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因果律のレイン  作者: テンペスティア
A.C.L (因果律の復讐)
63/76

《side晴斗》蘇生

 「早速そうしたい所だが・・・転生係の神様、地獄や異世界には

  荻君は行ってないんだね?」


 大天上神が神に問う。神は懐から携帯端末を取り出し、自分の管轄に

 やって来た人間の名簿を調べる。その中に遥の名前は無い。


 「はい。恐らく極楽係の神様に聞けば何か分かるかと」


 大天上神が頷くと、両手を掲げ、極楽係と称される神を呼び出す。

 その命に応じ、幼気(いたいけ)な少年の姿をした神が召喚された。


 「お待たせいたしました、いかがなされましたか?」


 「君に人探しをして欲しい」



 先程と同じく、極楽の神は携帯端末を取り出す。

 その中から遥の名前を探し出す。


 程無く、彼の名簿が導き出された。


 「やっぱり・・・遥さんは極楽に・・・」


 神が安堵の声を漏らす。そこに割って入り、晴斗が質問をする。


 「なんで神の概念があるのに極楽なんだ?随分カオスな事になっているな」


 「ああ、それは人間の宗教観念がすべて正しいからです。神もいるし、

  極楽もある。人間の信じる心が全て正しいと言える象徴なのです」


 ”転生の神”がその問いに答える。


 「って、誰だコイツ!?」


 極楽の神が晴斗を指差し身構える。


 「落ちついて。彼はアリスを止める鍵となる少年です」


 転生の神が極楽の神に説明をする。それを聞き入れたのか、少し落ち着いた。


 「とにかく、荻君が極楽(そこ)にいるのは分かった。

  極楽係の神様、案内をお願いするよ」


 はい、と極楽の神が威勢良く答える。彼が呪文を唱えると、

 そこにいる全員の体が宙に浮き、途端極楽へ飛ぶ。


 それと共に(まばゆ)い光が指し、晴斗が目を閉じ、顔を覆う。


 暫くして光が収まり、晴斗が目を開けると、そこには言ったままの

 通りの”極楽”が広がっていた。


 「ここが・・・極楽って奴なのか」


 晴斗が感嘆の声を上げるた。それも仕方が無いと言える光景が広がっていた。

 眼前に広がる浄土は人で溢れ、様々な人が国、種別を問わず仲良く

 語り合い、自分の生前し得なかった体験を楽しんでいる。


 「この中から親父を見つけるのか・・・?」


 晴斗が目の前の都市の形をした浄土を見渡し、溜息を()く。


 「おいおい晴坊、こんな所で何してんだよ」


 腰を落としていた晴斗を激励したのは、他でも無い荻遥その人だった。


 「親父・・・・・・」


 「丁度会えたようだね。まぁ偶然にしては出来過ぎだが」


 大天上神が二人の再会を喜ぶ。例えそれが極楽の神の調整による物だとしても。


 「なんだ晴坊、おまい死んじまったのか?」


 「いや、親父の力を借りる為にここまで来た。今の親父には関係無いかも

  しれないが、俺達の世界が滅ぶかも知れないんだ」


 晴斗が今までの状況を説明する。それを聞き入れた遥は拳をぐっと握り、

 晴斗に協力する決意を固めた。


 「おっし、いっちょ世界を救うか!」


 「その為には荻君の力を復活させなくては、だ」


 大天上神が言い放つ。遥は彼の姿を見て、感涙した。


 「おおお、天津先輩久しぶりです!」


 「天津先輩?」


 「ああ、大天上神様は元々人間で、その時の名前が天津朱鷺人(あまつときひと)って

  言うんだ」


 何で知っているんだと言わんばかりの顔を晴斗が見せた。彼の表情を問いと

 受け取った大天上神、いや・・・朱鷺人が答える。


 「君のお父さんは僕の高校の後輩だったんだ。そう言うよしみもあってね。

  晴斗君も僕の元の名で呼んで貰えるかい?」


 「では、天津さんで」


 「大天上神様、クリエイト付与の準備が出来ました」


 転生の神が申し上げた。現在遥は何の因果かクリエイトを失っている。

 その為もう一度力を与えなくてはいけない。その準備が整った事を

 伝え、転生の神が彼に新たにクリエイトを授けた。


 「よし、荻君、その力で君の息子を助けてやってくれ」


 「要はその山本錫って奴を攻略してアリスを倒せって事だろ?

  じゃあ行ってくるぜ!!」


 「クリエイト!」


 遥、晴斗の親子が詠唱する。そして彼らは現世へ旅立った。

 この世界の滅亡を阻止する為、今二人は仲間の元へ行く。

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