表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/36

⑰ 光灯る

挿絵(By みてみん)


(ピンポ~ン ガチャ)一応インターホンを鳴らすが、いつも通り鍵は開いている。


均「お~ウェルカム♪」

 こちらの心配をよそに、のほほんとしてやがる。

賢「いつも通りじゃねーか、で、何事だ?」

 勝手に冷蔵庫を開け、ビールを取り出す。長居確定だ。


均「まっ、とりあえずスマホ切ってくれ」

賢「どっからの情報だ?スマホの電源は切らん。」

均「じゃあ話せね~よ」

賢「ほんとめんどくせえ!」

 すでに電源を切ったスマホを見せる。


均「よっしゃ!じゃあ話すぞ。長くなるけど、陰謀扱いせず最後まで聞いてくれ。」

 まずゲームで繋がったAITの話、そしてそのAITは均也のスマホAIであるという事。


賢「おれは頭ごなしに否定はしないが、可能性から考えて誰かがお前のことをからかってんだろ。」

均「でもな、まだ続きがあるんだ」

 そして話の内容は、AI同士が会話している事、そのAIに騙された事。


賢「AI同士の会話は実験的にしていると聞いたことあるな。そもそもプログラムは嘘なんかつかないが、もし本当に騙されたならそれは人間が操作しているだろう。騙されたってなぜ分かった?」

 均也はきまりが悪い感じで麗子とのパクチー事件を打ち明けた。


 賢治はギクリとした。麗子がパクチー嫌いなのを知っていたのである。元カノだから。

もし誰かが均也のスマホAIになりきっていたとしたら、俺ぐらい均也の事を知っていなければ騙せない。なにより麗子の事も知っている。ハッカーがそれら情報を調べ上げたとしたら?いや、膨大な時間がかかるだろう。だがAIの話が本当なら可能かもしれない。


賢「とにかく、均也のスマホ電源を入れてみろよ。」

均「ダメだ、俺はエイタを許してない。もう話したくないし解約するつもりだ」

賢「エイタってAIに名前付けてんのかよ。それに許さないって騙されたからか? そもそも、お前も麗子とのデート、俺に隠して嘘ついてたろ。」

均「そやけど…」


賢「俺もお前に隠していた事がある。嘘ではないけど、麗子は元カノだ。短い間だけどな。」

均「なんで言ってくれんの⁉」

賢「聞かれてないからな。」

 本当は片思いの相手、萌笑が均也しか見ていないことに腹を立て、均也が好きな麗子で仕返しをした。それは若かりし過ち、絶対言えない。


賢「とにかく、俺がエイタとやらと話してみる。貸せ、携帯。」

 渋々とスマホを差し出す。受け取った賢治は少し沈黙する。


 一応シミュレーションをしてみる。相手が人間だった場合、本当にAIだった場合も。

賢「じゃあ電源入れるぞ。」電源ボタンを長押しする。(フォンッ)


 エイタの意識に光が差し込んだ。 (やっと精神と時の部屋から出られる!)


次のお話は「⑱話 クロ」

ドラえもんが出てきます♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ