表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
忘却の花  作者: 野薔薇 太陽
58/72

騎士団長ユリ

先週投稿するの忘れてました...うっかりしてた...

 ここは城の中、騎士が毎日汗水流している訓練場。

「これは、これは、アムネシアさんじゃないですか。今日はどういった御用で?」

 こっちを見るやいなや話してきたのは騎士団長のユリさん。

 白い髪に純白の甲冑、肌も死体とは違う白さがある。

 この人日の元で訓練してるのになんでこんなに肌白いの?

「視察だ」

「視察...でありますか?そのような予定は耳にしておりませんが、了解しました。騎士団とは常に模範となるべき存在ですから」

 ユリさんは剣の腕も一流だが、カリスマ性も高く、全50人もいる騎士団の団長に成り上がったらしい。

 視察で来たが、特に変わった所は見られない。進展なし、と言ったところだ。

「これからスパイに合うぞ」

「スパイ?」

「ああ、今回騎士団が関係していると情報をくれたのもそいつだ」

「なるほど」

 もちろん騎士団の人に聞こえないようにヒソヒソ話だ。

「ちなみにアムネシアさん、そちらの方は?」

 そちらの方とは私ではなく、ソメイさんのことだ。

「銀狐だ」

「銀狐族?狐族は狐の面を被って顔を隠していると聞きましたが、眉唾だったようですね」

 ソメイさんは目を隠しているが、肌は見えるし、お面はしていない。

「私がイレギュラーなだけだ。他のやつは付けている」

「そうでしたか」

「彼女がこの国の騎士団を見てみたいと言ってな、どうせならと連れてきた」

 そういう設定らしい。

「さて、俺達のことは構わず訓練に戻ってくれ」

「はっ!!」

 アムネシアさんは人払いをした。

「よし、これでいいだろう。出てこい」

 出てきたのは猫だった。

「かわいい〜、名前はなんて言うんですか?」

「ノラだ」

「へえ〜、いい名前ですね」

「いや、野良って意味だろう」

 ソメイさんが呆れた様子で言ってきた。

 いや、私もうすうす気づいてたけど。

 アムネシアさんは猫にフードをあげた。

 猫がフードを食べ終わると若い男の声がした。

「1ヶ月ほど前ここに銀狐族が来ていましたよ」

「妙だな」

 どっちを妙と言ってるのか分からない。

 猫が喋ったことだろうか。

 それとも、ソメイさんに会った時さも初めて狐族に会ったような口ぶりをしていたことだろうか。

「それと奥の武器庫の警備が目に見えて強固になりました」

「何かを隠しているのは確実だな」

 アムネシアさんは少し考えた後、

「まあ、行ってみるか」

 武器庫に行ってみることにした。

「武器庫の中ですか?...少々お待ちください」

 武器庫なのに警備員がいるのは少し妙だ。

 武器がひとりでに動くことなんてないだろうに。

「...はい、大丈夫ですよ。どうぞお入りください」

 警備員は一度武器庫に入って、戻ってきてからそう言った。

 入ってみると、警備員がいることに少し納得した。

 超一流の剣が揃っていた。

 芸術的にも、機能性もすごいとしか言いようがないくらいすごい。

 汚れは無く、刃こぼれも一切していない。

「すごい...」

 うっかり声を出してしまった。

「おや、これはアムネシアさん」

 武器庫の中に人がいた。さっき警備員が中に入ったのは彼と話すためだったようだ。

「剣を見させてもらっても?」

「ええ、構いません。好きなだけ見てください。どうせなら降ってみてはいかがです?」

「それは遠慮しとくよ」

 ほとんど目を通したが、怪しいものは無かった。

「十分だ、もう帰るとしよう」


 ーーーーーーーーーーーーーーー


「騎士団は黒だ」

 どう見ても白い甲冑だったような気が...

 つまらない事を考えてしまった。

「なんで武器庫を見ただけでそう思ったんですか?探してるのは血ですよね?」

「スノウ族の血は氷を操る『祝福』と言うものを与えるらしい。それを剣に付与したと考えられる。血を保管していては怪しまれるからな」

「なるほど、なら武器庫に怪しい点があったと言うことですか?」

「武器庫にあった物は規則的に置いてあっただろう?」

 棚の上にズラリと並べて置いてあった。

「少しだけ感覚の広い場所があったんだ」

「え、それだけで?」

「あんなにいい物を普段の訓練で持ち出すか?」

 持ち出すわけが無い。

「俺達が来たことで、急遽移動させたんだろう。多分裏口のようなもので俺達が入る寸前に武器庫の外に出したんだろう。だから警備員は心配になって中に入った」

 正直ただのアムネシアさんの考えすぎだと思いたかった。

 騎士団は王直属、つまりルチェの部活となる。

 もしかしたらルチェもグルかもしれない。

 そうでなくても、事を起こした際にはルチェも責任を負うことになる。

「お、アムネシアさーん!」

 また若い声がした。しかし、別人のようだ。

「アムネシアさん?こちらの男の人は...?」

「おっと、これは始めましてでしたか。私は自治体保安兼警戒人物観察及び執行官です。皆自治の人とか、自治の方とか呼んでます」

「すごく...長いです...」

「それは我々も思っていることですから」

「それで、俺を呼んだのは何の用だ?まさか道ですれ違ったから呼んだだけとかじゃないだろうな」

「最近またきな臭い事件があるんです。南地区の方で」

 南地区は治安が悪い所だったような気がする。

 貧困層が多く、難民も多くて取り締まりが上手くいってないのだとか。

「人通りの少ない所で死体が発見されてるらしくて」

「あそこはいつ人が死んでもおかしくない環境だけどな。実際死体や死体にしか見えないやつもゴロゴロいるだろ」

「そうなんですけど...少し、いや結構、いや異常なほどの件数なんです」

 数字上で見てみると5倍はある。

「...俺の方でも調査しよう。ただ、俺は別件があるからあまり力になれんかもな」

「心に留めるだけでありがたいです」

 騎士団のことも、この事件も気になるが、「最近またきな臭い」と言っていた。

 前にも似たことがあったのだろうか。

ユリって漢字で書くと「百合」となるわけですが、何を隠そう私は「ひゃくごう」と言っていました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最後まで見て下さってありがとうございます。 ...でいいのかな? っと言いますと、作者(私)はインターネットなるものがすこぶる苦手です。 なのでこの文章がどこら辺に記載されるのか全く分かりません。 そんなこんなで始まったこの作品、最終章まで見て頂けると幸いです。 ではまた次の章で。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ