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新たな


 階段を下り、第十一階層へと向かっていく。

 向かっている最中、以前感じたような恐怖を感じることはなかった。

 あれは、エルダーリッチが持ってるスキルか何かだったんだろうか。


(そういえば……スキルに関してはほとんど知らないんだよな)


 自分で言うのもなんだが、俺が持っている知識はかなりいびつだ。

 魔法に関しては魔導師クラスの知識があるにもかかわらず、それ以外のことに関してはほとんど知らない。


 俺が持っているスキルは、各属性の魔法スキルと魔力回復だけだ。


 たしかに一つ一つはギフトほど強力な力はないかもしれないが、それでもいくつも組み合わせることでかなりの力になることが予想される。


 実際、魔力回復のスキルにはかなり助けられてるしな。


 今の俺は、MAXまで上げた魔力回復のおかげでかなりMPに余裕がある(ちなみにLVが10まで上がったおかげで、今では10分ごとにMPが30回復するようになっている)。


 何か違和感を感じた人もいるかもしれないが、その感覚は間違っていない。


 LV1で2回復、LV2で4回復……という感じで上がっていたから、LV10だと20回復だと俺も思っていた。

 けれど実際はその1.5倍である30もの回復量がある。


 恐らくだが、スキルにはカンストボーナスのようなものが存在している。


 LV10魔法の威力が他のものと隔絶して高いのも、それが原因だろう。

 グングニルやジャッジメントレイは、LV10まで上げることができた者達へ送られるご褒美なんだろう。


 いくつものスキルを手に入れその全てのレベルを10まで上げれば、総合的な戦闘能力はかなり上がるはずだ。


 もし今後、LV上げやステータス上げだけではどうにもならなかった場合、光明はスキルの中にあるのかもしれない。


 でもスキルは獲得の仕方をよく知らないんだよな……今度スケルトンナイトの剣でも素振りしようかな。

 でも素人が変な型を作っても良くないって言うし……っと、そんなことを考えてるうちに階段が終わる。


「これが……第十一階層……?」


 目の前に見える光景を、なんというべきだろうか。


 第十一階層は、洞穴ではない。

 階段から歩くと、そこにあったのは断崖絶壁だった。


「うおっ、結構高いぞこれ」


 恐る恐る見てみると、切り立った崖の下には何も見えないほど真っ暗だった。


 高さを試すために下にコインを投げ落としてみるが……いつまで経っても落ちる音が聞こえてこない。


 とんでもない高さがあるのか、魔法的なサムシングで不思議パワーで別空間にでも飛ばされるのか……。


 なんにせよ、一度落ちたら簡単に帰ってこれるとは思わない方が良さそうだ。

 一度落ちたら帰ってくるのは至難の業に違いない。


 この先に行く方法は……


「これを通るしか、ないってことだよな……」


 そこには薄暗い空間から闇を祓うかのように、神々しく輝く光の道が視界に見切れるほど先まで伸びていた。

 よく見るとスロープになっており、そこそこ傾斜もついている。


 光の道はよく見ると透明になっていて、そこからは下の様子が透けて見える。

 当然ながら他に道らしい道は見当たらない。


 道越しに底の見えない崖下を眺めると、強めの風が頬を吹き付ける。


「――よしっ、行くか!」


 日本にいた時の俺なら間違いなくビビって動けなくなっていただろうが、あいにく今の俺はいくつもの修羅場をくぐり抜けてきている。


 今更ただ高い程度の場所で腰を抜かすほどではない。

 もちろんちょっとは怖いけど……いざとなったらやり直せばいいし。


 ただ第十一階層でドア設置を使うとどこに出るからわからないから、やるとしたら第十階層からになると思うけど。


 光の道に恐る恐る足をかけてみると、その見た目の透明度とは裏腹に結構しっかりとした反動が帰ってくる。

 少しだけ柔らかい、アスファルトのような感触だ。


 両足を乗っけても問題はない。

 道幅はおよそ3メートルほど、スペース的には余裕があるのでよほどのことがない限り落ちることはないだろう。


 時間制限があって光の道に亀裂が……というようなこともとりあえずはなさそうだ。


 最初はおっかなびっくり、そして慣れてきた途中からは普通に、早歩き程度のペースで道なりに進んでいく。


 道中魔物の襲撃がないかウィンドサーチを使って確かめながら歩くが、魔物は一体も現れることはなかった。


 ゆっくりと蛇行している道を、進んでいくこと一時間弱。


 急いで地球に帰ろうとしている孫悟○もこんな気分だったんだろうかと思いながら進んでいると、突如として変化が訪れた。

 視界の先に現れたのは――


「光の……門?」


 明らかに俺の身体の何倍もありそうな、巨大な光の門だった――。


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