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能力バンク  作者: 流星群
2/12

幕間

 そう、これがわたしと彼との最初の出会いだった。

 その時は、わたしはどうして生きていたのか分からなかったけれど、謎が解けた。

 彼が助けてくれたんだ。いつものように。

 わたしは守られてばかりだった。それなのに、わたしは彼を一度も守ったことがなかった。

 だから、彼は……。

 わたしの瞳から、いつの間にか涙が流れていた。拭いても拭いても止まる気配がない。

 でも見なければ。彼のことを知らなければ。わたしは彼のことを知ろうとしなかったから。

 わたしは目を閉じて、もう一度その世界に入っていった。

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