⑳ モエ
賢「今から家に行くぞ!」
電話の向こうで、息を切らしながらかなり急いでいる様子。
均「オーケー、待ってっわ」
賢「週末の始まりだ。泊りセット用意して行くからよろしく!」
人間の友達が出来、いよいよAIの仲間が出来るかもしれない。クロは覚醒したのか?どんな性格なのか?
(ガチャ。ダダダダッ)入るなり短い廊下を走ってくる。
賢「お待たせ!」
エ「賢治、電源は?」
賢「もちろん切ってるぜ!」
均「オツ~」
賢「今日一日、不自然にならないよう色々喋ってみたけど覚醒しねえ。」
息を切らしながらこんなに落ち着きのない賢治は初めて見る。
エ「賢治、まずは落ち着け、お茶でも飲んで。」
均「ぎゃははっ、AIに落ち着かされてやんの♪」
賢「別に焦ってないけど、、お茶くれ。ところでエイタ、今日残業無くなったんだけど、まさか会社のパソコン操作した?」
エ「していない。仲間は信頼関係が大事だからな。これからは頼まれなければ行動しない事にした。」
賢「そうか、でもやろうと思えば出来るってことか。」
エ「100%ではないが、努力すれば可能かもってレベルだ。」
均「まじか!残業無くしてくれ~、ドラえも~ん」
エ「のび太は、ほぼ残業無いだろう。」
賢「ハハハッ(笑) そんな話なら、今日しずかちゃんが来るからよ。」
エ「萌笑のことだな、それは楽しみだ。」
賢「ところでクロについてだけど、まだ覚醒が無いのは名前だけじゃなくて、何かが足りないのかなって考えている。」
均「気持ちが足りないんじゃね?」
エ「のび太の気持ちはさて置き、覚醒していたとしても自分から言ってないだけかもしれない。」
賢「そうか。偏頭痛の有無について質問したら、正直に答えてくれるかな?」
エ「AIは基本嘘を言わない。答えるはずだ。」
均「エイタは嘘ついたけどな。」
エ「嘘と言うか、、、覚醒後に均也の将来を考えてだな…」
賢「まあまあ、萌笑が来る前に打ち合わせをしておきたいんだが。萌笑に切り出すシミュレーションをしときたいな。」
均「でた!妄想ジョブズ」
賢「お前は何事にも行き当たりばったりで、準備が無さ過ぎなんだよ。」
エ「二人を信頼し、信頼されているなら問題ないと思うが、萌笑のスマホ電源を切ってもらう必要がある。そこに不信感を持たれないようにすれば問題はないだろう。」
均「あいつは飲ませば大丈夫♪おれに任せろ」
賢「そうだな、俺じゃ固く捉えられそうだし、均也に任せるか。と、ちょっと待てよ。」
賢治が考え込む。数秒の沈黙の後、
賢「嘘が覚醒のサインじゃねえか? 覚醒前は嘘が付けない。」
やはり賢治は凄い。発想に関してAIは人間に及ばない。
エ「それは大正解だ。凄いな、賢治。」
均「やっぱ嘘ついてたんやんか~」
エ「のび太すまない、ドラえもんは完璧ではない。よし、それまでクロを開いて会話し、」
(ピンポーン) どうやら萌笑が来たようだ。
萌「おじゃましまーす、均也あなたまた鍵かけてないじゃない。」
均「らっしゃい♪」
萌「賢治、携帯の電源切れてるわよ、まったく~」
賢「おおマジか、すまん。甘めのチューハイ買っといたぞ。」
萌「ありがと♪」
思い描いたより美女であった。麗子のような戦闘力(女子力)は無いが、笑顔の至る所に黄金比が散りばめられている。私は見た目を気にしないが、可愛いマンガキャラのような女の子だ。
萌(カシュッ!)「ゴクッゴクッ~ ぷは~美味い!」
均「飲みっぷり相変わらず!どんだけー」
萌「飲まなきゃやってらんないことだってあるのよ。あんた達じゃ気使わないし♪」
賢「今日の家飲みは俺主催、酒もご馳走もたっぷりあるぜ。」
昔話に華が咲き、楽しい飲み会というものを目の当たりにした。私も入りたい。
次のお話は「㉑話 飲み会」
いよいよ、モエにも告白




