聖女‐数日間の同居生活
わたしはまず初めにこの建物の中を探索してみた、どんな場所なのか見ればそこはやはり廃墟のようだった、建物自体もかなり古いと思う家具も破損していたり埃を被っていた。
と、わたしは数ヶ所ある部屋を見、次に台所らしき場所にたどり着いた。
他の部屋と比べたら随分そこだけ新しく埃も被っていなかった。
大きめな冷蔵庫を開けてみればぎっしりと野菜や飲み物その他いろいろな食料が入っていた。
魔王がいっていたように暫くの食料は本当に入っていそうだ。
そうこうしているうちに外が暗くなっていることに気がついた。
と、そこでわたしはあの戦いからどれくらいの日にちが経ったのか気になった。
皆はきっとわたしが死んだと思っているだろう、もちろん魔王もだ。
わたしの作戦は失敗に終わってしまい、わたしはこのまま魔王に捕らわれて……。わたしのことよりもわたしは未来の世の事が気がかりだった。
はぁ、と溜め息を吐く。
わたしがあの時彼の手に堕ちなければこんなことにならなかったのかもしれないのに、と。
危惧していたのにわたしが狙われることは
なのに、爆発でほんの一瞬気を抜いて結界を緩めてしまったばかりに……。
けれど後悔ばかりして今出来る最善の行動を出来ず泥沼に嵌まって仕舞う事は避けたい、わたしはまだチャンスはあるはずだと気を取り直した。
魔王は何故かわたしにここで捕虜となり大人しくしていれば何もしないというよく分からない取引を持ちかけてきた。
本当にそうだとはもちろん信じていない。が、一体何が目的なのか見えてこない
そんなことしなくてもわたしを人質にすれば良かったんじゃ、それか回復魔法を使う面倒なわたしなんてさっさと殺してしまえば……と、そこまで考えてわたしはハッとあることに気付いた。
もしかしたら回復魔法が目的なのではないだろうか?
魔王は先の戦いでダメージを受けている筈だ。
ユーランの弓矢は確実にヒットしていたし。
もしかしたらわたしを脅して回復魔法を使わせるつもりね!
きっとそうに違いないわ!
それからわたしを殺しまた人間を襲うのだろう、ならばわたしは魔王の脅しなどには絶対に屈したりしないわ! そう、心に誓った。
それから数日間たったがわたしは魔王から回復魔法を使えとも何も言われなかった。
わたしは日々この小さな屋敷で何をするでもなくただただ過ごすだけだった。
魔王とも最初の日以来会っていない。
ひょっとしたらこの屋敷にはいないのではないか
もしかしたらわたしとの約束を破りまた人間を……。
そう考えるとわたしはいてもたってもいられず、魔王を探すことにした。
あんなに会いたくないと思っていたけれど。
でもあの魔王が本当に人間を襲わないか監視する必要がある
わたしは屋敷内の部屋を片っ端から開け探すことにした。




