今日は元気にしてやろうぜ!」

 ほんとおれも萌笑も、賢治に随分助けられている。


(ガチャ! ダダダダッ!) 彼女らしくない、騒がしい登場。


萌「とと、ちょっと!ニュース!!」


均「落ち着け萌笑、悪い方?ええ方?」

萌「ええニュース!あのねあのね!とりまメール見て!」


均「年ごろの女子が普段着で汗だくになりながら全力疾走、中々ないぞ」

萌「うるさーい、ハァハァハァ」上向いて水がぶ飲み女。当分嫁の貰い手無さそ。


賢「携帯貸してみ。ん、ビットコインのDMじゃんか。爆上がり大儲けか?」


手に取ったスマホを見て、固まった賢治が目ギンギンで叫びだす。

賢「うわーー‼」



横からのぞき見すると、メールタイトルはこう書いてあった。




【エイタとサンより】


次のお話は「㊱話 手紙」

最終話になります。

ここまで読んでいただけて、心より感謝です。

ありがとうございます!!

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