悪の組織編第八章 二つの戦い
流行病のあれにかかりました。今は多分第8波かな?よく分かりませんが。全治4週間の怪我をして、治った週に病気になるってまじで今月は厄年ならぬ厄月です。
リモと俺がカブトと戦っている最中。
ゼラとゲラは邪魔にならいように離れようとしていた。が...
「父さん、早く離れよう!」
ゼラは一刻も早く離れようとしている。
別に歩けないほどの怪我はしていないから、離れない理由も離れられない理由もない。
「...せいだ...」
しかしゲラはただ小さな声でつぶやくのみ。
目の前で人が死ねば、唖然として何も出来ないのは普通だ。恐怖で動けない。
だが、今回はそれとは少し違うようだ。
「...?よく聞こえないよ」
「お前のせいだ!」
「わ!」
ゲラはいきなりゼラを殴った。
「ゼラ、大丈夫?!あのクソジジィ!」
「おいリモ、敵から目を離すな!」
「全く、その通りだ!スキあり!」
カブトはリモを切りつけようとした。
「く、」
こっちはなんやかんや大丈夫だが、ゼラの方は少し不味いかもしれない。
ゼラは未だに殴られた事を理解していないらしく、間抜けな顔をしている。
「え...?」
「お前のせいだ!」
もう一発ゼラを殴った。そのまま馬乗りになった。
「お前の!」
またゼラに一発殴ろうとした。
ゼラは状況を飲み込めたのか、やっと防御した。
怪我をしていたとしても、ゼラは鍛えている。だから拳を受け止めれた。
「ゼラ!」
「だから敵から目を離すな!」
「全く、学習しないようだな!スキあり!」
またカブトはリモを切りつけようとした。
しまった、今回は間に合わない!
しかしリモは前回とは違って、切られる瞬間に身を翻して反撃に出た。
「なに?!」
「あんたこそ全く学習しないようね、攻撃の前に叫んだら気づくに決まっているわ!」
「ほほう...面白い」
何も面白いことなど無い。
それにしてもゼラが少し心配だ。ゲラは「お前のせいだ」とか言いながら殴り続けている。
何とかせねば。
「ゼラ、次殴られそうになっても、構わずあいつを力いっぱい殴れ!」
「...?分かったっす!」
ゲラは何も考えていないのか、先程と同じように殴りかかってきた。
「お前のせいだぁ!」
殴ろうとしたゲラの腕に何かが刺さった。
「手裏剣と言うらしい...最初はこの形状を見てどうやって使うのか迷ったものだ」
「痛えぇぇ!」
ゲラは殴るのを止めた。
しかしゼラは止めなかった。
「うわああああぁ!」
ゼラは思いっきりゲラを殴った。
「ぐはっ...」
ゲラは気絶したようだ。
「手裏剣...?そんな秘密兵器をそんな奴に使ってよかったのか?初見だと分からなかったが、軌道も覚えた。もう効かんぞ?」
「お前はまだ手裏剣と言うものをわかっていないな。リモ、こっちも決着をつけるぞ」
「ふん、言われなくてもわかるわよ」
俺は手裏剣を投げた。
「効かんと言っているだろう!軌道は理解している!」
「手裏剣っていうのはな、投げ方で飛び方が変わるんだ」
「ぐっ、」
右腕に刺さった。
「どうした?右腕は大丈夫か?」
俺は嘲笑した。
「利き手があれば十分だ」
痩せ我慢め。
次回は悪の組織編第九章or最終章になります。まだまだこの作品は終わりませんよ。




