誘拐未遂
最近小説を書くやる気が湧いてきました。ですが、私はアマチュアなので全く面白くないと思います。
「ねえ、なんでこんなに庭が荒れてるの?」
庭の手入れ二日目の朝、何を言うかと思えばそんなことか。
「数日前に災害があったんだ。今では考えられない程の強風が吹いてたから、それだろ」
三日後までに終わらせる予定だったが、今日の昼には終わりそうだ、そのせいか要らない話が多い。
「あの嫌味貴族は来ないのね」
「来て欲しいのか?」
「まさか、願い下げだわ」
そういえば昨日は殆ど見られていた。あっちは隠れて見ていたんだろうが、バレバレだ。
だが今日はカサギ卿から見られていない。他のやつから見られてはいるが、カサギ卿ともあろうお方が他人を信じるのか?
「店長、もう昼よ。確か朝早くに何か美味そうなものをつくって、その方に下げている鞄の中に入れてたわよね?早く寄越しなさい」
「ん、もう昼か。朝作ってたやつ?ああ、あれのことか。確かそれは...」片手で鞄の中を漁るのは結構面倒なもんだな。ん?まさか。
「あー、それ家に忘れた」
「はぁ?!記憶力大丈夫?!」お前が言うな。
「仕方ないだろ、ここら辺の店でなんか買ってくるか」
「なら早く行きましょ。でもあいつらに見られているのにどこか行くのはいけ好かないわ」
「ならバレないように行くか」
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適当によった店が美味い。並んだかいがあったってやつだ。店は綺麗で、メニューも豊富だ。少し失敗したことは思ったよりカサギ卿の豪邸から離れてたことくらいか。
「いい店ねぇ、ここに選んで正解だったわ」
「あの豪邸からは少し離れているがな」
「だって近くにいたらバレるじゃない。それにあそこら辺の店って美味そうな匂いがしないもの、だいたいあそこら辺はお偉いさんが感じ悪いから、そこに住んでる人も感じ...」「おい、あれ何やってると思う?」
「話を止めるほどのことなんでしょうね?で、あれってどれ?」
すぐ分からないのも無理はない。結構遠くを指さしていたからな。
「人を半ば強引に路地裏に連れて行っていただけだ」
「それって昨日言ってたやつかもしれないわ!早く行きましょう!」
おい、俺はまだこの飲み物を飲み終わってない。だから引っ張るな。
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「やめて下さい!こんな所に連れてきて何の用ですか!」女の人の声だ。
「何の用?げへへへへ!」こっちは男の声だ。それにしても、とても下品な笑い方だ。
「何の用って大体わかってるんじゃなねえの?」違う男の声だ。
「牢獄に入りたいからだろ?」これは俺の声。
「げげげ!いつから居やがった!」
「げげげとか初めて聞いたわ...とっとと締めましょう」
リモは無慈悲なパンチを繰り出す。あんなほっそい腕でどうやってあいつらをあんなに吹き飛ばしたんだ?
「ぐぐぐ、覚えてろ!」「せいぜい一人の夜道に気おつけるんだな!」
「おい、わざわざ逃がすと思うか?」
「「なに!?」」驚いたのか二人とも反射的に振り向いた。だが時すでにお寿司、拳が目の前にあった。
「おりゃ」「ぐは!」「兄貴ぃ!」「お前もだ」「ぶふぉ!」
「こいつら、やられる声すら気持ち悪いわ」
「流石に言い過ぎだ」
「何よ、事実を言ったまでよ。文句ある?ん?」
「法を守る方がそんなんでどうする...ってあれ?あいつらは?」
「いつの間にかいない...あんたのせいよ!」
本当にリモを信用すべきかどうかが、分からんくなってきた。
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「ありがとうございます!何でも屋の店主さんに...定員さん?」
「どういたしまして。貴女も大変ね、あんな奴らに絡まれて」
「警察が来たぞ、あとはそっちに任せよう。それに俺らはやることがあるだろ」
「そういえばそうね、あとは警察が何とかしてくれるから私たちはもう行くわ」
あいつらにはいささか、気になるところがあった。まず、逃げ足がとても速かった。その前までは三流の犯罪者みたいな口調や態度だったが、そんなやつらがこんなに逃げ足だけが一流なはずがない。
とてもきな臭いぞ。
「なんかきなこ臭いわね。さっき食べたりしてた?」
きなこは臭くない。
次回は王都内乱編第二章「事件解決の依頼」の予定です。




