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因果律のレイン  作者: テンペスティア
A.C.L (因果律の復讐)
64/76

失敗の因果律、成功の雨

 「よし、そろそろ着くか。まずは京都の神下町って所を目指すぞ!!」


 死後の世界から現世へと移動する空間にて、晴斗が指示する。

 ”ここ”がどの様な空間で、何故死後の世界と現世を繋げるのか、

 謎が溢れる場所だが今はそんな事を気にしている暇は無い。

 

 過去に遥もこの場所を通っている為か特に驚く様子も無く、

 チューブ状に形成された言わば”道を”飛んでいくのみである。


 「もうすぐ到着かな・・・・・・!?」


 遥の眼前には彼らが向かう方向を塞ぐようにして、

 華奢(きゃしゃ)な少女が立っていた。


 「何故あんな所に女の子がーーーまさか、な」


 遥が不謹慎な苦笑いを浮かべる。

 この空間に存在できる理由、少女。


 彼女から見て取れる情報を掻き集めた結果、導き出される答えは・・・。


 「アリスだ!!」


 晴斗が叫ぶと同時にアリスが両手を前方へ掲げる。

 彼女の動きを察知して彼らも身構え、同時に叫ぶ。


 「クリエイト!」


 しかし、両者のクリエイトが”もみ消された”。


 「効かない!?さすが”元”神様だわ」


 遥の言葉の通り、元と言ってもアリスの力は神格そのものである。

 その彼女にとってはクリエイトを無効にするのも容易いのだろう。

 そう言っている間にも彼女は”力”を繰り出す。


 それは”波動”。その波によって晴斗、遥が吹き飛ばされ、

 目的とは全く異なる時間へ飛ばされていった。


 「うわぁぁぁぁぁぁ!!」


-------------------------------------------------------


 二人が目を開けると、そこは鬼門山の井戸の近くだった。

 

 「何とか辿り着いた様だな・・・・・・」


 晴斗がそう言いながら不意に街を見ると、そこには以前の面影は無く、

 逆巻く炎の中で人々が殺し合いを繰り返す神下町の姿があった。


 「これは・・・」


 「そう。これこそが因果律の雨。僕達が見たかった世界さ」


 二人が亜然としている中、背後から不敵な笑いを浮かべ現れたのは

 山本錫だった。


 「お前は・・・山本錫なのか!?」


 「ああ、この姿では初対面かな。これからお見知り置きを」


 「これが因果律の雨?成功しちまったって事か?」


 「んん?貴殿は晴斗君の双子のご兄弟かしら?」


 遥を見つけ、山本錫が問う。しかし、彼の質問に遥は答えはしない。


 「どうだって良い。まずはこの状況を説明して貰おうか」


 遥が山本錫に聞き返す。それに対して彼は了承の意味のサムズアップを

 する。


 「オーケー、今君達はアリスの力で未来へ来ている。この絶望のビジョンを

  を見せつける為にね。この計画のプロセスも教えちゃおっかなー。

  と言う訳で話はちょっと前に遡るよ!」

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