聖女-決意
聖女編サラ視点
目の前に広がる真っ赤な血、横たわる母の姿
それはわたしが一番最初に記憶にあるものだった。
気付いたらわたしは母の手を取り治癒魔法を施していた。
それが始まりだった
本来、人間は魔力を持たない。
魔力を持っているのは魔族といわれているもの達だけだった。
けれどわたしは魔力を持っていた。
それが発動したのはわたしがまだ小さな時だった馬車に引かれた母を見てわたしは咄嗟にその力を使っていた。
それを見て気味悪がられないはずがない
何せ、魔力を持つ人間なんて今までいなかったから。
けれどわたしが使う力は治癒魔法であった、そのためかいつしか人々はわたしのことを聖女と呼び褒め称えた。
そんな時同じく神からの加護を受けたものとして聖剣を扱うキャロンと出会った。
キャロンはわたしと違って魔力を持たない
が、神から授かったと言われている聖剣を手にすることの出来た人間だった。
そんなキャロンとわたしは過去の境遇からかすぐに仲良くなっていた。
そんなある日
キャロンはこの世の中の為、聖剣に選ばれた自らの宿命の為
王からの魔王討伐の任を正式に受けることにしていた。
「なぁ、お前も一緒に……いや……なんでも、ない」
言いかけた口を閉じるキャロン
わたしは彼が何を言いたいのか理解出来た。
そして、わたしはこれ以上人間が魔族たちに傷付かぬように元凶を叩く補助を申し出たのだ。
言いかけ誘ってきたキャロンだったがわたしの同行に一度は反対をした。
「俺はお前についてきて欲しいと思う!でも、魔王討伐は危険が伴う、お前は俺が守るけど…俺は」
言い淀んだ彼にわたしは微笑む。
「大丈夫、わたし治癒魔法意外でも結界を作ることも出来るようになったの、自分の身は自分で守れるわ! それにわたしはもう皆に傷付いて欲しくないの!! だからわたしも行かせて」
そう頼んだ。
必ず、平和な未来にすると心に誓った
そして好機が訪れた




