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忘却の花  作者: 野薔薇 太陽
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新定員リモ

前章は会話ばかりになってしまいました。以後気おつけます。

「リモさん、元気になったことですし、そのボロボロの服をこれに着替えてくださいっす。あ、勿論師匠は部屋から出てってもらいますっす」

 そういえば、リモの服は少し奇抜だ。

 濃い緑のローブに黒い膝より少し上まであるスカート、靴は黒いローファー。それと髪はピンクで肩まで伸びている、目は淡紫だ。ゼラより一回り大きい。だが、男と比べれば小さい方だ。

「この服?趣味は悪くはないけど、少し小さくない?」着れないことはないが、とてもきついだろう。

「それじゃあ今着ている汚い服でいいんすか?」

「...仕方ないわねえ、流石に今着ている服よりかはマシね」

 着替え終わるまで部屋の外で待つこと数分部屋の中から「入っていっすよ」と声が聞こえた。

 入ってみると、そこには明らかにキツそうなほど小さい服をリモは着ていた。

「ふっ、」おっとマズイ、鼻で笑ってしまった。

「何よ、そんなに面白い?見世物じゃないんだけど?」

「悪かったな。それより、早くサイズの合う服を買ってこいよ」

「ほら、行きましょうリモさん!」その服で行かせるつもりか?

「え、この服で行かないといけないの?」

「これしかないんすから、早く行くっすよ!それと服は師匠払いで」

 俺も行かないといけないのか?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 買った服は、これまた奇妙な服。白のワイシャツと黄色いスカート。こっちのスカートはさっきと同じくらいの長さだ。まるで近未来の服だ。下着は知らん。ゼラが先に金だけ要求して、店にリモと2人だけで入っていったからだ。

「なんか落ち着かないわね」

「師匠は裁縫もできるんすよ!多分直してくれるっす!」

「ゼラ払いな」

 おいおい、いきなり暗い顔して俯くなよ。俺が悪い事をしたみたいじゃないか。

「今日はもう日も暮れそうですし、自分はもう帰るっす。師匠、間違えても出会って一日の人に下心持たないでくださいっすよ」

 ほう、つまりゼラには俺がそんな人間に見えるのか。

 ゼラは何か身の危険を感じ取ったのか、慌てるように「さよならっす!」と言って帰って行った。

「これから私、どうすればいいの...」

 リモは小さな声で呟いた。そりゃあ誰だって記憶を失えば辛いさ。俺だって少し前までそうだった。だがあの時は信頼出来る人に出会った。

 なら俺はリモのことが気に食わないが、少しは信頼出来る人であろうと思った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 家に帰って料理をつくった。

「貴方料理できたの?その腕で?」

「知らない方がいいことってあるぞ」

 風呂の準備をした。

「見ないでよ?」

「俺は見ないさ、だがいつか俺じゃない誰かに見られるだろうな。安心しろ、その時は謎の光が守ってくれる」

「?...何を言ってるの?」

「なんでもない、忘れてくれ」

 ベットと布団を用意した。

「私がベット、貴方が布団」

「俺がベット、お前が布団」

「なんでベットがいいのよ?」

「俺は鼻炎だ。つまるところ、布団で寝ると鼻が詰まる」

「は?しょうもないこと言わないで」

「鼻炎なのは本当だ。それにここは俺の家だ。主導権は俺にある」

「ならいいわよ...貴方がベットで...」よし、勝った。

 だが、明日から大丈夫だろうか?リモはこの街に馴染めるだろうか?

 考えてもしょうがないな。今一番この状況を心配しているのはリモだ。なら俺がリモを不安にさせちゃいけないよな。明日のことは明日何とかしよう。

店主は記憶喪失をしているので記憶喪失した人に対してとても親切です。彼らしくない設定です。

次回は「面倒な客」の予定です。

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最後まで見て下さってありがとうございます。 ...でいいのかな? っと言いますと、作者(私)はインターネットなるものがすこぶる苦手です。 なのでこの文章がどこら辺に記載されるのか全く分かりません。 そんなこんなで始まったこの作品、最終章まで見て頂けると幸いです。 ではまた次の章で。
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