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自虐ゲーム  作者: 鳴海歩
7/8

第五話 GAME OVER

すいません!本当に遅れました!

とりあえず、ゲームは終わります。


『時間デス。』


来た。やっと。長かった。血で縮れた包帯だらけの両腕の拳を握る。もっとも、麻酔で力はないに等しいが。


『結果ハ、ジョン・ワグナーサンガ50pt、トム・トーマスサンガ0pt。デハ、トムサン。コレカラ処刑ヲシマスケド、ナニカ言イ残スコトハアリマスカ?』


「…ないさ。糞野郎。」


『ワカリマシタ、サヨウナラ。チキン。』


部屋が暗くなる。ギロチンがキィィーという音を響かせた。ガシャンという音のあと、思い鉄球が落ちるような音が響く。液体が思い切り壁にあたる音がきこえる。

ジョンの部屋だけが明るくなる。拘束が解け、麻酔で鈍くなった体を無理に起こし、床に立った。透明の壁はなくなっている。


『サア、ソコノドアカラ出テクダサイ。金ハドアノムコウニアリマスヨ。』


ドアを出ると、長い廊下があった。先は見えない。

この鬼畜は、まだ苦しめるのか。こっちは、まだ麻酔が効いていて、しゃべる事すらままならないというのに。

だが、ジョンは歩き始めた。生きたい。生き残りたい。その心が、足を動かした。


「あそこか…」


いくらか歩くと、ドアが見えてきた。多分、あれが出口だろう。

ドアの前まで来た。


『右ノ方ニ金ハアリマスヨ。50万$、耳ヲ揃エテネ。』


見ると、壁の穴に札束が無造作におかれている。ジョンは、それを手に取った。こんなもの…と、投げつけるつもりだったが、やはり借金返済は大きい。しかも釣りが出るほどだ。…やはりもらっておこう。扉を開こうとする正義感を無理矢理押さえ、札束をズボンのポケットに入れた。我ながら呆れる。


『オメデトウ。ソシテサヨウナラ。』


そいつの声は多少楽しそうだったが、今はもうどうでもいい。やっと解放される。それだけでいい。

ジョンはドアを開け、目の前にある階段を登っていく。光だ。えらく久しぶりに見た気がする。目を細めて、ジョンは一歩を踏み出し、外へと出た。

どこかの工業都市だろうか。目の前には丸いガスタンクがある。ああ、早く家に帰ろう。いや、その前に病院か?治療を受けて、この事件を明らかにして、借金を返済して…。やることがいっぱいある。でも俺は生きてる。生きて…。

煙臭いなか、夕焼けに照らされながら、ジョンは倒れた。ジョンの後ろには、紅い足跡が続いていて、ポケットからはみ出た札束は紅く染まっていた。


エピローグ…

出来るだけ早く書きますので、よろしくお願いします。

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