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幕間
そう、これがわたしと彼との最初の出会いだった。
その時は、わたしはどうして生きていたのか分からなかったけれど、謎が解けた。
彼が助けてくれたんだ。いつものように。
わたしは守られてばかりだった。それなのに、わたしは彼を一度も守ったことがなかった。
だから、彼は……。
わたしの瞳から、いつの間にか涙が流れていた。拭いても拭いても止まる気配がない。
でも見なければ。彼のことを知らなければ。わたしは彼のことを知ろうとしなかったから。
わたしは目を閉じて、もう一度その世界に入っていった。