1年目1学期 部活どうします?
「お兄ちゃん! 朝だよ!!!」
今日も元気に妹・みかんの声が響く。
高校に通い始めて…いや、俺が嵌っている恋愛シミュレーションゲームの世界に入り込んで10日が過ぎた。
あっという間の10日間だった。
特に何を知るわけでもなく、坂本の熱すぎるサッカー話に適当に頷き、真面目に授業を受けパラメーターを上げ、この間の初めての休日には、新しくオープンした雑貨屋や洋服屋を覗いてきた。
……いやいや、待てよ、俺。
この10日間、ヒロイン美咲とも、幼馴染みすみれとも何のイベントも起きていないぞ?
まあ、序盤はイベントというイベントはないに等しいからな。
他の恋愛対象者を出そうと思えば出せるが、そうなるとご機嫌どりが大変になる。極力出さない方向で進めた方がいいな、うん。
今日は新一年生を対象とした部活見学会だ。
俺はどの部活に入ろうか悩んでいる。帰宅部って言う手もあるけど、それだとイベントが発生しない。
この高校には野球部、サッカー部、バスケ部、テニス部の四つの運動部と、美術部、吹奏楽部、演劇部、家庭科部の四つの文化部、それに生徒会執行部と応援団の二つの特殊な部活がある。
生徒会執行部は生徒会長と副会長のみ選挙で決められ、その他の役員になりたい人は立候補して入る。風紀委員や図書委員なども生徒会の仕事。
応援団は主に運動部の大会応援を行う。男女混合で、女子生徒が学ランを着て応援したり、男児生徒がチアリーディングの補助的要因(アクロバティックな動きの時の補助など)として大会に出場したりしている。
あとは名前の通りの部活だが、家庭科部は調理専門と被服専門に分かれている。同じ顧問が担当しているが、活動日が重ならない為、同じ顧問でも問題ないようだ。調理専門は文化祭に喫茶店を開き、被服専門はファッションショーをしている。因みに顧問は入学式当日に廊下側の席を選んだときに確定する美人教師(既婚)。
因みにこのゲームの攻略サイトに演劇部の小ネタが載っていた。
一年時から演劇部に所属していると、普通なら三年生限定で行われる文化祭の学園演劇の主役の座が、二年で獲得できるらしい。(それまでにパラメーターを思い切り上げないといけないが…これが鬼畜過ぎた)
じゃあ、三年生の時に主役が出来ないのか…という事だが、ちゃんと主役ができる。ただ、二年生の時の相手役はモブキャラ。もしくはその時までに好感度をMAXにあげた副会長。二年の学園演劇を見て、仲のいい女の子が『来年は相手役をやりたいな』という嬉しい言葉を掛けてくれるらしい。
これは実際にやってみた人がいるようだが、パラメーター上げが鬼畜過ぎて、恋愛どころじゃないらしい。
生徒会の副会長攻略なら、できるかもしれないと書かれたあった。
さて、俺はどうしたものか……。
すでにサッカー部に入部することを決めている坂本と、部活見学会を周ることにした。
普通、部活勧誘などは入学式とか、放課後を使って行うが、この学校は面白い事に午前中の授業を潰して行う。実際に部活をしている場所で勧誘しないと、どの部活がどこでどんな風に行われているのかわからないという過去の苦情を考慮して、何代か前の生徒会が企画したと聞いている。
グラウンドではサッカー部と野球部、隣のテニスコートではテニス部、屋外バスケットコートではバスケ部がそれぞれミニゲームをしていた。
サッカー部を見学していると、中庭から大きな歓声が上がった。
部活をしている先輩たちも何事かと中庭の方を見た。
「行ってみようぜ!」
坂本はあっという間に走り去った。
俺も後を追った。
大体の予想はつく。これは美咲とすみれのイベントだ。
中庭に集まった人垣をかき分けて、最前列まで来ると、そこには応援団の練習が行われていた。
今は女子達のチアリーディングの模範演技を披露しているのだが、その中心にいるのはジャージ姿の美咲とすみれ。美咲はいつもと同じサイドテールの髪型だったが、すみれは長い髪を美咲とは逆(向かって左側)のサイドテールにしていた。2人はお揃いの白いシュシュ(っていうのか? 輪っかにした布の髪飾りは)を縛った髪の根元に付けていた。
おっとり系で、いかにも文学少女という雰囲気のすみれだが、実は運動神経が抜群で、小学生の頃から始めたチアリーディングの才能が開花し、中学はチアが有名な中学校に進学した。その進学した中学で、他校との合同練習で美咲と出会い、意気投合し、チアの強豪校であるこの高校に進学したのだ。……という設定。
俺はチアにあまり詳しくはないが、美咲もすみれも周りと一糸乱れず動きをしていた。
そしてスチルイベントにもなっていたのが、チアのメンバーが斜めに交互に側転バク転をしていく光景。
美咲とすみれは同じペアで右奥から左手前に向かって技を披露した。
2人とも綺麗に技を披露し、何よりも笑顔が輝いていた。
これ、スチルじゃなくてムービーのイベントにしてほしかった!!!!
でも、俺は今その悔しさを跳ね除けた!!
今、まさに目の前でそれを見ているんだから!!!!
模範演技が終わると、大きな拍手と歓声が沸き起こった。
美咲とすみれの周りには同じチアリーディング部の先輩たちが取り囲んでいる。
「すげーーーー!!」
目をキラキラと輝かせながら食い入るように見ている坂本。
お前はこれで美咲に落ちたんだよな。
「オレ、サッカー部でレギュラーになって、彼女たちに応援されるように頑張る!!!」
はいはい、頑張りたまえ。俺は結末を知っているから何も語らない。
ゲームをやっているときは大本命の美咲しか見ていなかったけど、こうしてみるとすみれも結構可愛いな。
ってか、このゲームに登場する女の子は皆可愛いんだよ!
でも、大本命にしか靡かなかったんだよ!
固定キャラってこともあって、いろんなイベントに関わってくるから、条件達成で出てくる子には物足りなさを感じていた。
しかもエンディングのスチルが一番綺麗だった!!
やっぱ、この世界でも大本命の美咲狙いだよな。
すみれも捨てがたいが、まずはヒロインを攻略していくのがテッパンだ。
ってか、俺は何回もこの世界をやり直すことができるのか?
今はこの世界に生きているんだから、人生一度きりだよな?
そうなるとエンディングを迎えられるのは一人きりってことだよな?
おおぉぉぉおおぉおぉおぉぉぉ!!!
俺は誰を選べばいいんだ~~!?
頭を抱えて悩んでいると、
「ヒロちゃん?」
とすみれの声が聞こえてきた。
俺の顔を心配そうに眺めるすみれと、その後ろですっきりした顔で汗をぬぐう美咲がいた。
「お…おぅ、すみれ」
「見てくれてたの?」
「ああ」
「本当!? どうだった? ちょっと失敗しちゃったけど、上手くできてた?」
「ああ、上手かった」
「よかった! 美咲ちゃん、上手かったって!」
すみれは嬉しそうに美咲に話を振った。
美咲はニコニコとした笑顔でこちらを見ていた。
「なんとなくわかっちゃったな~~。すみれちゃんがチアをやりたい理由が」
「みみみみ美咲ちゃん!?」
「応援したい人がいるんでしょ?」
「わわわわたしはただチアが好きだから!! だから!!」
「はいはい、そういうことにしておくね」
「美咲ちゃん、違うから! 間違いだから!!」
2人の会話は福耳だった。
元々好きな声優が声を当てているだけあって、美咲の声は何回聞いてもジーンとする。
対するすみれも、他の作品で共演している関係で何回か聞いているが、直接交わすことはなかった。
元々、このゲームの声優は豪華キャストだ。イベント以外で二人以上のキャラが登場することがなく、共演とは名ばかりだった。
本当、この世界に来てよかった!!!!
「で、部活はどうするんだ?」
放課後、サッカー部への入部届を俺の机で書いていた坂本が聞いてきた。
正直、本当に困っている。
応援団に入って、大本命やすみれと同じ時間を過ごすのか、運動部に入って彼女たちの応援を受ける側に回るのか。俺としては応援を受ける側に回りたいんだけど、運動部って学力のパラメーターの低下が激しいんだよな。だからと言って文化部に入ると、こっちは運動のパラメーターが低下する。唯一、学力も運動もパラメーターに影響ないのが家庭科部。これは芸術と気配りが思い切り上がる。でも、芸術を上げすぎると、条件次第で登場する恋愛対象者がいる。ご機嫌取りを考えると極力出したくない。
「あ、因みに掛け持ちもできるってさ」
坂本の言葉に「はぁ!?」と大きな声を出してしまった。
ゲームでは部活は一つだけと決められている。部活で下がるパラメーターはアルバイトで補ってきたぐらいだ。
ここでは部活の掛け持ちが出来るのか!?
「本当か?」
「ああ。さっき、担任に聞いた。部活の活動日が重ならなければ掛け持ちOKだってさ。先輩でも掛け持ちしている人が多いらしい」
「そ…そうなのか?」
「聞いた話だと、生徒会の副会長さんは三つ掛け持ちしているんだって」
いや、そんな設定、聞いたことないぞ? この世界独自の設定か?
「生徒会役員と、演劇部と、家庭科部の掛け持ちなんだって。まあ、家庭科部の被服専門だって言っていたから、演劇部の衣装でも作っているんじゃないのか?」
「副会長って、演劇部だったんだ」
ゲームでは副会長は生徒会所属としか書いていなかった。他の部活に入っている事は何処にも記されていなかった。まあ、ゲーム自体が掛け持ち出来ないから、1つの部活しか書いていなかったんだろうな。
でも、なんで演劇部? 演劇部を選択しても副会長は関わってこなかったけど?
もしかして学園演劇に大きく関わっているとか!? 副会長に気に入られないと三年の時、学園演劇で主役になれないとか!? まさか隠しイベントの二年の時の学園演劇の相手役が副会長だったのは、生徒会役員だからじゃなくて、演劇部部員だったから!?
新たな問題が発生した~~~!!!!!
家に戻り、タブレットのロック画面を解除した。
アイコンに新しく部活のコマンドが出来た。
「どうするかな~~」
部活のアイコンをタッチすると、部活の部員募集のポスターがずらりと並んだ。
野球部
私を甲子園に連れてって!
サッカー部
栄光は君の頭上に輝く!
テニス部
校内一のモテる部活!
バスケ部
諦めたらそこで終わりだ!
美術部
求む! 君の芸術力!!
吹奏楽部
輝け! 青春!!
演劇部
未来のスターよ、集まれ!
家庭科部
花嫁修業! 花婿修行!
生徒会執行部
学校を楽しい場所にしましょう!
応援団
学ランの似合う男女、募集中!
応援は君の為に!
とりあえず、テニス部の煽り文句には突っ込みを入れたい。
運動部を選んで学力を必死こいて上げるか、それとも文化部に入って運動を必死こいて上げるか…。
う~…んと悩みながら部活のポスターを何気なき軽くタッチすると、ゲームでは絶対に現れなかった画面が現れた。それはなんと、その部活に入るとどのパラメーターが増減するかの詳細だった。
掛け持ちができるという事は、上手く組み合わせればお互いに補えるかもしれない!
色々と組み合わせを考えた結果、低下するパラメーターを補うのに最高の組み合わせは、サッカー部と演劇部だと言うことが分かった。
ストレスは倍増するが、そこは何とかなるだろう。
サッカー部では学力と芸術が下がる(そんなに大きくは下がらなかった)分、演劇部で補えばマイナスになることはない。また、演劇部では運動が少し下がるようだが、そこはサッカー部で補えば大丈夫。
気配りは部活に入っていれば増える。減ることは一切ない。
問題は流行と容姿。容姿って、自分磨きってことだよな? このパラメーターって、上がるとどうなるんだ? 顔の形が変わるのか? この二つはアルバイトで補いたいけど、そんなバイトがあるのか?
その前に部活の掛け持ちでストレスが溜まるのに、さらにアルバイトって、いつ休息を取ればいいんだよ。
アルバイトはもう少し慣れてから考えよ。どうせ特定のパラメーターが一定の数字にならないとアルバイトの募集は来ないんだし。
とりあえず、パラメーター重視で、サッカー部と演劇部の掛け持ちってことで、明日、入部届を出そう。
(演劇部に入れば、もしかしたら小ネタで上がっていた二年時の学園演劇主役も夢じゃないし)
翌日、担任に入部届を出すと、一瞬驚いた顔を見せた。
「掛け持ちで大丈夫かね?」
入学したての新入生が最初から掛け持つなんて、先生も驚くだろうな。
だが、そこに熱血学年主任が現れ、
「青春しろよ!!」
と、背中を強くバシバシと叩かれ、豪快に笑いながら去っていった。
突然の学年主任の登場に、担任は何を言うのか忘れ、「まぁ、頑張りなさい」と二つの部活に入ることを許可してくれた。
サッカー部は月・木・金の週三日。他の曜日は自主練となっている。毎月第三日曜日には練習試合があるが、他の日はその時にならないとわからないようだ。どうやら先輩たちがアルバイトなどで練習に出れない日があるらしく、毎月1日に一か月の練習日程が発表される。
あまり練習をしていないように見えるが、そこはゲームの世界。毎年全国大会に出場している強豪校。過去には全国大会優勝2回、準優勝5回も取っているという。
演劇部の活動は火曜日と水曜日、そして金曜日だ。金曜日に関しては家庭科部の被服専門と掛け持ちしている部員が多いため、手が空いている生徒だけで行う自主練。土日は大会がない限り活動はない。
演劇部もあまり稽古をしている印象はないが、なんと毎年全国大会で一位に輝いている。この学校の特徴で、上演する作品はすべてオリジナル。生徒が脚本を作っているとか。
パラメーター重視で選んでしまったけど、二つとも凄い部活なんだね……。
「ヒロちゃん!」
職員室を出た所で、すみれが掛けてきた。その後ろには美咲もいる。
「よぉ」
「部活、決めたの?」
「ああ。サッカー部にした」
「そうなんだ! ヒロちゃん、小さい頃からプロになりたいって言っていたもんね」
え? そうなのか? そういう設定なのか?
あ~……たしか、運動部を選ぶとすみれの口から『小さい頃からプロになりたいって言っていた』って言葉が必ず出たっけ。俺、そんなに運動神経がいいのか?
「頑張ってレギュラーになってね!」
「あ…ああ」
「これですみれちゃんももっと頑張れるね」
「みみみみ美咲ちゃん!?」
「あははは! すみれちゃんの事はすべてお見通しだよ。わたしたちもレギュラー勝ち取らないとね」
「応援してくれるのか?」
「もちろん。すみれちゃんの大切な人だもんねん」
いや、俺はあなたが大本命です。
なんてことが言えるか! まだ正式に自己紹介もしていないのに。(10日も過ぎているのに!?)
「そういえば、まだ名前、教えていなかったね。わたしは刈谷坂美咲よ。すみれちゃんとは中学時代にチアの合同練習で知り合ったの」
「俺は…」
「ヒロキ君…だよね? 名前は知っているわ」
え? どういうこと? ゲームだとここで俺から名前を名乗るのに。なんで知ってるんだ?
「すみれちゃんから耳にタコが出来るぐらい聞いているわ」
「美咲ちゃん!!」
なんか、ゲームの展開と違って戸惑う。これって、俺が部活を掛け持ちをしたから展開が微妙に変わったのか?
でも、これが生きているって感じがするんだよね。ちょっとしたきっかけで、ゲームとは違うことが起きるって、結末を知ってても楽しいじゃないか。
放課後、サッカー部の活動日だったので、サッカー部に顔を出した。
すると顧問が新入生の入部テストを行うと言い出した。毎年多くの部員が入部してくるので、経歴や実力でクラス分けをするようだ。
現実の俺はサッカーなんか一回もやったことないけど大丈夫かな?
とりあえず、有名な選手のプレーでイメージトレーニングして、入部テストを受けた。
俺は今、猛烈に感動している。
有名選手のプレーをイメージしただけなのに、リフティングは既定の回数が出来た。50mダッシュも全体で三番目のタイムだった。
そして何よりも、シュートのテストでGKがゴール前にいるのに、すべてゴールネットに突き刺さった。
止めにペナルティエリアの外から、元日本代表でFKの名手と言われた選手を思い浮かべながらボールを蹴ると、その選手と同じ軌道を描いてネットに突き刺さった。
これには俺もびっくりだ。
「お前、すげーな!」
坂本が飛びついてきた。周りを見たら一年生はポカーンとした表情をしており、2・3年生は拍手喝采だった。
自分がやったとは信じられない光景に戸惑う俺に、顧問はもっと衝撃的な事を告げた。
「そこの2人、Aチームだ」
俺と坂本にAチーム確定を告げた。
Aチームとはトップクラスの事。つまりレギュラーたちが集まる一番上のクラスに確定したのだ。
はしゃぐ坂本とは対照的に冷静でいる俺。
本当にいいのか?
今年のサッカー部に有望な選手が入部した!!と、翌日の校内新聞に大きく報道された。
校内新聞の発行は生徒会が行っており、生徒会役員の広報が手掛ける。その広報がサッカー部の三年生だったのだ。
たった数日で俺は学校中の注目を浴びる存在になってしまった。
その新聞にはチアリーディングの最強助っ人として美咲とすみれの事も大きく取り上げられていた。
2人にはすでにファンクラブが作られ、学校のアイドルとなってしまった。
こんな展開、ゲームにはなかったぞ。
俺が部活を二つ選んだからこうなってしまったのか?
「あっという間に有名人になっちゃったね、すみれちゃんの彼氏」
昼休み、群がる生徒たちから逃げるように、俺、すみれ、美咲の三人は屋上に逃げてきた。
すみれが頑張って作ってきた弁当をみんなで食べながら、一枚の校内新聞を床に置いて眺めていた。
「まだ彼氏じゃないよ!! ただの幼馴染だよ!」
「照れない、照れない。ヒロキ君はすみれちゃんにとって最も応援したい人だもんね」
「それは否定しないけど…」
「どう? 2人揃って有名人になった感想は?」
「美咲ちゃん!!」
ゲームでも美咲はよくすみれをからかう。
実際に動いて、お気に入りの声優と同じ声で、表情をコロコロ変わる美咲を見て、俺の心臓は爆発寸前だ。
この子が大本命でよかった!!!!
「ねえ、ヒロちゃん。今度、練習を見学してもいい?」
「別にいいけど、練習の日はチアと重なっているぞ?」
「うぅ~~」
「夏休みまで辛抱だね、すみれちゃん」
「我慢できるかな?」
「それを目標に頑張れば大丈夫だよ」
「協力してくれる?」
「もちろん。ヒロキ君もすみれちゃんの応援してね」
「お…おぅ…」
夏休み? なんかイベントあったっけ?
……ああ! 運動部合同の夏合宿だ!!
これは期待していいのか?
期待しちゃぞ、俺!!!
<つづく>