1 俺氏、呆気なく人生を終える
初投稿になります、よろしくお願いします!
俺の名前は橋本梓。
どこら辺にでも居そうなただのサラリーマンだ。
その日、俺はいつも通り家に帰る途中だった。
***
(今日は一段と疲れたな…)
俺の会社は俗にいうブラック企業とは違うのだが、俺の上司が物凄く仕事ができないやつで、俺は勿論、上司より早く仕事が終わり、普通なら定時で帰れるのだが、それで帰ると面倒なのがうちの上司だ。
「自分の仕事が終わったからって上司を差し置いて帰るのか?」
「だから今どきの若者は…」
と、自分のせいであるのに関わらず、文句をつけては俺に仕事を押し付ける、クソ上司だった。
そのせいで、今日も定時で帰れず、日にちをまたいで仕事をする羽目になった。
(明日も早いのにな…)
今は午前1時半。明日の出勤は6時半。休みは2週間後。
いっそ会社を辞めて地元に戻ろうか。
そんな考えもよぎったが、諦めた。
俺が辞表を提出したら、その辞表はじきにあいつの手にわたる…
そいつは、俺よりいつも成績がよくて、スタイルもよく、モテる。
それは、今の今まで続いており、あいつは上層部に配属され、社内の人気はナンバーワン。
その名も、鈴城瑞希…俺の幼馴染みだ。
俺が辞めると知ったら、あいつは引き留める。それか、俺も辞める!と、言いかねない。
そうなったら、俺の立場は会社でも、地元でも悪くなる…
と言う事を考え、俺は会社を辞めることが出来ない。
***
車のハンドルを握り、アクセルを踏む。
会社から出て1キロほど直進下所に、交差点がある。
前の車がウインカーを出しているのが見えたとき、バックミラーにとんでもない物が写った。
ながら運転をしている、白いワンボックスカーが、こちらに直進してきている。
(このままだと、ぶつかる…!)
そう思った時には既に遅く、俺の車に衝突、そのまま前の車を巻き込んで、止まるかと思われた車は、俺の車の方に突っ込んできた。
(おいおい、嘘だろ…!?)
そのまま俺は、意識を失った。
***
(…眩しい…?)
次に目を開けたとき、目の前には
だだっ広い草原が広がっていた。
俺は…
異世界に、転生していた。




