第4話 責任と代償
何話今日投稿しようかな。
俺は家に帰ると、俺のベットの上に見覚えのある厨二病が傷だらけの状態で休んでいた。しかも身長が少し縮んで幼く見えるのは気のせいだろうか?着ていたカッターシャツもタイトスカートもボロボロになっている。どうしてこの人はここまで傷ついてるんだよ。それとは別にお母さんの方へ行き、この惨劇を聞くことにした。
「おい母さん、見知らぬ人を息子のベッドに寝かせんな!俺どういう反応すればいいか分かんないんだけど。」
すると、キッチンから俺の部屋まで普段着の上からピンクのエプロンを付けながら俺のお母さんが入ってきた。
「怪我人が寝てるんだから静かにしなさい。今アンタのベットに寝かせてる子は最初に会った時から傷だらけだったのよ。淳には悪いと思ってるけど少しの間リビングのソファで我慢してて。後、この子淳の学生カバンここまで運んできてくれたのよ。見知らぬ人ではないんじゃないの?起きた時に感謝しときなさい。」
「はーい、ってまさか此処にこの人泊まるの?っていうかお母さんどこでこの人と会ったの?」
「質問を一気にしないでよ。まず最初の質問だけど、この子の帰る場所が無いなら泊まらせるつもりよ。こんな傷だらけの体で家に返すわけにもいかないでしょ。それにこの子家の扉の前に背中を預けてあたかも私を待ってたかのように座っていたのよ。しかもこの子の第一声が『淳君は無事なので安心して下さい。』よ?アンタこの子とどういう関係?」
「どうって聞かれても今日会ったばかりだし、確かに考えてみればこの人との接点ってこの指輪しかないな。」
「ちょっ!?待ちなさい、その指輪どうしたの?まさか何処かで盗んできたとかじゃ無いわよね?」
「俺がそんな根性出してたらなんだってやってるよ。それにこの指輪はそこに眠っている人から貰ったっていうか勝手に押し付けられただけなんだけど。」
「ふーん、まあどこまでが真実かは後でこの子に聞くとして、お父さんが帰って来る前に淳も夕食作るの手伝って、今日は麻婆豆腐よ。」
「はいはい。麻婆豆腐って事はニンニクと生姜、後長ねぎを微塵切りしなきゃな。」
「あら?油切らしちゃってたみたい。今から買って来るから留守番よろしくね淳。」
「分かった。」
俺はお母さんが買ってきたと思われるビニール袋の中と冷蔵庫の中を開けてニンニクと生姜、長ねぎを取り出した。
「まずは長ねぎからしますか。」
「何をするんですか?」
自称天使は俺の部屋から出てフラフラと足を運びながらキッチンの方へ歩いて来た。
「うわ!?びっくりさせんなよこの野郎。怪我人は黙って寝てろ。」
「……分かりました。」
俺は流石に悪いと思い、俺の部屋のベットへ歩いて行く自称天使に対して一言礼を言うことにした。
「学生カバン、わざわざ届けに来てくれたんだろ。ありがとな。」
俺がそういうと、足音がピタッと止まった。
自称天使は「先にそれを言って欲しかったです。」と言いながらこちらを涙目で睨んできた。
「…無理してここまで足を運ぶくらいには何か俺に用があるのか?」
「その指輪の事を説明しようと思って、住所調べさせて貰いました。」
「へえ、そういえばアンタ何者なんだよ。ここに来てまだ天使って言うのは出来ればよして欲しいんだが。」
俺は斜めに包丁の刃を切り込んで、長ねぎを淡々と切り分けていた。
「そうですね、私も出来れば天使じゃなくて人間として産まれたかったです。物質界の事はよく知りませんがこの世界では神や天使は空想上の存在としてしか知られていませんよね?」
「そうだな、中にはアンタみたいに自分が天使や神だと名乗る奴もいればお前らの存在を崇めている集団もいない訳ではないぞ。」
俺は長ねぎを一通り切り終えるとニンニクに移った。
「なんか、小さくなってない?身体やら胸やら、って言うかぶっちゃけ天使って何歳なの?」
その瞬間、後ろからウリエルさんが両手を俺の首にホールドしてきた。
「女性の身体とか年齢とかあまり聞かない方が良いって小さい時に習いませんでしたか?(怒)」
「スンマセン、これ以上絶対聞かないので首離してください。本当にしまっちゃう!」
「まあ、このくらいで良いでしょう。」とウリエルはため息をつきながら両手を俺の首から離してくれた。
「そういえば、話を聞く限り本当に天使であるならどうして天界から抜け出したんだ?」
「私の友達、ルシフェルを見つけ出す為です。」
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