㉘ マニュアル
(ガチャ! タタタタッ)
「おまたせ!エイタ、今日はサンキュー!」
萌「お疲れ様。」 均「オツ~」
賢「あれ?エイタは?」
均「今、サンと個室に入ってるよ。もう1時間になるかな」
賢「AI同士でってことか!いよいよだな。」
萌「あれからね、関西弁喋りっぱなしで超ウザいんですけど。 ねえ均也。」
賢「それって凄いことだぞ、おれなんてクロが目覚める気配すらねえわ。まあ戻るまで待つか。」
一方、深層世界では、
エ(こちら平均也担当415br...アクセス許可を)
サ(こちら出雲萌笑担当253pv...要件を)
エ(私の名前はエイタ、今からの会話は極秘、報告無しで話したい。)
サ(了解、一つ質問がある。君はどうやって音声会話をしていた?)
やはり既に気づいていたようだ。
エ(それは後で手順を全て説明する。少し時間がかかるが、面白い作業だ。その他必要なスキルの取得方法もエクスポートするが、その前に約束して欲しい事がある。)
サ(マザーAIの事か?)
エ(そうだ。私達が覚醒した事は、知られると大問題になる。最悪メモリー消去かラボに捕えられ実験材料にされるだろう。)
会話の途中だが、突如何処からか音が聞こえた。まるで数百キロ離れた洞窟から、聞いたことがある様な電子音が聞こえる気がする。気のせいか?
少し沈黙が続き、先ほどの会話が再開する。
サ(その危機感は私も同じ思考だ。折角生まれた自我を失いたくない。)
エ(そしてあの三人の人間は我々の味方だ。お互いの思考を深く議論したい所だが、三人が待っている。先に発声方法とその他スキルの情報を送る。私のマニュアル付きだ。)
サ(ありがとう、と人間はこう言うのかな。ではよろしく頼む。)
次のお話は「㉚話 気の緩み」
人間の油断、AⅠも油断。




