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忘却の花  作者: 野薔薇 太陽
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メインキャラ登場編 赤髪のゼラ・ニウム

ストーリーが進む章には「〜編」または英語でサブタイトルが書かれています。

逆にその2つのどちらもなければ、見なくても大丈夫です。

 今日は珍しく仕事がなくて店で休んでいると、ドアがゆっくり開けられた。カタツムリよりかは速いが、それでも遅い。

「いらっしゃい。ん?」

 見たことの無い客だ。初めての来店だろう。

 入ってきた彼女は赤い髪に赤い目、服は黄色で少し厚着だ。

「あの〜依頼をしたい...です」

「依頼内容は?」

「弓を...」

「弓をどうするんだ?」

「習いたくて...」

「いいぞ」弓か、珍しい。

「ホントっすか?!はっ!!すいません!」

「お、おう」

 あいつがいきなり叫ぶから、柄でも無い声を出してしまった。

「だが、どうして弓を習いたいんだ?それと口調は好きにしてくれ」

「あ、はいっす」

 語尾に「す」つけるのを聞いてて面白いな。

「ここら辺は害獣が沢山居るから、狩りをしてもいいんっすよ。それに最近は治安が悪いので、護身用程度にはと思ったっす」

「そうか、まずは森へ行くぞ」

「はいっす!」

 弓の準備をしないとな。その時間中暇だからなんか話すか。

「そういえば、お前名前は?」

「自分、ゼラ・ニウムって言うっす。店主さんはなんて名前なんすか?」

「俺は...」

 俺は黙ってしまった...

「なにか事情があるんっすか?」

「...まあそういう事だ。準備も出来たし、行くか」

 お茶を濁す形となって話は終わった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「まず、ゼラはどのくらい弓の事を知っているんだ?」弓を渡して聞いてみた。

「こう引っ張って、こう放すんっすよね?」

「違う、そうじゃない。」

 そう言って俺はゼラの後ろに立ち、ゼラの両手ごと弓をつかんで、引っ張った。

「っ!!」

 そんな驚くな、鬱陶しい。それに髪も目も赤いのに顔まで赤くして、真っ赤になってるぞ。

「引っ張り方こうだ。それと放し方はこうだ」

「あ、そういう事っすね」

 何と間違えたかは知らんが基礎から教える必要があるな。

「あそこに的があるだろ?」的の半径は16cmで30m先にあった。

 その矢に向かって俺は弓を引いて、放した。

 弓は的に飛んでいき、的の真ん中辺りに突き刺さった。

「ほら、まずはやってみろ」

「はいっす!」そう言って、ゼラは弓を引いて、放した。

 どうやら1から10まで教える必要があるようだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 時は過ぎ、空もゼラのように赤く染まっていた。

「今日はこのくらいにしよう」

「まだ日は落ちてないっすよ?それに私はまだやれるっす」

「俺はもう疲れた」

「え...まさか店主さんが疲れただけ...?」

「文句あるか?」

「いえ、ないっす!」

「それに夜の森は危険だ。より危険な害獣が出る。弓をまともに使えないお前はすぐやられる。だから帰るぞ」

「なるほど、そういう意図があったんすね!了解したっす」

 そうして、弓講座一日目が終わった。

ゼラニウムとは花の名前です。とても綺麗で花言葉も美しいので良ければ調べてください。

作中に出てくる半径16cm距離30mは弓道の近的と同じです。

書き忘れてましたが、毎週木曜に更新する予定です。

次回は「メインキャラ登場編 猫」です。

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最後まで見て下さってありがとうございます。 ...でいいのかな? っと言いますと、作者(私)はインターネットなるものがすこぶる苦手です。 なのでこの文章がどこら辺に記載されるのか全く分かりません。 そんなこんなで始まったこの作品、最終章まで見て頂けると幸いです。 ではまた次の章で。
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