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星に手は届かない  作者: nulla
第一章 遠い星
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プロローグ 輝く星

 新作です!


※今回は三人称視点ですが、これからは基本的に一人称視点で進めていきます。

 ここは人々が特殊技能スキルを所持しているのが当たり前の世界。そんな世界になったのは、現在――西暦2015年の30年前である西暦1985年以降に生まれた子が手から火を出したり、1歳で九九をマスターしたり(当然話せる)……などの特殊技能スキルを突然使えるようになったからである。


 ……前置きはここまでにして、これから本編に入っていこう。


   *


 「ピー!」というホイッスルの音が響く。それと同時に、2人の少年が動き出した。


「ハァッ!」


 黒髪に紅《赤》色の瞳の少年が、気合いを込めて対戦相手に木剣を振るう。しかし、対戦相手である美しい銀髪に蒼《青》色の瞳の少年はその攻撃をバックステップで難なくかわした。


 2人は容姿端麗の美少年なので戦っている様子は絵になる。……それはさておき、今の状況をお知らせしよう。


 初めは黒髪の少年が攻めに出ていたが、時間が経つにつれ防戦一方を強いられるようになった。

 理由は単純、受けに回っていた銀髪の少年が反撃に出たからだ。


 現在、どちらが負けるのかは火を見るよりも明らかである。模擬戦が開始されてから5分が経過したが、黒髪の少年は汗を流し息を切らせている一方で、銀髪の少年は汗をかく様子が一切見られず、息一つ乱していない。


「くっ!こうなったら奥の手を使うしかないっ!」


 追い詰められた黒髪の少年は剣を頭上に構え、高らかに叫ぶ。


「“天日あまび流剣術――落陽らくよう”!」


 木剣が燃え上がり高速で振り下ろされる。受けたら大怪我が決まったような一撃を前に、銀髪の少年は無表情のまま剣を振るい「落陽」をいなす。その剣筋は流れる水のようであり、洗練された美しさを感じさせる。


 黒髪の少年は、己の会心の一撃を呆気なく流された様子をの当たりにして呆然とした表情を浮かべた。


 一方で、銀髪の少年は「落陽」をいなした直後に剣を一閃した。


 呆然としていた黒髪の少年はその攻撃を躱せるはずがなく、胴体に直撃し吹っ飛んでいく。


 何とか受け身をとれたものの、一瞬で距離を詰められて再び攻撃を食らってしまい、呆然とした表情から一転して苦悶の表情を浮かべて倒れ込む。


 銀髪の少年はすぐさま追撃を入れて決着をつけようとする。しかし、黒髪の少年がその攻撃を黙って見るわけがなく、転がるようにして攻撃を避けた。


「諦めが悪いなぁ……。早く終わらせたいからこれで最後の攻撃にするよ。

星月ほしづき流剣術――流れ星”」


 目にも留まらぬ一閃が容赦なく黒髪の少年に放たれる。


 シュンッという小気味良い音が辺りに響くと同時に、「ガハッ」という声が聞こえた。


 すべがない黒髪の少年はその一閃をまともに受けて意識を失う。


 それからすぐに銀髪の少年はその場から立ち去っていった。




 ……これは5歳の時、黒髪の少年――天日あまび陽翔はるとが、銀髪の少年――星月ほしづきしゅうに初めて会った日の出来事だ。

カクヨム様にある私の近況ノートに、誰もが認める天才「星月柊」と自称凡人の「天日陽翔」のイメージ画像を載せました!

URLを貼っておくので、是非見てください!

https://kakuyomu.jp/users/nulla/news/16817330662169249474

https://kakuyomu.jp/users/nulla/news/16817330662169250904

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